こんにちは、調査員の竹田です。
今回は大和郡山市にお住いのお客様から屋根の無料調査の依頼があり伺いました。
建物は約築20年~25年で比較的きれいに建物のメンテナンスもされているお宅です、屋根の塗装も10年程度おきにされていたとのことでした。
しかし、お話をお伺いしていると近所で新築工事をしていた業者さんから「屋根の板金がなくなっていますよ」と言われたらしく、屋根の上ですし自分ではどのような状態になっているのかが分からないために調査をしてほしいとのことでした。
早速屋根の上に上がらせてもらい一番初めに気になったところが写真の棟包み板金を固定する釘です。
見ての通り
釘が浮いているのが分かりますよね。
カラーベスト葺きの屋根にはこのような棟包み板金を取り付けるのですがこちらのように
釘が浮く状態は本当に
良く見かける状態です。
釘の浮きが進むと上の写真のように完全に
抜け落ちて板金を固定する
能力を失ってしまいます。
この状態が多数の箇所で発生すると棟包み板金はガタガタとなって少し強い風でも
飛散してしまうことは想像がつくと思います。
なぜこのような状態になるのでしょうか?
理由は下地に使われている木材です。木材は湿度で乾燥収縮や膨張を繰り返し、やがて
密度を失ってしまいます。そのような現象がもとで施工時にはガッチリと固定されていた
釘に緩みができてしまうのですね。
そして問題の場所を見てみると、完全に
棟包み板金がなくなっている状態でした。
また、板金どころか
下地の木材までもが
無くなってしまっていました。
下地の木材も変色していてすでに少しの間日に照らされていたような感じです、なので
棟包み板金が飛散してから数か月もしくは数年たっていたということでしょう。
そしてその下地の木材を止めている釘さえも浮いていて抜けかかっていたのです。
棟下にある瓦を見てみると大きく亀裂が入っているのが分かります。
これもカラーベスト葺きの屋根に多く見られる状態で、
問題は施工時の
木材の取付方です。
右の写真を見ればわかりやすいと思いますが、ひび割れの真ん中くらいに釘穴がありますよね。
棟包み板金の下地木材を釘で取り付ける際に
釘をハンマーで
叩き打って取り付ける業者がいるのですが、それなのです。
叩き打つ振動はカラーベストに伝わり施工時には気づかない程度の
ひび割れを生じさせてしまいます。そしてそのひび割れが年月を過ぎた時に
完全な亀裂となってしまうのです。
叩き打つのではなくまず下穴を開けてから釘を打つと瓦に負担が少なくなりひび割れの原因を抑制で来るのですが・・
今回のお客様はとても家を大事にされていて、私たちも見習うほどにメンテナンスをされていました。
カラーベストは
10年程度で表面塗装が剥がれてくるので
定期的に塗装を行うことでカラーベスト本体の
寿命は長持ちされますが、そこだけではないというこが今回の調査でお分かりいただけると思います。
釘の浮きや瓦の破損は塗装では決して補えるものではないので、メンテナンスをお考えの際やご自身の建物の屋根の状態を知るにはやはり専門店に見てもらうことが大事だといえますね。
アメピタ天理店では随時屋根の無料調査を行っておりますので気になる事がおありでしたら
是非お問い合わせください。