瓦屋根からスレート屋根へと葺き替え工事を行っているお住まいですが、本日は屋根の下地作りとして野地板の増し張りとルーフィング工事の工程についてご紹介します。屋根というと表面の屋根材はご覧になる機会は多いと思いますが、屋根内部がどうなっているのかご存知ない方も多いのではないでしょうか。

経年劣化により屋根に不具合があり雨漏りが発生し、葺き替えを行う、防水紙や下地が傷んでいて交換するとなった際にどういった工事をするのか是非ご覧いただきたいと思います。

資材を搬入します。野地板は構造用合板を使用しますが、耐震性や耐風性を求められる屋根の野地板として最も使用されることが多いのが構造用合板です。

丸い筒状のものはルーフィング（防水紙）で、日新工業アスファルトルーフィングです。野地板と屋根材の間に貼り付け、雨水の浸入を防いでいる屋根の超重要部材です。雨漏りを守っている材料ということですね。

あとは既存の下地に野地板を増し張りする際に、新たな野地板を固定するための木材（胴縁）となります。

野地板の増し張り

既存の屋根材を撤去した上で、胴縁を固定していきます。さらに野地板を胴縁に釘で固定していきます。直接既存の野地板に釘を打ち込んでしまえば釘が貫通してしまいますし、固定力もありません。屋根を支える土台にもなる部分ですので、固定するため胴縁に打ち込んでいきます。

ルーフィング（防水紙）の敷設

野地板の増し張りを行ったら、ルーフィング（防水紙）を敷設していきます。

ルーフィングは屋根の二次防水の役割を果たします。屋根からの雨水浸入は実は屋根材が防いでいるわけではありません。原則的に屋根材には隙間が設けられており、その隙間には浸入した雨水や湿気を排出する目的があります。では建物内部への雨水浸入は誰が防いでいるのか？それがルーフィングなのです。防水紙とも言いますが、その名の通り「水」の浸入を「防」いでくれているのです。ハンマータッカーを用いて、野地板に固定していきます。

ここで写真をご覧いただいた方はお分かりいただけると思うのですが、ルーフィングの重なり部分が下を向いているのがお分かりいただけるでしょうか。

軒先から順番に上に向かって敷設していくとこのようにあ重なり部分が下を向きますが、これも雨水の浸入を防ぎ、雨漏りを引き起こさせないためなのです。

つまり上から流れ落ちてきた雨水が重なり部分から防水紙内部へと浸入しないためなのです。葺き替え工事には必ず野地板の増し張りやルーフィングを行いますが、雨漏りを最大限止めるためにこのように施工されているんですね。