耐震性や耐火性、耐久性に優れており「頑丈」というイメージもあるコンクリート。木造住宅と比較して雨漏りに強いのでは?と思っていらっしゃる方もいるかもしれませんが決してそうではないのです。
窓といった開口部に充填されたシーリング部分は他の外壁材同様、雨漏りの原因となりやすい箇所でもありますね。
その他としては、
・外壁のクラック
・打継目地からの雨漏り
・コールドジョイント部からの雨漏り
といったことが考えられます。
特に打継目地やコールドジョイント部からの雨漏りはコンクリートの建造物特有と言えます。
打継目地というのは各階ごとに構造躯体を造る鉄筋コンクリート建造物が持つ特有の目地です。各階ごとにコンクリートを打設し、建築していくため例えば一階と二階の間には水平の打継部分が存在することになります。浸水を防ぐためシーリングによって防水処理がなされていますがこちらもやはり劣化による浸水の可能性があり、雨漏りリスクと考えられますね。
またコールドジョイントというコンクリートを打ち重ねる際、施工に誤りがあったために先に打ち込んだコンクリートと、後から打設するコンクリートが一体とならなかったことによる発生する継ぎ目が原因の雨漏りも考えられます。
コンクリートを打ち重ねる際には先に打ち込んだコンクリートが硬化する前に、次のコンクリートを打ち重ねなければいけません。気温によって120分~150分の時間を厳守する必要がありますが、きちんと管理されていなかったことにより発生する不具合がコールドジョイントなのです。
耐久性に優れたコンクリートも雨漏りが発生すれば内部の鉄筋の錆から外壁の破壊や突き破りといった深刻な状態にまで発展してしまい建物の耐久性を著しく損なう結果となってしまいます。