庭先にコンクリートのような塊が屋根から落ちてきたというご連絡を吹田市豊津町のお客様から頂いたのは1週間ほど前です。本日は漆喰詰め直しの完工についてご紹介致します。
漆喰が崩れたり、剥がれたりするとなぜ雨漏りが発生するのか?
瓦屋根のお客様からご連絡をいただく「屋根から落ちてきたコンクリートの塊のようなもの」、もしこれから先こうしたことに気づかれた方がいたら覚えておいてほしいこと、それは「漆喰の塊」だということです。 瓦屋根の隙間を埋めるように詰められている漆喰。本来新築時は輝くほど真っ白く綺麗に輝いていますが経年劣化で鼠色がかり、まるでコンクリートのような見た目となります。 施工されている場所としては最下段の熨斗瓦と屋根面の三日月状の隙間部分(瓦を固定している葺き土をカバーする形で施工されています)、鬼瓦との結合部分などになります。 そもそも隙間を埋めるために詰められた漆喰ですから、漆喰が崩れてしまったり、剥がれてしまえばそこから雨水が浸入し、雨漏りへと発展してしまいます。 漆喰の寿命は15年程度です。瓦が塗装といったメンテナンスが不要であるため漆喰もメンテナンスフリーだと思われていらっしゃる方がおりますがそれは誤解です。 15年程度という寿命、またお住まいの下から屋根を見上げた際に、本来漆喰が埋まっている部分に茶色い土が見えてしまっている、コンクリートの塊ようなものがボロボロと落ちてきているという場合は緊急でメンテナンスが必要なことを表しています そうした方は屋根の専門業者に一度相談してみることをお勧めます。
漆喰詰め直し工事をさせていただきました
漆喰工事には大きく分けて二つあります。一つは既存の漆喰を完全に取り去ってしまった後に新しい漆喰を詰める方法、これを漆喰詰め直しと言います。 また既存漆喰はそのままにその上から漆喰を詰めることは詰め増しと言います。今回は全体が寿命を迎えているため、すべての漆喰を取り除いた上で漆喰を詰め直しさせていただきました。施工自体は一日で完工します。
鼠色だった漆喰が白く美しく輝いています。漆喰の分厚さとしては熨斗瓦より全面に出ないというのが鉄則です。熨斗瓦より漆喰が前に出てしまうと、飛び出た部分に雨水が滞留し、隙間から雨水が浸入、雨漏りの原因を作ってしまうからです。 一度入った雨水は漆喰が壁となり外には出てこられず瓦を固定する葺き土も弱めてしまいます。こうしたことも実はきちんと計算して施工させていただいているのです。