吹田市新芦屋上で台風の際に屋根の瓦が落ちてしまったという問い合わせがあり、調査に伺いました。見ると、屋根のてっぺんにあたる棟の瓦が落ち、その他にもずれたり割れたりしている瓦が多数ありました。

瓦は厚く丈夫ですが、重いのでこうして外れてしまうと他の瓦まで巻き込んで傷つけてしまうこともあります。下に落ちて人に当たったりガラスを割ったりすることがなかったのは幸いでした。

こちらでも、瓦が何枚も無くなって下地が露出してしまっている状態です。

黄色い土が見えているのがご覧いただけるでしょうか。これは葺き土と呼ばれるもので、ひと昔前の瓦屋根はこの土を使って施工されていました。屋根にはまず野地板という板が敷かれています。その上に防水紙（古くは木の皮など）が敷かれ、さらにその上に敷き詰めた葺き土に瓦を固定しています。しかし数十年も経つとだんだんと土が流れ固定力が弱まってしまうので、今回のように強風などで瓦が外れてしまうことがあるのです。見ると、防水紙も経年によって劣化し機能を十分に果たせていないようです。瓦という保護材を失った状態でこのまま雨が降れば、下地をどんどん傷めてすぐに雨漏りに発展してしまうでしょう。

屋根に使われる素材にも耐用年数がありますので、定期的な点検やリフォームが必要になります。瓦そのものは新しいものと交換し、ずれたものをもとに戻すことはできますが、葺き土が痩せてきている現状ではまた同じような被害が起こってしまう可能性があります。

屋根の状態を写真に撮り、お客様に状況をご説明したうえで、一度瓦を全て外して下地からのリフォームをおすすめいたしました。現在の瓦をそのまま使う「葺き直し」という方法と全く新しい屋根材にする「葺き替え」という方法があります。アメピタでは状況やご予算、ご希望により最適な方法をご案内いたします。