工場や倉庫の補修に関して最も多くいただくご相談は雨漏りです。
とりあえず業務に差支えなければ問題ない、仕事で手一杯で建物にまで手が回らないという企業様も多いかと思いますが、雨漏りはその建物に対しても働く従業員に対してもデメリットしかありません。
日本には、製造業の企業様が18万5000以上(※)あるようですが、その多くで工場や倉庫を所有し作業や在庫管理を行っているかと思います。
工場や倉庫で雨漏りが発生した場合のリスクと、箇所・素材別に考えられる雨漏りの原因、そして雨漏りを改善する為の補修方法をご紹介したいと思います。
(※2020年工業統計速報)
【動画で確認「工場・倉庫の雨漏り」】
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
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雨漏りは建物の規模に関わらず大きな被害を引き起こしてしまいますが、工場や倉庫で雨漏りが発生してしまった場合にどのような事が起きるのか、しっかり把握しておかなければなりません。
工場や倉庫で雨漏りが起きてしまった場合、雨漏り箇所の錆や腐食の進行はもちろんのこと、設備等の故障も招きかねません。多くの機械を稼働しているであろう工場や倉庫では、雨漏りによってそれらが故障してしまえば業務に支障をきたしてしまいます。在庫の商品等も濡れてしまえば売り物にはならなくなってしまい、会社全体の大きな損失になりかねません。
また雨漏りで床に水たまりが出来ることによって従業員が足を滑らせればどうでしょう。 最悪の場合従業員は休みを取らなければならず、企業様には管理過失と考えざるを得ません。
このように多くの方が働く工場や倉庫での雨漏りは、
一般住宅での雨漏りよりも大きな二次被害・三次被害に発展しやすいリスクを抱えており、工場や倉庫の状態を問題なく維持するのは企業様の責任です。
定期的なメンテナンスさえ行っていれば雨漏りを防止することも出来ますので、会社のため・そこで働く従業員のためにも工場や倉庫のメンテナンスを行いましょう。
では一体何が原因で、工場や倉庫に雨漏りが発生してしまうのか。
また雨漏りが起きてしまった際の補修方法を部位・仕上げ別にご紹介させていただきます。
工場や倉庫で使用されることの多いスレートは、一般住宅で多く使用されているコロニアルやカラーベストと同じく、セメントと繊維を固めて形成していますが、波型形状になっておりその山の幅によって大波・小波と分類されています。
セメント系ですが非常に耐久性が高く、数十年と使用し続けている工場や倉庫も多いかと思います。
アスベスト(石綿)を含んだスレートは雨漏りが起こる前に張り替えを検討しましょう。
なぜセメント系なのにそこまで長く使用できるのか?
それは2004年以前からある工場や倉庫の大波・小波スレートにはアスベスト(石綿)が含まれており、今なおアスベスト(石綿)を含んだ屋根材が使用されていることが多いからです。
アスベスト(石綿)が含まれている建材は、含まれていない屋根材よりも圧倒的に強度が高いのですが、やはりいつまでも使用できるというものはありません。いずれは屋根材が割れ雨漏りを起こしてしまい補修を余儀なくされます。
アスベスト(石綿)は屋根材として機能している内は無害ですが、割れた際に空中に飛散してしまう可能性もあり、もし吸い込むと人体に害を与えてしまいかねません。従業員の健康を守る為にも適切な処分を行わなければなりませんので業者の選定も重要です。
被害が生じる前にノンアスベスト(無石綿)スレートへの張り替えを検討しましょう。
令和4年4月1日より、建築物等の解体・改修工事を行う施工業者は、大気汚染防止法に基づき石綿(アスベスト)含有建材有無の事前調査結果を都道府県等に報告することが義務づけられています。
アメピタでは、基準に則った正しい調査・報告を実施しております。
こちらも工場や倉庫で多く見られる、薄い鋼板を折り曲げ耐力を高めた凸凹の大きな金属屋根材です。
3/100程度(1m当たり3cmの勾配)のほぼ平坦な屋根に施工することができ、長尺ですので工場や倉庫以外の大型建築物に使用されることも多いです。
錆を防ぐため、定期的な塗装メンテナンスをしましょう。
折板屋根から雨漏りが発生する原因の多くは錆です。耐久性に優れたガルバリウム鋼板を使用していますが被膜が劣化すれば錆が生じてしまいます。
錆は徐々に範囲を広げ屋根材に穴を開けてしまいますので、折板屋根からの雨漏りを防ぐ方法として第一に
屋根塗装が挙げられます。
凸凹の大きな折板屋根の塗装面積は平面図での屋根面積とは異なりますので、屋根材にあった係数にあわせて計算し適切な塗布量を守ってメンテナンスを行う業者を選びましょう。
雨漏りが起こってしまったら屋根カバー工法か屋根吹き替えでリフォームを。
雨漏りが生じた際には
屋根カバー工法や葺き替え工事を行う必要があります。野地板や防水紙を必要とせずにタイトフレームの設置だけで施工可能なのが折板屋根の大きな特徴ですので、工期も短く費用も比較的安価になります。
屋上と呼ばれることの多い平坦な屋根は陸屋根(りくやね・ろくやね)と呼ばれますが、防水層によって雨水の浸入を防いでいます。
工場や倉庫はコンクリート造が多い為、伸縮性の高いシート防水や耐久性に優れたアスファルト防水仕上げが多いのですが、いずれも15~20年程度で傷み雨漏りが発生する可能性が高くなってしまいます。
防水層の定期的なチェックと補修で雨漏りを防ぎましょう。
シート防水は接着が弱くなることで強風によって捲れやしわを起こすことがありますので、定期的な部分補修を行いましょう。
雨漏りが生じた際には、今後剥がれを起こす恐れがある既存シートを剥がしてから、再施工やウレタン塗膜防水等で雨漏り改善を図りましょう。
アスファルト防水はコンクリートで表面保護(押えコンクリート仕上げ)がされているケースが多く、雨漏りを防ぐ防水層が傷みにくい仕上げになっています。
しかし防水層が保護層に覆われる為、雨漏りを起こしてしまった際に雨漏りの部位を特定できないデメリットも生じます。
アスファルト防水からの雨漏りを防ぐ為には、押えコンクリートの隙間を防ぐ事が重要となります。例えばクラックや伸縮目地と呼ばれるパネル間の隙間から雨水が入り込むことで防水層が傷んでしまいますので、隙間を埋めるようにコーキング補修を心がけていきましょう。
また雨漏りが生じてしまった際には目地補修を含め雨水が入り込まないようウレタン塗膜防水工事等で覆いましょう。この際に排水ドレンも傷んでいるケースも多い為、改修用ドレンを取り付けるなど補修を検討しましょう。
築年数が経過している場合や雨漏りを起こしてしまった場合、吸水することで下地が水分を蓄えている可能性がありますので、そのまま防水層を形成しても膨れや破れを起こす恐れがあります。このような場合は、下地の影響を受けにくい絶縁工法をお薦めしています。
ウレタン塗膜防水は通気緩衝工法、シート防水は機械的固定工法とも呼ばれています。
長くメンテナンスフリーで使用する為に金属外壁が使用されている工場や倉庫を多く見かけます。 その中でも雨漏りに関してご相談を多くいただくのはトタン外壁を使用している工場や倉庫です。
今では錆びにくく耐久性に優れたガルバリウム鋼板が主流となっていますが、20年以上前に建てられた工場や倉庫には亜鉛鉄板(トタン外壁)が使用されていることが多く、現在錆で赤く変色しているかと思います。
錆が発生したトタン外壁はガルバリウム鋼板への張替えがおすすめです。
一度錆が発生すると塗装メンテナンスを行っても耐久性が回復することはありませんので、
腐食し雨漏りを起こす前に張替工事でガルバリウム鋼板に変更するのがベストでしょう。
またガルバリウム鋼板でも錆は発生してしまいますので、
外壁に傷がついていないか、被膜が劣化していないかをチェックしながら定期的に塗装を行いましょう。
金属外壁の工場や倉庫で雨漏りを起こす原因は錆が多いのですが、
外壁材とサッシの隙間を埋めているコーキング材が劣化することで雨漏りを起こしてしまうケースも少なくありません。
コーキング材の耐久性は3~5年と非常に短い物ばかりですので、金属外壁を使用していても数年ごとの点検・簡易補修を心がけていきましょう。
近年その耐久性から一般住宅での普及率が高くなったALC外壁は、軽量気泡コンクリートとも呼ばれ、無数の気泡を内部に作る事で水に浮く程軽量な外壁材です。にもかかわらずコンクリート本来の耐火性や耐久性を併せ持ちながら断熱性に優れています。
ただ雨水を吸い込みやすい為、塗装による表面保護は欠かせません。
吸水するとボロボロになってしまうこともあります。定期的な塗装とコーキングのチェックで雨漏りを防ぎましょう。
ALCが吸水してしまうと内部の気泡に水が入り込み、冬の寒さで凍結、膨張することで外壁にひび割れを起こしてしまう場合もあります。
ALC外壁の雨漏りを防ぐには、目地のコーキング補修や防水性・透湿性が高い塗料での塗装を行っていく必要があります。
雨漏りを起こしてしまった場合、内部には水が蓄えられている可能性がありますので十分に乾燥させた後、鉄筋等の錆補修と上記の塗装によるメンテナンスを行いましょう。
吸水が著しい場合ALCがボロボロになってしまいますので張替えが必要になり、その分通常のメンテナンスよりも修繕費が掛かってしまいます。
非常に重く高価なため一般住宅にはそれほど多く見かけられませんが、耐久性・耐火性・防音性の高さと空間確保の容易さから工場や倉庫には重宝されている外壁材です。
工場や倉庫ではコンクリートの表面を仕上げとする打ち放し外壁のケースが多く、メンテナンスが必要ないと思われている事が多いかと思います。
苔やカビが発生したら劣化のサインです。撥水性・弾性のある塗料で定期的に塗装しましょう。
しかいかに強度に優れていても、ひび割れから雨水が染み込むことで雨漏りが生じる恐れがあります。
苔やカビが発生している・水染みの跡が見られる場合は外壁表面が劣化している傾向にあり、進行するとひび割れや内部の鉄筋が錆びることで爆裂に生じますので、外壁材の強度にかかわらず
10年ごとの点検を行い、必要に応じて撥水性・弾性に富んだ塗料で定期的な塗装を行いましょう。
クリアー塗装や打ち放し仕上げ風の塗装方法もございますので、現状のイメージを変えたくないという工場や倉庫でももちろんメンテナンスが可能です。
工場や倉庫に関わらず、雨漏りが発生してしまったら内部へ悪影響が生じる前に補修をしなければなりません。しかし大規模な工場や倉庫だからこそ注意点もございます。
例えば点検時、2階建ての戸建住宅であれば三連梯子での調査が可能です。しかし三連梯子で届かない高さの場合は、点検を行うにも高所作業車の搬入や足場仮設が必要となり、その分費用も掛かります。
今後屋根や外壁の補修時には随時この費用が掛かってしまいますので、この機会に問題点を拾い上げ適切なメンテナンスを一度に行った方が長期的なコスト削減も図れます。
また
補修を行う際に、雨漏り部位によっては設備を停止させなければならないケースもございます。
弊社では作業日程や工事範囲等、業務に差支えないように対応させていただきますが、ご相談をさせていただかなければならないケースもございます。
工場や倉庫での雨漏りは建物だけでなく内部の設備や皆さんの仕事にまで悪影響を及ぼす非常に厄介な劣化症状です。設備を稼働させ続けなければならない、在庫商品を問題なく保管する為には、まず雨漏りを起こさせないようなメンテナンスを行わなければなりません。
会社の所有物である工場や倉庫のリフォーム・雨漏り補修を行う際に、経営者様が気になる事は「費用の計上方法」であろうかと思います。
実は修繕費と一言でいっても必要経費として処理する場合と、固定資産として処理されるかに分類されます。
修繕費は建物の原状回復を目的に工事を行った場合に計上されますが、改修前になかったものを取り付けた場合、模様替えや原状よりもより良いものを取り入れた場合は資本的支出に計上し、耐用年数に応じて減価償却していかなければなりません。
※総費用から収益的支出(修繕費)を除いたものが資本的支出になります
雨漏り修繕や破損した屋根の修理等は原状回復、つまり修繕費(必要経費)として扱われ、工事が竣工した年に一括で経費にすることが出来ます。
修理にかかった費用が20万円未満であれば修繕費として計上が可能ですが、工場や倉庫の雨漏り修繕は20万円に収まらないケースもありますね。確実に修繕費として計上するためには工事項目ごとに細かく見積書を出してもらうという事も一つの手です。総合的に見て高額な場合も、一項目ごとの費用が低いと経費として計上できる可能性も高くなります。
しかし果たして税金のみを考慮して修繕を行っても良いものでしょうか?
例えば工場や倉庫ではスペースの有効活用や生産性の向上の為に改造や改装を行うこともあるでしょう。雨漏り修繕後に改修を行うというのは非効率でもあります。
雨漏りを防ぐ為のリフォーム、雨漏りを改善する為の修繕は工場や倉庫の運用を見直すチャンスでもあります。また職場を綺麗にすることで従業員の士気向上・業務効率の改善も期待できます。
弊社では経費に関するご質問、屋根や外壁の修繕・リフォームに関しての疑問にもしっかりお答えさせていただきますのでご安心ください。
工場や倉庫で雨漏りを発生させないための対策、実際雨漏りを起こしてしまった場合の対処法をご紹介させていただきましたが、雨漏りが生じてしまうと業務への悪影響は計り知れません。
そうならないために定期的且つ適切な塗装や補修を行っていくということが重要となります。
一時的に雨漏りを止めたいということからコーキング材や防水テープでの補修を行った事業所様もいらっしゃることでしょう。
もちろん応急措置として内部への被害を最小限に抑える為には有効的な方法です。しかしあくまで一時的に止めるということに留まり、根本的な解決にはなりません。継ぎ接ぎに繰り返された補修跡は雨漏りの原因特定を難しくさせ、結果全体改修にもなりかねません。
工場や倉庫は製品を生産・管理するだけでなく、従業員の暮らしを守る為にも、事故やトラブルを起こしてはいけない場所です。
十数年メンテナンスをされていない工場をお持ちの企業様、倉庫の雨漏りを修繕して貸したいオーナー様、雨漏りや破損を防ぎ無駄な費用を支出したくない経営者様は一度無料点検をご依頼ください。
調査を行った上で経年劣化が見られる部位には最適なメンテナンスをご提案、雨漏りを起こしている場合は散水調査で原因特定に努めさせていただきます。
工場や倉庫の雨漏り修繕・改修工事は街の屋根やさんアメピタにお任せください。
工場・倉庫で雨漏りを発生させないために行うべきメンテナンスまとめ
工場や倉庫で雨漏りが起きてしまうと建物の劣化だけでなく、設備の故障や従業員が怪我をするなど大きな二次被害・三次被害を引き起こす危険性があります
工場や倉庫に使用される屋根材・外壁材はその建物の構造や規模によって異なります。必ずその素材の特徴を把握した上で適切なメンテナンス・雨漏り修繕を行っていくことが今後安全に使用する為のポイントになります
大規模な工場や倉庫だからこそ点検時から注意しなければならない事があります。修繕時に業務を妨げてしまうケースも発生する可能性もありますので、雨漏りを起こしてしまう前のメンテナンスが最も重要です
工場や倉庫の活用方法は無限大です。雨漏りの心配をせずに使用し続けたい、雨漏りを改善し貸倉庫として利用したいという方は一度街の屋根やさんアメピタへご相談ください。点検・お見積りは無料にて承っております(梯子での調査が可能か?足場が必要なのか?等はお気軽にお問い合わせください)