今年も台風の影響で、全国各地に強風被害がでています。
台風などの強風により、特に被害が出てしまうのが瓦屋根です。
強風によって、屋根の瓦が崩れてしまった、棟が崩れてしまったので見て欲しいというお問合せがとても増えてきます。
「ウチの屋根が崩れてしまったらどうしよう」と、不安を抱えているかたも多いと思いますので、今回は棟瓦の役割と雨漏りの関係についてご紹介したいと思います。
吹田市で築30年の木造住宅にお住まいのお客様から「棟の瓦がズレてしまっているので見て欲しい」との連絡を受けお伺いした、現場調査の内容をご紹介します。
お客様のお話では、地震の影響で棟瓦が崩れてしまい、その部分から雨漏りにならないか調べて欲しいとのことでした。
古い瓦は葺き土だけで固定されているものが多いので、年月が経つと土が乾いてしまい固定する力が弱くなってしまいます。そのため大きな地震や台風などで崩れる可能性が出てきます。
これから台風の季節が近付いてきて雨風の心配もあるので、早目の修理をお客様も希望されておりました。
瓦屋根の頂上部分のことを棟と呼ぶのですが、この棟は屋根の面と面が合わさる結合部分になるので屋根の中で最も雨風の影響を受ける部分となります。
棟瓦はその結合部分に棟瓦を被せるように施工することで、雨水を受け流して棟の下地に雨水が侵入してくるのを防ぐ役割を果たしています。雨漏り防止のために大切な部分という訳ですね。
家の見栄えの大切さから、数十年前は棟瓦の段数が多い家程、格式が高い家と判断されていたのですが、最近は見た目や格式よりも安全性を優先させるということで、少しづつに棟瓦の段数も少なりつつあります。
段数が少なくなることで「屋根の軽量化」になりますし、屋根が軽くなることで耐震性も向上します。
棟瓦は粘土や土の接着力のみで積み重ねられおり、それを銅線で緊結されているだけの簡素な工法で設置されているので、大きな地震などで崩れてしまうという問題があります。
棟瓦が崩れてしまうと、その崩れた部分から雨水が屋根の内部へと染み込み雨漏りへと繋がってしまいますので、異変を感じた時にはすぐに修理をすることをオススメ致します。