瓦屋根というと日本的な美しい見た目に加えて「寿命が長い屋根材」だということは皆様ご存知だと思います。その寿命は最も普及しているスレート屋根材が30年程度だとしたら、その倍程度は期待できるほどの高耐久な屋根材なのです。それ故、瓦屋根全体がメンテナンスフリーだという見られ方をすることがありますが決してそうではありません。
メンテナンスをせずに、放置してしまうことであちこちが経年劣化で傷みを見せ、雨漏りへと発展してしまうこともあるのです。
本日は現場調査の様子をご紹介しながら、瓦屋根の経年劣化についてお話しをしたいと思います。
築40年を超える日本家屋の瓦屋根調査を行いました。
こちらは一部の瓦を剥がし、葺き土の状態を確認させていただきました。いわゆる粘土で瓦を固定する役割を持っています。現在では野地板に防水紙を敷き、桟木に引っ掛ける形で瓦を固定していますが昔の瓦屋根は土に固定する形で瓦を固定していたんですね。
実は現在の工法と比べても圧倒的に屋根の重量が増すのが土葺き工法、メンテナンスということで言えば屋根の重量を減らし耐震性を高めるためのメンテナンスが必要だと言えます。これは葺き土を使わない引掛桟工法へと葺き直しをする方法もありますし、そもそも瓦屋根から金属屋根などの軽量な屋根材へと葺き替えるという方法もありますね。
漆喰や棟のメンテナンスを怠れば最悪雨漏りへと発展します
こちらは漆喰の剥がれと歪んでしまった棟瓦です。
そもそも棟瓦の歪みの原因は漆喰が剥がれてしまったことで、瓦を固定している葺き土が雨水を吸い込み固定力を失った結果、歪みが発生してしまっています。
漆喰は15年程度が耐用年数だと覚えておきましょう。棟瓦を固定する葺き土を雨水から守るための壁のような役割を果たしてくれており、漆喰が剥がれてしまえば葺き土、屋根内部へ雨水が入ってくることになりますから最悪雨漏りへと発展する事態となります。
定期的に漆喰詰め直し、棟瓦の歪みがひどければ棟取り直しといったメンテナンスを行う必要があります。
アメピタは現地調査時にお住まい全体をくまなく調査させていただいております
今回は庇屋根の劣化も激しいということで確認を行い、下地から交換して新しガルバリウム鋼板へと葺き替えさせていただくことになりました。
アメピタではお客様から雨漏りや屋根、外壁などについてご相談をいただいて現場調査にお伺いします。その際お客様が気になる箇所はもちろんですが、同様に経年劣化を起こしている箇所がないか、雨漏りの原因となってしまうような劣化箇所はないかといった形でお住まい全体を調査させていただいております。
瓦屋根に限らず、お住まいの外装にご不安な方は雨漏りが始まる前に是非アメピタ吹田店にご相談ください。