「頻繁にブレーカーが落ちる」「コンセントから焦げたような臭いがする」「雨の日に停電してしまう」原因の分からない漏電症状にお悩みではないですか?
実は、その漏電は雨漏りが原因の可能性があります。
漏電の原因の約1/4は雨漏りだともいわれるのです。雨降りのときなどに起こる電気の異常は心配でしょう。ただ、電気の流れは目に見えないため明確には気づけません。
だからといって何も対処せずにいると、
感電や火災の発生といった大きな被害を生むかもしれないので注意していただきたいのです。雨漏りと漏電はとても密接な関係を持ち、現在、漏電らしき症状がなくても
「雨のたびに雨漏りが起こる」というお住まいなら、漏電のリスクが高まっているかもしれません。雨漏りと漏電との関係性、漏電のチェック方法、漏電の危険性やその対策などを詳しくお伝えしていきます。
・漏電症状のご不安を抱えている方・雨漏りが起こって漏電が心配な方ぜひご参考にしてください。
雨漏りが起こると焦ります。でも多くの方は命に関わることはないと思うのではないでしょうか。
しかし、雨漏りが原因で漏電すると、感電や火災など恐ろしい事故を引き起こす可能性があります。それを防ぐためには、まずは「そもそも漏電とは何なのか」、そして雨漏りと漏電の関係性を知ることが大事です。
漏電とは、『電気の流れ道』とは関係のないところへ電気が流れてしまうことです。
普通、電気器具に電気を流すと、電気が漏れないように絶縁処理が施された「配線」や「回路」だけを通ります。漏電するとそれ以外のところに電気が流れるため、電化製品や電気設備に異常をきたしてしまうのです。
本来電気が流れないはずのところへ電気が漏れていくことは、とても危険なこと。
つまり、漏電が起こっている状況は、「様子を見よう」「後で何とかしよう」と軽視できないほどの問題と言えるでしょう。
雨漏りと言ってもその程度はさまざまで、
天井に雨染みがある雨漏りもあれば、すでに「ポタポタ」と雨が滴っている雨漏りもあります。実際に雨が垂れていないときなど、特に生活に支障を感じず放置してしまう方もいらっしゃるようです。
また
屋根裏や外壁内部だけに症状がある場合も、雨漏りです。この場合は気づくことすら難しいでしょう。
いずれにせよ
どんな状況でも雨漏りが起こっていれば、「漏電がいつ起こってもおかしくない状況」と言えます。屋根や外壁などの劣化で雨漏りが起こり、外部から入った雨水は建材を通り道として建物内へと浸入。屋根裏や壁内には、部屋のコンセントやスイッチ、照明などから伸びた配線が束ねられて存在しています。雨が入り込んでしまえば、内部の電気配線にも水分や湿気をもたらしてしまうのです。雨水は電気を通します。
よくあるのが、
雨漏りした際に被覆絶縁保護されたケーブルを伝ってコンセントなどに流れ込んでしまっての漏電・停電です。光ケーブルやLANケーブルでも同様です。
最近ではPF管(電線管)内に配線してあることが多いですが、
築20~30年以上のお住まいではケーブルをただステープルで打ち込んであるだけ、ということも少なくありません。被膜が老朽化しているとそこからも漏電します。新築や築浅と比べると、より「漏電しやすい環境下」と言えるでしょう。
電気はもともと目に見えないものですから、漏電が起こってもすぐに気づくことが難しいです。「早く気づけていたら…!」と後悔しないように、まずは「漏電かも?」と疑うべき症状を覚えておきましょう。
一時的に電気を使い過ぎるとブレーカーが落ちることがありますよね。
「エアコンのスイッチを同時に入れた」「ドライヤーと電子レンジを同時に使った」など、電気を使い過ぎたときはブレーカーの落ちた原因が明らかですよね。
それらとは関係なく、「電気の使用量は普通なはずなのに雨が降るとブレーカーが落ちる」など、雨の日に限ってブレーカーが落ちるなら漏電の可能性があります。
老朽化しているわけでもなく、コンセントにもしっかりと電源コードが繋がれている。
それなのに、
「スイッチを押しているのに作動しない」
「途中で止まってしまう」
「すぐにブレーカーが落ちる」
「照明が点いたり消えたりする」
など、原因がよく分からない故障が起これば漏電の可能性があります。
照明や家電に水が入っている、濡れている場合は漏電のリスクが高いです。シーリングライトのカバー内部の底、電球の底などに、天井や電気配線を伝った雨漏りの水溜まることがあります。
また、コンセントの近くの壁から雨漏りが起こって、それが家電へと流れていることもあるでしょう。
いずれにしても、電気と水がすぐ近くにあってかなり危険な状況。濡れた照明や家電をそのまま使い続けることは大変危険です。まずはスイッチを切って、早めに対処しなければなりません。
いつも通り電気を使っているはずなのに電気料金があがった気がする…、というのも漏電の可能性のひとつです。
ただ、最近の住宅の場合、漏電時に作動する「漏電ブレーカー」があるので、電気代が急激に高くなる前に漏電に気づけるでしょう。
しかし古い住宅ではこのような漏電ブレーカーがそもそも付いていないケースもあり、電気代が高いのは漏電を疑う症状のひとつとなっています。
また、電気代は
「寒くなって暖房を使うようになった」
「家族が増えて洗濯の頻度があがった」
「IHクッキングヒーターを導入した」
など、ほかの理由でも高くなるので生活習慣から探ってみましょう。
雨漏りで漏電しているだけでも、お住まいにとっては大きな被害ですよね。上記でお伝えしたような漏電の症状に早めに気づければ対処がしやすいでしょう。
しかし、「漏電とはどんなものか」を正しく知らなかったばかりに症状が悪化し、生活に支障をきたすこと、場合によっては人命へ関わるほどの被害にもつながってしまう、危険なものなのです。
漏電の危険性について、いくつかご紹介します。
停電する(ブレーカーが落ちる)
通常、ブレーカーが落ちることによる停電は、一時的に電気を使い過ぎて起こります。
漏電の場合、「電気の漏れを止める」ことを目的とした漏電ブレーカーが作動して停電します。雨の日によく停電するケースでは、漏電によるブレーカーの作動の可能性があります。
電気の使い過ぎと勘違いし漏電の原因を探らずにいると、最悪火災を引き起こしかねないので注意が必要です。また、漏電ブレーカーは、住宅分電盤の内部に配置されています。「分電盤自体」が雨漏りの水分でトラブルを起こしていると、漏電時に作動しなくなって危険です。
家電の故障が起こる
漏電により、急にブレーカーが落ちて停電すると、家電が故障することもあります。また、
雨漏りの水が家電の回路に入り込んでいた場合、ショートや誤作動を起こし大変危険です。
人が感電する感電事故が起こると、最悪の場合、命の危険があります。ひとくちに「感電」とは言っても、人体にどの程度影響があるかは、その電流の大きさ次第です。
1mA程度なら「ピリピリ」と電気を感じます。5mA程度になると、かなりの痛みを感じるものの、まだ人体への危険はないと言ってもいいでしょう。
それが
20mA以上にもなると筋肉の硬直や運動神経の麻痺、50mAを超えると心肺停止の症状が起こる可能性があり、相当危険な状態となるのです。また、20mAを超えた場合、電気が流れた配線から手が離れなくなるため、人体にとっては危険な状態となってしまいます。
火災が起こる漏電は住宅火災の原因のひとつです。屋根裏はなかなか見る機会がありませんが、内部には電気の配線があります。雨漏りにより水が浸入し、特に、配線の被膜が老朽化しているときは注意が必要です。
漏電が起こったところに、近くにあるホコリや燃えやすい物、金属などの温度をあげ着火、火事になることがあります。また、
コンセントの差し込み口も、「漏電+雨漏りの水分」がトラッキング現象を引き起こして発火することもあるでしょう。たとえば、家電を使っているわけでもないのに、コンセント内部(壁内)で雨漏りによる水分が電気配線のショートを引き起こし、焦げているケースも。
漏電による火災は、人間が気づかないうちに進行していることがあります。日中外出中、深夜寝静まっているときなどでも関係なく、漏電による火災事例は多いのです。
漏電の症状についてお話しましたが、雨漏りが原因でもそうでなくても、起こっていれば感電や火災など大きなリスクをともないます。ご自身でできる対策には限界がありますが、いざというときに少しでも役立てるように覚えておくことをおすすめします。
ブレーカーにより、漏電の可能性をチェックします。
漏電を確かめる場合のチェック方法
1.「アンペアブレーカー」と「小ブレーカー」の
スイッチを全部OFFに2.大きな
「アンペアブレーカー」のスイッチをONにした後、
各部屋の小さなスイッチをひとつずつONこのとき、
小さなスイッチをONにしてすぐにブレーカーが落ちると漏電の可能性が高いです。漏電しているお部屋のブレーカーに通電するのは危険ですから、
そのままOFFにしておきましょう。
雨漏りが起こったお部屋のブレーカーはOFFにしましょう。通電したままだと火事を起こすリスクがあります。
漏電が起こっている家電は、人間が触れると「びりっ」と感じることがあります。通常ではあり得ない症状ですから、漏電しているかもしれません。
様子を見ようと放置することや、何度も触れることは、体にとっても大変負担。
触れてびりっとする家電があったら、すぐに使用を中止してください。
また、
ふだんからできる漏電対策でできるのがアース線の接続です。多くの家電の取扱説明書に詳しく記載されています。
アース線を繋がなくても家電自体は使えるため、「後でつけよう」「つけなくてもいいのでは?」と接続しない方もいるかもしれません。
このアース線は漏電したときに、人の体ではなく、
「電気を地面側に流す」という重要な役割を持つものです。漏電で起こり得る人体へのリスクを回避できる対策です。
漏電ブレーカーが落ちたときは、前述のように「どこで漏電しているか」のチェックは可能です。雨漏りが室内で目に見えている場合は、その部屋が漏電の可能性があるのでブレーカーを落として電気を使わないようにすることが大切です。ただ、電気は目に見えず、慣れない人が適当に処置をして状況を悪化させるのも不安ですよね。
それに、「屋根裏に入って配線をDIYで直す」などはあまりにも危険な行為。そもそも、電気工事は資格がなければ行うことができません。
独自な判断や対処をせず、まずは電気の専門家に相談しましょう。
特に、焦げた臭いや家電に触れたときのぴりっとした感じがある場合は、電気保安協会や電気工事会社に連絡して対処してもらった方が確実ですし安心です。
電気のトラブルは電気の専門家が行ってくれますが、雨漏りが原因で起こった漏電なら雨漏り修理を専門家に依頼しましょう。
雨漏りはお住まいにとって致命傷になるほどの大きな被害を引き起こします。
「建物の構造を腐らせて強度を損なう」
「カビを発生させて健康へ害を及ぼす」
「白アリの発生で基礎が弱くなる」
なども建物にとっては大打撃です。
なかでも、漏電は最悪の場合、「感電や火災による死傷事故」といった取返しのつかないリスクまで伴います。
コロナ禍以降、在宅ワークの方も増えています。
雨漏りを放置し、漏電した結果近隣一体が停電、データが消えてしまった等で損害賠償を起こされるというケースもあるのです。
雨漏りや漏電はご自身の家の問題だけではなく、予測もつかない大きな損害を生むかもしれません。
疑わしい場合には早めに専門業者へ依頼しましょう。
今回お伝えしたような漏電症状がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に、
雨の日に停電が起こったり、家電の調子が悪ければ、雨漏りが原因となっているかもしれません。目に見えて大きな被害がないと、「もうちょっと様子を見てもいいのではないか…」と思う方もいらっしゃるでしょう。
ただ、漏電に関しては安易な様子見はおすすめできません。
感電や火災など、いつか取り返しのつかない被害が起こってから後悔しても遅いのです。漏電の症状があるなら、すでに電気の通り道を外れて漏れている状態です。恐ろしい事故を引き起こす可能性があります。
実際に雨漏り症状がなくても、原因がはっきりしなくても構いません。
「雨漏りかも」そう思ったらすぐにご連絡ください。
また、
漏電の症状がないにしても雨漏りが起こっているなら、早めに対処しましょう。いつの間にか漏電が起こると、建物はもちろん、ご家族に被害があっては大変なことですよね。
アメピタでは「照明のカバーに水がたまっているから心配」という方からのお問合せをいただいたこともあります。雨漏りに関しても、どこからの雨漏りなのかなどが分かっていなくても大丈夫です。
・どのようなときに・どのような雨漏りがあるのか分かる限りでお伝えください。
無料点検の上、アメピタが早期の雨漏り解決に努めます。
その漏電、雨漏りかも!危険性と対処法は?のまとめ
漏電の原因のうち約1/4は雨漏りです
雨水が電気の流れを乱し漏電を発生させます
雨の日にブレーカーが落ちる、家電が原因不明で故障する、照明や家電から水が出る、電気代が高くなる、などの症状があれば漏電かもしれません
漏電には停電や家電の故障を招くだけでなく、感電や火災の危険性もあります
ブレーカーで漏電のチェックができます。雨漏りが起こっている箇所のブレーカーはなるべくオフにしておきましょう
漏電の疑いがあれば放置せず電気保安協会や電気工事会社に連絡しましょう
雨漏りの解決も早めの専門業者に依頼しましょう