垂水町にて屋根点検をいたしました。
「瓦が屋根から落ちてきた」とのお問い合わせを受け伺うと、築40年近くになる瓦屋根ということで、いたるところが経年により劣化していました。
一番気になるのは、棟の耐久性です。棟とは屋根の一番高い部分、三角に山になっている部分で、冠瓦が施工されています。突起しているため雨風の影響を受けやすく、台風などの被害に遭いやすい部分です。
施工に使われている漆喰がボロボロと剥がれかけています。漆喰は20年もすれば寿命を迎えてしまうので定期的に詰め直すのが適切ですが、放っておくとこのように剥がれてしまうのです。瓦同士の隙間を埋めるのに使われていますから、漆喰が無くなれば隙間が空いて雨が屋根の中に浸入してしまう恐れがありますし、瓦が崩れやすくなってしまいます。
漆喰が剥がれた場所からは土が覗いていますね。漆喰による保護がなくなりこの土に雨が染み込むと、雨漏りの原因になるどころか、棟を支える土が流れてしまい棟の強度が大幅に下がってしまうのです。
こちらが今回瓦が落ちた場所です。今回はここだけで済みましたが、漆喰や棟の様子を見ると、そのうち冠瓦が外れたり、棟ごと倒壊してしまってもおかしくない状態です。次々と瓦が落ちてくるのは危ないですし、何より屋根のてっぺんを守るものが無くなってしまっては雨漏りの危険性大です。
棟や今回の被害箇所のような場所は、一度解体してより強固な素材や工法で補修も可能です。被害に遭い雨漏りになってしまう前に、お宅の屋根も見直してみませんか?