まずは棟に使われている瓦や下の葺き土をすべて取り除きます。この葺き土が棟を支えていましたが、だんだんと痩せ、固定力が弱まってしまうのです。
今は棟に金具と芯木を通して固定するガイドライン工法というものが主流なので、以前より丈夫な棟になるはずです。もともとは一番上の冠瓦をかぶせる前に、平たいのし瓦を挟んでいましたが、これは意匠のための目的が強くむしろ地震の時などは崩れやすい原因ともなるので、今回は使用いたしません。そして葺き土よりも固定力の高い南蛮漆喰(黒い粘土のようなもの)を盛り、冠瓦をかぶせていきます。