吹田市の屋根スレートが飛散してしまったお宅へ調査に伺いました。強い風が吹いたの次の日、家の前に破片がたくさん落ちているのを見つけて慌ててご連絡いただいたとのことです。屋根に上らせていただくと、すぐにスレートが数枚に渡り剥がれ落ちているのが分かりました。
割れたスレートの隙間から、黒い下地が見えています。これは防水紙(ルーフィング)というもので、その名の通り防水機能をもって建物内に水分が入り込むのを防いでいるものです。極端に言えば、スレートがいくらダメージを受けていてもこの防水紙が正常であればそこから雨が入り込むことはありません。しかし防水紙も永久に使えるわけではなく、経年で劣化しますし、雨風など外部の刺激を受ければ穴が空いたり破れたりしてしまうことだってあります。見たところ大きな破損などはないようなので幸いでした。
よく見ると屋根の他の場所でもヒビの入ったスレートがたくさん見つかりました。スレートはセメントを主な原料とした薄い屋根材です。耐用年数は20~30年と言われます。表面の塗装が劣化し雨雪に直接触れるようになると、水を吸ってもろくなったり反りが出たりして亀裂や欠けが生じることがあります。そういった部分から、今後もまた強風により同じような被害が起こる可能性もあります。スレートの補修、部分交換を行うか、屋根材を一新するリフォームを検討しても良いでしょう。
いずれにせよ当日すぐの修繕はできませんでしたので、下地にまで被害が及ばないよう、新しい防水紙をかぶせて応急処置としました。しばらくは雨が降るなどしても雨漏りの心配はないはずです。屋根材の小さな割れやズレなどから大きな被害に発展することもあります。ご不安な点があればお早めにご連絡ください。