防水工事の種類と費用を徹底比較|シート・ウレタン・FRP・アスファルトの選び方
2026年7月31日更新
防水工事には、シート防水・ウレタン防水・FRP防水・アスファルト防水など複数の種類があり、施工する場所の形状や建物の構造(木造・RC造など)によって適した工法が異なります。
この記事では防水工事の主な種類とその費用相場・耐用年数を比較し、建物に合った選び方を解説します。
あわせて、防水層の劣化サイン(補修が必要な症状)や実際の施工事例もご紹介しますので、点検・工事を検討する際の判断材料としてお役立てください。
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防水工事とは
私たちが普段目にしている屋根や外壁は、表からは見えませんが下地の上に防水シートが貼られ、屋根材や外壁材で覆うことで雨水から建物を守っています。
では、屋上のような平らな陸屋根や、ベランダ・バルコニーはどうでしょうか。
実はどんな建物にも、しっかりと防水のための施工が施されているのです。
防水工事とは、屋上(陸屋根)やベランダなど、雨が溜まりやすい場所に行う工事のことで、例えば雨の日に使う傘やレインコートのように、建物を雨水から守るためのバリアを作るのが防水工事です。
防水工事の種類と費用
防水工事は工法によって1㎡あたり2,500円〜8,500円ほどの費用差があり、耐用年数も10年〜25年と幅があります。
以下で種類ごとの特徴を詳しく見ていきましょう。
耐用年数で比較すると、最も短いのはゴムシート防水・ウレタン防水(10〜15年程度)、最も長いのはアスファルト防水(15〜25年)です。
初期費用を抑えたいか、張り替え頻度を減らしたいかによって選ぶ基準が変わります。
▼建物・場所別のおすすめ早見
シート防水
ゴムや塩ビの防水シートを素地に敷設し防水層とします。
比較的安価で、広い場所でもムラなくスピーディに施工することができます。
以下で説明するウレタン防水やFRP防水のように塗膜を乾燥させる必要がないため、人の出入りが多い場所でも便利です。
| 適した場所 | 1㎡あたりの費用相場 | 耐用年数 |
|---|---|---|
| ・複雑な形状が少ない ・比較的平坦な広い陸屋根や屋上 |
2,500円~7,500円 | 10~15年 |
ゴムでできたシートを下地に接着して行う防水工事です。
以前は、上から保護のためにコンクリートをかぶせたり、シートのひび割れを防ぐための溝(伸縮目地)が設けられたりすることが多くありました。
現在ではより性能の良い防水方法が登場しているため、ゴムシート防水はほとんど使われなくなっています。
| 適した場所 | 1㎡あたりの費用相場 | 耐用年数 |
|---|---|---|
| ・比較的複雑な形状にも対応可能 ・広い陸屋根・ベランダ・バルコニーなど |
3,500円~7,500円 | 10~20年 |
丈夫な塩化ビニール製のシートを使った防水工事です。
ゴムシートより少し厚みがあり、紫外線や熱に強いため、長持ちするのが特長です。
主に、広い陸屋根やベランダなどに使われ、シートを機械で固定する工法が一般的です。
長いシートを貼り合わせるため、シートの端っこや重なっている部分が見られます。
ウレタン防水
| 適した場所 | 1㎡あたりの費用相場 | 耐用年数 |
|---|---|---|
| ・狭い場所や入り組んだ場所のベランダ・バルコニー ※既存の防水層の上からの改修にも適している |
3,000円~7,500円 | 10~14年 |
液体のウレタン樹脂を塗って乾かすことで、厚さ2~3mmほどのゴムのような防水層を作る工事です。
シートのような継ぎ目がなく、触るとゴムのような弾力があるのが特徴です。
ウレタンは伸び縮みする性質(弾性)があるため、広い場所に施工しても、建物のわずかな動きに防水層が割れることなく対応できます。
デメリットを挙げるのであれば、塗ったウレタンが乾くまでに時間がかかる点です。
FRP防水
| 適した場所 | 1㎡あたりの費用相場 | 耐用年数 |
|---|---|---|
| 耐摩耗性・耐久性が高いため、ベランダ・バルコニー、屋上など、人が歩行する場所 | 4,000円~8,000円 | 12~20年 |
ガラス繊維のシートと樹脂を何層も重ねて作る防水工事です。
FRPは、お風呂の浴槽や貯水タンクなどにも使われる、硬くて水を通さない丈夫な素材ですが、液体状の樹脂を使うので複雑な形をした場所にも施工できます。
ただし、FRPは硬い防水層になるため、木造住宅の屋上など建物の振動が伝わりやすい場所はひび割れてしまう可能性があるため、あまり適していません。
表面がすり減ってくるとガラス繊維の模様が浮き出てくることがあります。
アスファルト防水
| 適した場所 | 1㎡あたりの費用相場 | 耐用年数 |
|---|---|---|
| 比較的重量があり、工期がかかるため ビルやマンションの広い陸屋根や屋上 |
5,500円~8,500円 | 15~25年 |
アスファルトと合成繊維でできたシートを何層も重ねて貼り付けて、防水層を作ります。
防水性が高く、主に鉄筋コンクリート(RC造)のビルやマンションの平らな屋根(陸屋根)などに使われることが多いです。
アスファルト防水は材料が重く、工事の際にはアスファルトを高温で溶かしてシートを貼り合わせるため、煙や独特の臭いが出ることがあります。
そのため、一般的な住宅のリフォームで使われることはほとんどありません。
密着工法と絶縁工法の選び方
防水材の種類(シート・ウレタンなど)を選んだら、次に密着工法か絶縁工法(通気工法)かという施工方法も決める必要があります。
特に、すでに下地に雨漏りが発生している場合や、下地に水分が含まれている可能性がある場合は、絶縁工法(通気緩衝工法)が推奨されます。
密着工法は下地に直接貼り付ける・塗り広げるため、下地の水分の影響を受けて膨れや剥がれが起こりやすいためです。
防水工事を検討している方や、業者から説明を受けたことがある方は、「密着工法」や「絶縁工法(通気工法)」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
防水工事の施工方法には、大きく分けて2つの考え方があります。それは、「新しく作る防水層が、建物の下地にしっかりとくっついているか、それとも、くっついていないか」という違いです。
密着工法
シート防水なら下地に直接接着剤で貼りつける、塗膜防水なら下地に直接塗り広げる工法です。作業が単純なので工期が短く済み、その分費用も少なく済みます。
しかし下地が既に雨漏りを起こしているような場合、下地に含まれた水分の影響を受けてしまい剥がれや膨れを起こす可能性があるので、この方法はおすすめできません。
メリット
・施工のために特別な器具などを必要としないため、短い工期で済む
・下地に直接貼り付ける工法のため、耐風圧性にも優れている
デメリット
・下地の影響を受けやすい
・防水シートが下地に密着しているので、下地にひびが入ると、防水シートも避けてしまう
絶縁工法(通気工法・通気緩衝工法)
下地の影響を受けないよう、防水層の下に通気層を設ける工法です。
通気緩衝シートを敷設、通気用の脱気筒などを設置してから、シート防水ならディスクなど取り付け用器具を付けてシート施工、塗膜防水ならその上から樹脂を塗布していきます。
既に雨漏りしてしまっている場所にも施工ができる、下地の影響を受けず耐久性に優れる等のメリットがありますが、密着していない分、頻繁な歩行や重いものの移動などには弱い面もあります。
メリット
・通気シートが 設けられているので、防水シートの下の水分や湿気を外部に排出することが出来る
・下地にひび割れなどの影響を受けることがほとんどない
・下地調整しないで施工できる
デメリット
・円盤状の専用器具を取り付けるため、歩行には向かない
☑ 下地にひび割れが多い、経年劣化が進んでいる
☑ 頻繁な歩行がない場所(屋上・陸屋根など)
☑ 工期・費用を抑えたい
☑ 屋上といった風の影響を受けやすい場所(耐風圧性を優先したい)
防水工事の施工事例
ここまでいろいろな防水工事をご案内してきましたが「結局うちにはどれがいいの?」と迷ってしまいますよね。
屋上や陸屋根、ベランダ、バルコニーの劣化が気になっている方に向けて、それぞれの防水工事の施工事例を費用も一緒に詳しく紹介します。
【ゴムシート防水】屋上とモルタル壁の補修を同時に行い足場代を節約!

| 工事内容 | 屋上の防水工事、モルタル壁の補修 |
|---|---|
| 保証年数 | 屋上5年/外壁10年 |
| 築年数 | 33年 |
| 工事内容 | 屋上のシート防水:200,000円 外壁補修:90,000円 外壁塗装:850,000円 足場:160,000円 |
| 工事日数 | 23日 |
| 建坪 | 50坪 |
アパートのオーナー様より、屋上・外壁メンテナンスのご依頼をいただきました。
築33年になるアパートの屋上はゴムシート防水で、比較的状態が良好だったため、トップコート塗布によるメンテナンスを実施。
外壁はモルタル壁の浮きを補修しました。
屋上は清掃後、トップコートを丁寧に塗布し、既存防水層を保護。外壁は打診調査で浮き箇所を特定し、斫り後にセメントで補修、塗装工事もしっかり行いました。
屋上の防水工事と外壁塗装を同時に行う事で足場代を節約。
「建物が綺麗になっただけでなく、耐久性も向上したので安心しました」とお喜びいただけました!
【ウレタン防水】ベランダのヒビが原因の雨漏りを解消!天井の雨染みもストップ

| 工事内容 | ベランダの防水工事 |
|---|---|
| 工事日数 | 5日間 |
| 築年数 | 18年 |
| 工事費用 | 275,000円 |
「和室の天井にシミができちゃって…」とお困りのお客様。
築18年のお住まいで、ベランダのメンテナンスはまだ一度もしてないとのこと。
点検を行ったところ、ベランダには複数のひび割れが…!
ベランダって、屋根みたいに雨水がサッと流れ落ちないから、ヒビがあると雨漏りしやすいんですよね。
そこで、しっかり雨漏りを止めるウレタン防水工事を実施!
まずはベランダをキレイにしてヒビを補修。防水層の膨らみを予防する通気緩衝シートを挟み、ウレタン防水を2回塗り重ね、紫外線対策のトップコートで仕上げました。
ベランダがピカピカになって、お客様も「これで安心!」と喜んでいただけました。
【FRP防水】ベランダの防水劣化による緊急の雨漏りをレスキュー!

| 工事内容 | 雨漏り点検、天井工事、ベランダの防水工事 |
|---|---|
| 工事日数 | 10日間 |
| 築年数 | 20年 |
| 工事費用 | 890,000円 |
築20年のお宅で「久しぶりに帰宅したらキッチンの天井から水が…!」と緊急のご連絡。
原因は築20年のベランダ防水劣化で、ヒビ割れから雨水が侵入していました。
2週間後には大雨の予報もあり、早急な対応が必要な状況であることをお客様にしっかり説明したところ、「お願いします!」と即決してくださいました。
古い防水を剥がし、下地補修後、耐久性バツグンのFRP防水を塗って、雨水が絶対に入らないようにガッチリガード!
雨水の侵入経路となりうる笠木部分のコーキングもサービスで実施。
さらに、雨漏りで汚れてしまったリビングのクロスも張り替え、雨漏りの不安を解消しました!
「これでやっと安心して暮らせる、本当にありがとう!」とお客様の笑顔も見れて、私たちもホッとしました。
防水工事や補修が必要な劣化症状
どんな物でも、経年と共に起こる劣化は免れません。防水施工による防水層も同じです。
防水層に現れる危険信号の症状をお伝えします。
亀裂・ひび割れ
髪の毛のような細かい亀裂が無数に入っているような場合は、一番表面のトップコートが劣化してきているサインです。
トップコートは一般に5年程での塗り替えが良いとされています。
表面だけのひび割れなので雨漏りの心配は大きくありませんが、防水層自体にダメージが拡がってしまう前に処置するのがベストでしょう。
トップコートの劣化を放っておくと防水層そのものの劣化も進みます。
特にウレタンやシートは経年で弾性が失われ、割れやすくなります。
下地が見えてしまうような大きなひび割れがある場合は、そこから雨水が入り込み雨漏りの原因となってしまうので要注意です。
色褪せ・表面の摩耗
トップコートが紫外線等の影響で劣化したり、人がよく立ち入ることで表面がすり減ったりして、充分に防水層を守れていない状態です。
特にFRP防水が摩耗するとガラス繊維が露出してくるのでよく分かると思います。
程度により、トップコートの塗り替えか、防水工事のやり直しをおすすめします。
膨れ・よれ
下地から水分が蒸発する過程で、逃げ道がなく防水層の塗膜やシートを膨らませてしまっている状態です。
現在の防水層を施工した際に適切な方法で施工しなかった、下地調整を怠った、などの原因が考えられます。
膨れていることで即座に雨漏りに繋がるかというとそうではありませんが、雨水が防水層の下に浸入しているので、やがては雨漏りに繋がります。
めくれ・破れ
シートが端からめくれたり、防水層が剥がれ始めたりして明らかに防水に穴が空いてしまっている状態です。
雨水がダイレクトに下地まで流れ込んでしまうので早急に補修が必要といえます。
タバコの火や硬いものを落としたことで穴が空いた、鳥などが床を傷つけたという場合も同様です。
砂や水が溜まる場合の注意点
以前より汚れやすくなった、砂や雨水が溜まるようになった、ということがあれば注意してください。
汚れるようになったのは表面が擦れて撥水性が弱まっている可能性があります。
また砂や水がいつも同じ場所に溜まるのは何らかの不具合が生じたか、排水口が詰まっているといった問題があるのかもしれません。
防水層の状態をよく確認できるように、ゴミや排水溝付近はなるべくこまめに掃除をしましょう。
水が溜まりやすい、乾きにくいとなると、その部分の防水層の劣化が促進されますし、苔や植物が生えて根を張ってしまうこともあります。
定期的なチェックとメンテナンスを
5年、10年、15年と経つうちに確実に防水は劣化します。
毎日使うベランダ・バルコニーはあまり変化に気がつかないかもしれませんが、お掃除の機会など気にしてチェックしてみてください。
また、人が立ち入らない陸屋根(屋上)は気に留めることがさらに少ないと思いますが、殆どの業者が無料で点検を行っているため、定期的に依頼するようにしましょう。
※危険なのでご自身で無理に上がったりするのは避けてください
雨漏りを放置するリスク
新築やリフォーム直後は問題のなかった防水も、年月とともに劣化したりダメージを受けることによって、防水機能を失ってしまいます。
☑ 屋上の床から浸水して室内の天井が剥がれてしまった
☑ 一階壁紙にできた雨染みの原因はベランダだった
このような雨漏りが発生すると内装の補修を考えなくてはいけないのはもちろん、何より毎日がとても不安になりますよね。
雨漏りは、室内に症状が現れることばかりではありません。私たちの目に見えないところでお家を蝕んでいることもあります。
たとえば木造住宅の場合、木材が腐食しますよね。
柱や梁が腐ってボロボロになってしまったらお住まいの耐久性にも影響を及ぼします。白アリ被害も招くでしょう。
ベランダの雨漏りを長く放置してしまったことで、床や手すり壁の内部が腐食しスカスカに、ということも多くあります。
鉄筋コンクリート造やSRC鉄骨鉄筋コンクリート造の建物でも、雨漏りが怖いのは変わりません。
雨水に含まれる酸がコンクリートのアルカリ性を中性化し、内部の鉄筋を錆びさせます。
錆びた鉄筋はもろくなってしまうだけでなく、膨張し、周りのコンクリートを押し出して剥落させてしまうのです。
タイルやウッドデッキのある屋上は特に注意
一般住宅でも屋上がある建物では、洗濯物を干したり、ガーデニングをしたり、趣味や団らんの場に活用されているという方もいらっしゃるでしょう。
そして、その屋上にウッドデッキを構えたり、床面にタイルや人工芝を敷き詰めている方も多いのではないでしょうか。
ウッドデッキやタイルの下には、これまでご紹介したような防水工事が施されているはずです。
しかし、ウッドデッキやタイルなどがあると普段は防水層の様子を確認することができませんよね。
直接紫外線が当たらない分、通常よりも防水層は傷みづらいのですが、防水層の上に物があるとゴミが溜まりやすく、そこから防水層が傷んでくるということもあります。
年に一度は、ゴミが溜まっていないか、排水はしっかりとできているか、表面に劣化が見られないかチェックしましょう。
※改修の際には、床に敷いてあるものや上に乗っているものは一度撤去・移動することになりますのでご承知ください。
既に雨漏りしている建物でもご安心ください
雨漏りは自然に直ることはありません。しかし正しく検査し原因を突き止め改修工事をすれば必ず雨漏りは止みますのでご安心ください。
現在既に雨漏りが発生してしまいお困りの方、雨漏りかもしれない症状にお悩みの方も、私たちアメピタにお任せください。
防水工事は雨漏り防止のため屋上やベランダ・バルコニーなどに必須です。
防水工事をやり直したい、普段は立ち入らない屋上を見てほしいなど、点検・修理・ご相談はアメピタまで、まずは無料点検をご活用ください。