東郷町にて、仮設足場を設置作業中に軽く触った鬼瓦が転倒したそうです。ご相談のご連絡をいただいてからご訪問させていただき、倒れた原因究明と修理作業を行っていきます。どうやら、足場設置の作業中にバランスを少し崩したときに、鬼瓦の頭付近を触ったらそのまま前側に転倒してしまったそうです。積み上げてある隅棟部の横側から見ても、鬼瓦だけが綺麗に転倒していました。
触った作業者さんの運が良かったのもありますが、バランスの良いところに鬼瓦が倒れていました。少しでも倒れる場所がズレていたら、地上まで鬼瓦が落ちていたかもしれません。そして、落ちた拍子で設置していた仮設足場の一角に当たった場合は、下手したら当たった反動で壁など外壁に当たり破損させていたかもしれません。
鬼瓦の背中部分に、針金で固定縛りが出来る箇所があります。そこに針金で縛って、鬼瓦の固定を行っていくはずでした。ただし、固定用に使われていた針金が、基本的に一本単位が細すぎる針金が使用されていました。そして、鬼瓦の固定の際には複数本で寄って縛り上げるのですが、今回の場合、寄っている本数も少なすぎていました。そのために、経年劣化などで隙間部分から雨水が入って腐食して切断したのかと考えられます。
鬼瓦の固定用針金に関して、棟瓦を積み上げる前に屋根部分で固定をして、鬼瓦の背中部分で縛り上げて固定をします。そして、固定用の針金を中心に、棟瓦でもあるのし瓦を積み上げていき針金を棟の中でしまい込むようにして、雨水が当たらないようにしておきます。
屋根から出してきた複数本で寄った針金を、鬼瓦の背中部分に縛れる場所があるのでそこを中心に縛り上げて固定を行っていきます。
固定用の針金を雨水に当たらないように棟の中へ隠しながら、棟瓦でもあるのし瓦を一段ずつ積み上げて棟を作り上げていきます。
積み上げたノシ瓦の上に、棟部の最後に取り付けて行く冠棟瓦を取り付けて行きます。最後に、転倒防止の針金を縛って棟部が完了となります。この様なイメージで、棟が積み上げていきますので、鬼瓦の固定用の針金が棟の中にしまい込まれるようになります。
屋根点検の末、鬼瓦の転倒した原因などをお客様にお話しさせていただきました。なお今回は、仮設足場を手配しました建築屋さんが責任もって工事代金のお支払いをすることになっています。そのため、見積もり書を提出してすぐにでも作業の方に移ってほしいとご連絡がありました。次回の現場ブログはこちらから読み進めますよ↓↓↓『東郷町にて隅棟を一度解体して前倒れした鬼瓦の固定針金を設置します』
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