こんにちは!
アメピタさいたま見沼店です!
お久しぶりのブログとなりましたが、今回は先日お伺いしたお宅での現地調査の様子をご紹介させていただこうかと思います。
ご依頼主様は天井裏から「ぽつん、ぽつん」という雨音がしていて過去に雨漏りしたこともあった為、心配になりお問い合わせをしたとのことでした。
過去にも雨漏りを経験しているとのことでは、なおの事、心配になりますよね。逆にその経験があったからこそ、比較的早期の段階で気が付けたのかもしれません。
それでは早速、調査をしていきましょう。
まず、雨漏り(雨音)がしている箇所を見させていただきました。
ご依頼主様のお家では屋根裏部屋がある造りとなっており、天井裏の雨音になおさら気づきやすかったのかもしれません。お伺いした時点では雨も落ち着いており、雨音は聞こえませんでした。
天井や壁を触診すると、
特段湿った様子やクロス(壁紙)が浮いている様子もなく、雨漏りしていたとしてもまだ内部までは症状が出てきていない状態のようです。
内部まで症状が出てくるような状況になると、
壁紙やボードが浸食され剥がれなどにつながるような状態になってしまいます。そうなると天井や壁面のボードを剥がしてという大掛かりな工事になってしまいます。
よしんば
壁紙が剥がれているだけの場合でも、張り替えた場合、
新しく張った部分と旧来の部分で色の差が出てしまったりすることもありますし、場合によっては
壁紙が廃番になっていたりで同じ柄で張れない場合もあります。
内部に症状が出る前にお問い合わせをされたご依頼主様の判断力は素晴らしいですね。
内部は異常(損傷)がない状態だったため、外から調査を行います。
お伺いした当日は雨予報だった為、後日、天気が落ち着いている日に改めてドローン調査にて調査を行いました。
ドローン調査では屋根に負担を掛けないのはもちろんですが、
急勾配の屋根の場合にも隅々まで調査することが可能という利点があります。ご依頼主様のお家では勾配が急で、屋根に直接上がっての調査は危険を伴う為ドローン調査が適しています。
早速、ドローンを飛ばし、前回雨漏りがして補修した箇所(今回雨音がした箇所の近く)を重点的に見ます。すると、
前回補修箇所が劣化している様子が確認できました。
コーキング材の様な素材で補修を行ったようですが、それがひび割れてしまっています。おそらくはここの部分から中に水が浸入し、水滴となり内部で雨音を発生させていただのでしょう。
折角なので屋根全体的にも見てほしいとのご要望をいただいたので、他の部分も見ていきます。
すると、
棟板金が変形し、板金止め釘が大きく浮いている箇所や瓦が破損している箇所も見つかりました。
ご依頼主様のお家は築30年ほどで、今までも定期的にメンテナンスをしてきたとのことでしたが、釘留め処置などが行われてこなかった模様です。
塗装をされる際には棟板金に対しても釘の処置(浮いている釘の打ち直しや打ち替えて浮き防止等)を行う事をおすすめ致します。何故ならば、
そうしないと板金自体が不安定になってしまうことももちろんですが、
浮いた釘に水が伝って板金内部の木材を腐食させてしまったり、
瓦の裏まで水が回ってしまう原因になりかねないからです。
瓦の裏に水が回っても
縁切りが正しくされていれば排水できますが、縁切りがされていなかった場合には内部に水が溜まり、最悪、屋根裏にまで水が回ってしまいます。
また、棟板金が不安定に(止めが甘く)なってしまうと台風等の強風の際に外れて、飛んで行ってしまう恐れもあります。
外れた板金が停めている車に当たって破損してしまったりと二次災害につながる危険性も出てくるのです。
縁切りとはスレート瓦に塗装した際に行う、施工工程の一つです。
スレート瓦のような薄型の瓦に塗装を行った場合、そのままでは瓦同士(重なり目等)が塗料によって密着してしまいます。そうすると重なり目は排水部としての役割も持っているため、瓦裏に回り込んでしまった水が外に出られず溜まってしまい、瓦の止め釘から屋根裏に浸入してしまったり、瓦内部にて蒸発しようと急激に膨張してしまい瓦を割ってしまったりという事につながります。
それらを防ぐために行います。昔は塗装後にカッターなどで切っていましたが、現在はタスペーサーという専用器具を重なり目に挟む方法が主流となっています。
上2枚は同じ場所を違う角度で撮った写真ですが、よく見ると
板金の止め釘が浮いている様子がわかります。(赤丸部が釘の浮き箇所)
正直なところ、ここまで浮いてしまうと
いつ飛んでいってもおかしくない状態になります。
その為、出来るだけ早くに補修を行ったほうがいいでしょう。
以上でドローン調査は終了します。
さて、これで現地調査を終えましたが、いかがだったでしょうか。
途中雨漏りという点からは逸れた話題となりましたが、結論から言うと、雨漏りの原因としては前回補修箇所の劣化です。
ただ屋根が、雨漏りだけに意識を向けていていい状態ではなかったという形です。
ご依頼主様のお家は、先ほども述べたように急勾配の屋根形状をしています。その為、部分補修であろうとそうでなかろうと足場が必要になってしまいます。
それであれば(結局足場が必要になるのであれば)、これを機に屋根の方のメンテナンスを行ってもいいのではないかとご提案をさせていただきました。雨漏り箇所への補修をすることに加え、2点ご提案いたしました。
1、屋根の塗装工事
2、屋根のカバー工事
塗装工事に関しては現状深刻な雨漏り(防水シートそのものがダメになってしまっているなど)ではないことから、雨漏り是正工事を行ったうえで塗装を行い、屋根を保護する事を目的にご提案いたしました。
カバー工事に関しては築年数が30年ほど経ってしまっているという事から、防水シートが寿命を超えている時期(一般的な防水シート(アスファルトルーフィング)は20年ほど、ゴムルーフィングなどは15年ほどで寿命を迎えると言われています)であることから、既存の上から新たに防水シートを設置するカバー工法を行う事で雨に対して最大限の備えをという目的でご提案させていただきました。
もちろん、これらはご依頼主様から長く安心できるにはというご要望があってこそのご提案です。ご要望もなく余計な工事をご提案することはありませんので、ご安心ください。
もし今、この記事をご覧になっている方で何かお悩みや不安を抱えている方がいましたら、
どんな些細な事でも構いません。まずはお問い合わせください!