棟板金とは、屋根の最も弱い箇所である屋根の「棟」に取り付けている金属部材のことを言います。
屋根の最も弱い箇所に取り付けられている、屋根材よりも薄く、軽量な棟板金。
薄い金属製品であるため、
様々な原因によって雨漏りが発生します。
屋根の雨漏り原因のひとつになりうる「棟板金について」、雨漏りの原因及びメンテナンス方法などをご紹介致します。
【動画で確認「棟板金が原因の雨漏り」】
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
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【動画で確認「棟板金が原因の雨漏り」】
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まず、なじみのないのは「棟(むね)」という言葉ですよね。屋根は屋根材が敷かれたいくつかの面によって構成されていますよね。
例えば日本のお住まいでもよく採用されていてイメージもしやすい三角屋根(切り妻屋根とも言います)であれば面が二つ合わさって屋根の形を構成していますね。また、日本住宅で一般的な寄棟(よせむね)屋根、こちらは4つの面から屋根が構成されています。
このように屋根は面と面が重なってできていますが、
面が重なることで頂点となる部分が必ず生まれますよね。ここを「棟」と呼んでいます。棟には、最も高い箇所にある「大棟」や寄棟屋根の4隅に傾斜がある隅棟(下り棟)などがあります。この
棟に被せている板金であることから「棟板金」と呼ばれています。そしてこの棟板金があることで、屋根の雨仕舞が完成し、屋根からの雨漏りを防いでいるのです。
ところで、棟板金はどんな屋根にも取り付けられているのでしょうか?
棟は面が重なり合った屋根であれば必ず存在します。しかし棟板金はその屋根の素材によって取り付けられている屋根、そうでない屋根が存在するのです。
ちなみに瓦屋根には棟板金は取り付けられておりません。瓦屋根の場合は「棟瓦」が取り付けられているんです。もう何となくイメージできますよね。
金属でできた
「棟板金」とは、スレート屋根や金属屋根で用いられています。屋根の弱点である屋根の端(つまり面と面が重なる頂点部分)を覆うように取り付けてあり、雨仕舞の役割をしています。
わずか0.4mm、厚いものでも0.9mm程度の厚みしかなく、一般的なスレート屋根材と比較してもその厚さは1/10程度しかありません。
天を向いて取り付けられている部材ですから、雨が直接棟板金部分に落ちてきます。もし棟板金で覆われていなければ、屋根の面と面が重なる隙間から雨が浸入してしまいますよね。
棟板金があることで建物内部への雨水の浸入を防いでいるのです。
ちなみに棟板金の素材としては30年以上前はトタンが主流、現在ではトタンよりも錆に強く耐久性の高いガルバリウム鋼板が主流となっています
スレート屋根や金属屋根にお住まい方で雨漏りにお困りの方は棟板金以外に原因がある場合もあります。それぞれの屋根材の雨漏り原因はさらにこちらで詳しく説明しています。
棟板金は屋根の頂点の最も雨の影響を受けやすい場所に設置されているということはご理解いただけましでしょうか?
雨漏りの原因に進むにあたってまずは棟板金がどのような構造で、どのように取り付けられているのかを見ていきたいと思います。
雨漏りがするということは、雨漏りの原因となる箇所が存在するということです。つまり雨水が浸入できる入り口がわずかでもあるということですよね。棟板金のどのような箇所が雨水の浸入口となり得るのでしょうか。雨漏りの原因となり得るのでしょうか。それはどのように施工されているか見ていくことでヒントとなります。
棟板金は「貫板(ぬきいた」と呼ばれる木材に、「釘」によって取り付けられている「板金」です。つまり「貫板」「釘」「板金」の3つのパーツで構成されています。
まずは屋根材に板金を固定するための貫板を釘で固定していきます。その上に加工された板金を被せます。最後に側面から釘で板金を固定します。このようにして棟板金は施工されています。
では一体どこが雨漏りの原因になるのでしょう?
実は
木材である「貫板」、そして「釘」また「釘穴」、「板金」すべてが雨漏りの原因となり得てしまうのです。ではそれぞれがどのような劣化や不具合をたどり、雨漏りの原因となってしまうのか詳細を見ていきましょう。
棟板金からの雨漏りのもっとも初期の原因が釘穴からの雨水の浸入です。
棟板金の側面に打ち付けられている釘が浮くことにより、穴が露出してしまいそこから一滴一滴と浸入した雨水が木材の貫板に染み込んでいきます。限界まで水分を吸い込んだ貫板からさらにポタポタと雨水が屋根の下地や屋根裏に影響を与え、最終的に内装材にダメージを与えたり、室内の什器にダメージを与えたりといった雨漏り被害にまで発展してしまうのです。
☑金属の特性である伸縮による浮き
鉄は熱いうちに打てと言いますが、熱を持つと伸びやすい性質を持つのが鉄、金属の特徴です。このような特徴から日中や夏の暑い日など太陽の熱を直接受けることにより棟板金は膨張します。すると貫板に打ち付けられている釘がその膨張とともに浮いてきてしまいます。逆に夜間や冬場は気温が下がることによって収縮を起こし、浮いた釘をそのまま残して板金は元の位置に戻ろうとします。このような膨張・収縮を繰り返しによって釘が経年で徐々に浮いてきてしまうのです。
☑金属の特性である伸縮による浮き
雨漏りのお問合せをいただき、棟板金の点検をさせていただいていると、特に古い家屋にその傾向が多いのですが、棟板金を固定するために鉄釘が使用されていることがわかります。
鉄は水分と酸素によって錆が発生しやすいという性質を持っていますよね。何年も屋根の頂点で雨を受け続けてきた鉄釘がどういう状態にあるか…想像に難くないですね。そもそも錆びて釘が膨張してしまうことでまず釘穴自体も広がってしまいますよね。当然錆によって腐食しているため折れやすく、耐久性も著しく低下しています。そのようなことから浮きや抜けにつながってしまうのです。
【原因2】棟板金自体の浮きによる隙間から雨水が浸入
熱による膨張と収縮によって釘が浮いてきてしまう事で屋根材との間に隙間ができてしまい、そこから雨水が浸入し、雨漏りにつながってしまうケースです。
また釘が浮いてしまう事により固定力を失った棟板金が風の影響を受け、浮いてしまう事もあるでしょう。いずれにしても、ずれて浮いてしまった棟板金が雨仕舞としての役割を果たすわけはありませんよね。全体的に浮いてしまえば、浸入口は釘穴どころではありません。棟板金のいたるところが雨漏りの原因になってしまいます。
この場合も浸入した雨水がまずは貫板を濡らし、そこから徐々に下地を傷めつけ内部へと雨漏り被害を拡大させていきます。
【原因3】「強風による棟板金のめくれ・飛散からの雨漏りの発生」
上の写真でもお分かりのように、ここまで口を広げてしまっていては雨水が容易に入ってしまう事は誰にでもお分かりいただけますね。このような状態になってしまっては次の雨の日には確実に雨漏りが起こってしまいます。棟板金の不具合でも最悪のケースだと言えます。
棟板金は、貫板に釘で打ち付けて施工しますが、屋根材に比べると非常に軽量で、かつ高所にあるため台風や突風などの強風に煽られやすいと言えます。その影響で最悪の結果としてめくれ・飛散といった不具合が発生してしまうのですが、その最大の要因は「木製の貫板の劣化・腐食」です。
木材にとって水分は大敵ですよね。木製の貫板にとってみれば雨水の浸入は素材の耐久に関わる重大な問題です。
前述の通り釘の浮きや穴、棟板金の浮きといった隙間から入り込んできた雨水はまず貫板が受け止めます。メンテナンスをされずに浸入口が放置されたままの貫板は雨が降るたびに雨水を受け続けることになります。もともと固かった木材も水分を含んでしまう事で柔らかくなってしまいますよね。さらにそこから腐食してしまえばボロボロの状態となってしまい釘を固定する力を失ってしまっている状態だと言えます。
固定力を失ってしまえば釘の浮きや抜けは簡単に起きてしまいますし、あらためて釘を打ちなおしたところで腐食してもろくなった貫板にはもはや棟板金を固定し、風圧から守る力は残っていないのです。
【原因4】棟板金接合部のコーキング劣化・剥がれによる雨漏り
大棟、隅棟など複数の棟が存在する形状の屋根の場合、複数の棟板金を接合し全体の棟をカバーしていきます。接合にはコーキングによって止水処理が行われますがコーキングは早ければ5年、長くても10年程度で劣化を始め、ひびや割れを起こし、徐々にその固定力を弱めてしまいます。コーキングにひびや割れが発生してしまえばそこから雨水が浸入してしまいますよね。また固定力を失い接合部の板金が浮いてしまえば、またそちらも雨漏りの原因となってしまうのです。
【原因5】「錆により棟板金自体に穴が空いてしまったことで雨漏り発生」
現在の棟板金のほとんどがガルバリウム鋼板かトタン製のものです。ガルバリウムが一般化してきた1990年代以降の建物であればガルバリウム鋼板を、それ以前であればトタンが使われている建物が多いのではないでしょうか。
いずれも金属であるが故に抱える悩み、それは「錆」です。
<棟板金に「錆」が起こる原因>
- ・経年劣化により塗膜や亜鉛メッキ(ガルバリウム鋼板であれば亜鉛とアルミニウム)が剥がれてしまった
- ・飛来物によって塗膜やメッキ(ガルバリウム鋼板であれば亜鉛とアルミニウム)を貫通する傷を受けてしまった
- ・海の近くで塩害によって
- ・屋根に乗っているアンテナなどからのもらい錆
ガルバリウム鋼板もトタンもどちらも素材に鉄が含まれることから、上記のような理由で錆びてしまい、それが原因で穴が空いてしまう事によって雨漏りが発生したという事例も存在します。
錆びているということは素材の耐久性が大幅に低下している状態でもあります。
錆や穴が全体的に広がっていけば雨水の浸入口を次々に作ってしまう事態になってしまうので要注意です。
ガルバリウムはメンテナンスフリーだと勘違いされている方がいらっしゃいますが、まったくの誤解ですのでご注意ください。
確かにトタンと比較しても錆に強いとは言われています。しかし屋根材にも使用されるこのガルバリウム鋼板、例えばケイミューのスマートメタル、アイジー工業のスーパーガルテクト、ニチハの横暖ルーフなど有名メーカーのガルバリウム鋼板製の屋根で錆の保証は20年です。決してメンテナンスフリーではないということを覚えておきましょう。
棟板金に異常が無いかチェックしてみましょう。
雨漏りはしているんだけど、何が原因かわからない…もしかして棟板金かもしれないという方はぜひ以下をチェックしてみましょう。
また、気になる部分があればデジタルカメラやスマートフォン等で撮影して残しておいていただけますと、私たちも現地調査の際により具体的に状況を推察することができ雨漏り解決に大いに役立ちます。
雨漏りの原因?棟板金チェック項目
☑高台や2階から見下ろし棟板金がめくれていたり、なくなっているといったことはありませんか?
☑台風や強風の次の日に、庭などに釘が落ちていませんか?
☑台風や強風の次の日に、庭などに細長い板金が落ちていませんか?
☑ 風が吹くと屋根の上から「ギギー」や「バタバタ」など異音が聞こえるといったことはないですか?
☑高台や2階から見下ろし、塗膜が剥げ赤茶色の錆が棟板金を覆っていませんか?
☑新築時や健全な状態の写真と見比べて、色が違うなどといったことはありませんか?
わずかな不具合でも早急にメンテナンスが必要になる棟板金。それは雨がふれば雨の影響を真っ先に受ける場所に設置されているからです。上記の症状に当てはまるようであれば雨漏りを軽視することなく早急に専門業者にご依頼ください。私たちアメピタも最短即日に点検にお伺いいたしますのでご遠慮なくお問合せください。
棟板金からの雨漏りを防ぐ!最適なメンテナンス方法とは
すでに雨漏りが始まってしまっている方、もしくは幸いにもまだ雨漏り被害を受けていない方がいらっしゃると思います。経年劣化や自然環境によって傷みが毎日進行している棟板金ですから、雨漏りしていないからといって油断することはできませんね。耐久年数や状態を考慮して必要なメンテナンスを検討していきましょう。
10年を目途に塗装によるメンテナンスをしましょう。
トタンにしてもガルバリウムにしても、鉄板を塗膜や亜鉛メッキ(ガルバリウム鋼板であれば亜鉛とアルミニウム)が覆い、錆の発生から守っています。
これらは経年劣化で徐々に剥げてしまい、再生することはありません。一度錆びてしまえば耐久性はどんどん低下し、最悪素材に穴を空けてしまい雨漏りを誘発してしまいます。そうなる前に必ず塗装をして棟板金の寿命を延ばしてあげてください。
塗膜の寿命はおおよそ10年です。10年を目途に塗装を検討しましょう。その際は屋根材自体に塗られている塗膜も寿命を迎えている可能性があります。塗装を同時に行うことで足場代の節約も可能です。屋根全体の防水性アップ・雨漏り対策として屋根塗装もご検討ください。
築10年以上が経過している場合は棟板金の交換工事をお勧めします。
築10年程度であれば塗装で急場をしのぐ方法もあります。トタンであれば15年程度、ガルバリウム鋼板であれば20年程度の寿命を期待することもできますが、棟板金を構成するのは「板金」だけではありませんでしたよね。
そうなんです。「釘」「貫板」といったパーツが存在しましたよね。棟板金を構成するこれらは塗膜やメッキで保護されているわけでもないため15年や20年も耐久性がありません。もし塗装を検討中の方は念入りに棟板金の状態を見てもらった上で塗装がベストか交換がベストかを判断するようにしてください。
重度の錆が出てしまっている、穴が空いている、また台風や強風によって棟板金がめくれてしまった・飛散してしまったという方は棟板金を新しく交換するようにしてください。また何事もなくとも築15年以上経過しているお住まいであれば、将来的なことを考えいずれ交換が必要になります。被害に出る前に交換することをお勧めします。
どうせ交換するのであれば雨漏りに強い棟板金に交換しましょう!
費用を掛けて交換するのであれば、できるだけ長持ちし、雨漏りを防いでくれる棟板金が良いですよね。
まずは素材ですが現在トタン製の棟板金であれば、ガルバリウム鋼板にすることをご検討ください。価格も変わりませんし、耐久性や耐食性(錆に対する耐性)を向上させることができます。
また貫板を木材からプラスチック製の樹脂に変更しましょう。木材は水分を含んでしまい、それが腐食にまで発展するといったリスクがありますが、プラスチック製の樹脂であれば水分を吸収することはありませんし、当然腐食することもありません。こちらも棟板金を長持ちさせるためにお勧めです。
最後に板金を固定する釘にステンレス製のネジ(SUSネジ)を使ってもらうことで錆にも緩みにも強い棟板金へと生まれ変わらせることができます!
3つのポイントを押さえて雨漏りに強い棟板金にしましょう!
自然災害によって受けた棟板金の飛散や剥がれは火災保険の対象となります
毎年9月、10月に多い棟板金に関するお問合せ。
「次の台風に備えて早めに直してほしい」「このままだと雨漏りしてしまうから今日これますか」など慌てた様子でお問合せいただくことが増えてきます。お客様の立場に立って考えると、雨を受ける屋根にパックリと穴が空いた状態で放置しているようなものですから、「どうしよう」と大変心配ですよね。
本来であればそうなる前に補強や交換といったメンテナンスをお勧めしているのですが、受けてしまった被害は直すしか仕方ありませんよね。
ここでまず皆さんにご確認いただきたいのが「火災保険」です。ご自宅に保険証書はございますか?ほとんどの方が火災保険に入られていると思いますが、実はこの火災保険、台風や強風によって受けた屋根の被害の修理にも活用できるのです。こうした突発的に必要になった出費を賄ってくれますから経済的にも大変助かりますよね。火災保険については以下のページでさらに詳しく説明していますので参考になさってください。
築15年以上の屋根はカバー工法や屋根葺き替えも選択肢の一つ
現在雨漏りをしていて、棟板金の交換が必要なケースであれば屋根全体をリニューアルできる屋根カバー工法や屋根葺き替えも選択肢の一つです。もちろん雨漏りをしていなくても15年経過したお住まいではそろそろ考える時期に来ています。
おススメする理由の一つは、築15年が経過し棟板金交換が必要な状態になっているということは、同じ環境下の屋根材も同様に劣化していると考えられるからです。
日本でもっとも流通量の多いスレート屋根で15年程度、トタン屋根に至っては10年程度から寿命を迎えます。
棟板金のみを交換しても、寿命を迎えた屋根材が新たな雨漏り原因を作ってしまったということでは直した意味がありませんよね。
もし今のお住まいに30年以上お住まいであるなら、カバー工事か葺き替え工事がいつか必要になることは間違いありません。そういった意味でも築15年を経過した屋根であれば棟板金交換のタイミングで屋根自体を一新するカバー工法や屋根葺き替えもお勧めの雨漏り修理の一つです。
もう一つの理由は実際に雨漏り被害にあっているからです。
現在雨漏りをしているという方は雨漏りをどのように確認しましたか?
「寝室の天井に雨染みがあった」「天井に黒いカビが生えてきて雨漏りが深刻だということに気づいた」といったような方が多くありませんか?
室内にまで雨染みをつくってしまったということは一定期間雨漏りが放置され、
屋根の下地を突き抜けて室内にまで入り込んでしまっているということです。屋根の耐久性を考えた際に、棟板金のみを交換しても、残念ながらすでに傷んでしまった下地を回復させることはできませんよね。
柱や梁などの住まいを支える構造部にまで被害を広げ、大がかりな補修工事に発展することを避けるため、すでに雨漏りしてしまっていて築15年以上が経過しているお住まいであればカバー工事や葺き替えを選んでみても良いのではないでしょうか。
台風や強風直後は特に要注意!早めの点検・調査で不安を一掃しましょう
一年を通して雨漏りや屋根、外壁に関するお問合せをいただいている私たちですが、台風シーズンや突発的に季節風が吹くシーズンなどは特に無料点検で屋根に上らせていただいた際に棟板金の被害を目の当たりにするケースが多くあります。
雨漏りでも原因として非常に多い棟板金の不具合、すでに雨漏りでお困りの方は次の雨に備えて早急にお問合せをいただきたいと思いますが、現在雨漏りがない方でも台風や強風が吹いた後は「棟板金は大丈夫かな?」と気にしていただき、少しでも異常を感じることがあれば雨漏りになる前にご相談ください。
棟板金からの雨漏り原因と最適なメンテナンス方法まとめ
屋根の面が重なった頂点部分「棟」に被せた板金を棟板金といいます
棟板金はスレート屋根や金属屋根に用いられています
棟板金は屋根の弱点である屋根の頂点「棟」を覆うように取り付けてある雨仕舞の部材
棟板金は「貫板」「釘」「板金」の3つのパーツで構成されています
棟板金からの雨漏りを以下のような原因が考えられます
・原因1:釘穴から雨水が浸入
・原因2:棟板金自体の浮きによる隙間から雨水が浸入
・原因3:強風による棟板金のめくれ・飛散からの雨漏りの発生
・原因4:棟板金接合部のコーキング劣化・剥がれによる雨漏り
・原因5:錆により棟板金自体に穴が空いてしまったことで雨漏り発生
庭への落下物、屋根の上からの異音、色あせや錆など棟板金の変化に気づいたら早急に専門業者に点検を依頼しましょう
棟板金からの雨漏りを防ぐためのメンテナンス
・錆が発生する前の築10年を目途に棟板金や屋根を塗装することは屋根の防水性能アップにおすすめ
・築10年以上経過している場合は棟板金交換がお勧めです
・ガルバリウム鋼板、プラスチック製樹脂の貫板、SUSビスで雨漏りに強い棟板金へ
・自然災害によって受けた棟板金の飛散や剥がれは火災保険の対象となります
・築15年以上の屋根はカバー工法や屋根葺き替えも選択肢の一つ
台風や強風直後は特に要注意!早めの点検・調査で不安を一掃しましょう