東郷町にて、二階建ての建物の一階部分の屋根に葺いてあった和瓦。その和瓦が経年劣化により古くなったので、葺き替えして新しいカラーベストの屋根に出来ないかと、ご相談がありました。お客様との間に入っていた、取引先の建築屋さんよりご連絡をいただきました。お客様とも交えて、カラーベストの屋根に替えるためのメリットデメリットをお伝えしました。必要な作業内容を含めたお見積書を、建築屋さん通しでお渡ししていただきました。お客様のご家族でお話の上、後日に工事のご依頼をいただきました。
経年劣化で痛み出している日本瓦を、一枚ずつ外しながらまずは屋根瓦だけを取り剥がしていきます。取り外したときには、その場からズレ落ちて落下しないように、一梱包ずつかためて置いておきます。屋根瓦をすべて取り剥がしてから、運搬処分用のトラックに積み込んでいきます。その後、屋根瓦がすべて取り剥がされると次に風化した屋根土が出てきます。この風化した屋根土も、全て取り剥がしていきます。
風雨化した屋根土は、手で取り剥がして一袋ずつ土嚢袋に積んでいきます。一袋ずつ積んだ土嚢袋はかためて置いて、運搬処分用のトラックに順序通りに積みこんでいきます。風化した屋根土をすべて取り外したら、杉皮板などを取り剥がし全体的に掃除を行って屋根の野地板の状態にしておきます。
カラーベスト屋根材を施工するために、屋根の野地板をかさ上げしないといけません。高さのかさ上げのために、既存の野地板の上に垂木を打ち込んでいきます。
何故?屋根の野地板をかさ上げしないといけないのか?
屋根瓦の種類によっては、軒先とケラバ袖の破風板と屋根の野地板の接地高さが違います。
接地高さの違う屋根瓦を使用するためには、屋根の野地板をかさ上げしないといけません。
日本瓦(和瓦=J形)と洋風瓦(平板瓦=F形)とスパニッシュ瓦(S瓦=S形)は、同じ高さ程度の野地板の高さで施工が可能となります。
逆に、屋根の野地板がケラバ袖と軒先破風板の上に乗った状態で施工する屋根材として、カラーベスト屋根材と鉄板屋根のほとんどとアスファルトシングル屋根材などになります。
今回の様な、日本瓦(和瓦=J形)からカラーベスト屋根材へと交換の場合、屋根の野地板を作り直さないといけなくなります。
そのため通常よりも、材料費が普段以上に高騰することもありえます。
かさ上げ用の垂木の固定方法ですが、ビス釘で打ち込んで固定していきます。その固定する寸法としては、既存の野地板の下にある、屋根の個体でもある垂木で野地板を挟み込むように固定止めしていきます。
かさ上げ用の垂木の先端に関しては、軒先部先端にある瓦座に合わせて取り付けて行きます。
水糸を引きながら、かさ上げ用の垂木を全体的に高さを合わせながら調整していきます。(大きな赤矢印)垂木の高さ調整の仕方は、既存の野地板と垂木の間に調整材用の木片を入れながら高さ調整を行っていきます。(小さな赤矢印)
かさ上げ用の垂木を既存野地板に全て取り付けて、高さ調整も出来ました。あとは、新しい野地板合板をかさ上げ垂木の上に乗せるように、屋根全体にとりつけていきます。
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