モニエル瓦というと今では製造も販売もされていない屋根材です。 しかし一時期の流行で流通したのもあり、未だにモニエル瓦が乗っている屋根のお客様よりご相談をいただくことがあります。 本日はモニエル瓦のメンテナンスをご検討中の方に、今考えるべきモニエル瓦のメンテナンスについて解説したいと思います。
モニエル瓦の特徴
こちらがモニエル瓦です。セメントを主成分とした瓦で非常に重厚で重たい屋根材なんですね。日本瓦(粘土瓦)と同じくらいの重量があります。 似たような屋根材にセメント瓦がありますが、小口部分が凸凹しているのが特徴なんですね。あと日本瓦と違って塗装されているのがわかりますでしょうか。 セメントが主成分となっているため水に弱いという特徴があるため塗装で防水保護をしているんです。
屋根全体を見ると、塗膜が剥がれているのがわかりますよね。 こちらの屋根はもともと赤系の塗料が塗られていたのでしょう。しかし塗膜が剥げ、セメントが露出してしまっているためグレーの色が目立つようになってしまっています。
モニエル瓦の雨漏り
こういう状態になると、防水保護されていない状態ですから雨が降れば屋根材が直接雨水を吸い込んで、濡れた状態になります。 すると写真のように藻や苔、カビなどが繁殖してしまいます。これはスレート屋根でも塗料が剥がれて、雨水の影響を受けることで同様の現象を起こします。屋根材が湿気を持ったままですと、屋根材に常に触れている防水紙(ルーフィング)も常に湿気に晒されている状態になりますよね。防水紙の劣化を助長しますし、防水紙に不具合があればそこから雨漏りへと発展する可能性もあります。 ですからまずメンテナンスとして重要なことは定期的な塗装(10年程度に一度)を行うということです。
今考えるべきは葺き替え
屋根材には寿命があります。モニエル瓦であれば約30年です。 モニエル瓦は2009年以降販売されていませんから、すでに10年以上が経過しています。ですからどれだけ新しいモニエル瓦のお住まいでも最低10年は経過している計算になります。 もちろん寿命が20年ほど残っている場合は塗装をあと二回ほどすることもできますが、20年以上経過しているモニエル瓦の場合は葺き替えを検討しましょう。 屋根のリフォームには葺き替えとカバー工法がありますが、屋根を重ね葺きするカバー工法は重量が増すためモニエル瓦には現実的ではないため、選択肢は葺き替えのみになります。 ただかなりのメリットがあり、まずは屋根を下地から一新できるため雨漏りの心配は一切なくなります。また屋根が100%軽くなるため(粘土瓦にしなければ)、お住まいの耐震性が向上します。 既に手に入らないため何かと不自由なモニエル瓦ですが、
モニエル瓦のメンテナンスでお悩みの方はアメピタに是非ご連絡ください。