吹田市佐井寺にて工事が進んでいる棟取り直し工事です。
台風、地震、そして経年劣化など築年数の経過とともに様々な影響を受けて蛇行してしまった棟瓦の取り直し修復工事にて熨斗瓦の固定を行っています。
熨斗(のし)瓦とは瓦屋根の棟を構成するために用いられる瓦の一つで、棟の頂点に被せる冠瓦の土台となっている平らな瓦の事を指します。
写真は熨斗瓦を外した様子ですが、これまで瓦を固定していた土が湿っている様子もうかがえます。これは雨水を吸い込んでしまった可能性がある証拠ですね。お客様曰く目に見えるような雨漏りはなかったとのことですがそのまま放置してしまえばもしかしたら雨漏りが始まってしまっていたかもしれません。
もともと瓦を固定するために用いられていた土に替わって、白いなんばんを用いてその上に瓦を葺いていきます。白いなんばんを使うことで外から見える部分が白く美しい外観となるわけですね。
こちらで熨斗瓦の修復が完了しました。蛇行した棟の土台がきちんとまっすぐになりましたね。この後の工程としては冠瓦を乗せて完工です。隅棟は大棟から屋根の軒先へと下るように施工されている棟であることから雨の影響を受けやすい箇所と言えますね。瓦屋根といえども20年に一度は棟のずれや漆喰の剥がれ、割れ等の点検をしなければ雨漏りはもちろん自然災害の影響を受けやすくなってしまいます。ご家族の安全を守るためにも定期的なメンテナンスを忘れないようにしましょう。