屋根の棟が倒壊してしまった南吹田のお宅へ現場調査に伺いました。 棟とは、屋根の山の稜線になっている部分で、丸い冠瓦が並べられています。シンプルな三角屋根であれば棟は一番てっぺんの部分ですが、面が多い形状の屋根にはてっぺんの大棟と、隅へ下る棟を隅棟が存在します。今回、倒壊を起こしたのはその隅棟でした。
倒壊した棟の様子
瓦がばらばらと飛散しています。棟はこのように土を土台として施工されていますが、だんだんとその土が流れたり硬くなったりすると強風などに耐えられなくなり倒壊を起こすことがあります。しかし現在では、芯木を設置してそこにしっかりとビスで留めていく「ガイドライン工法」がありますので、今よりもっと強い棟に修繕することができるでしょう。
落ちた瓦が当たったせいか、割れたりずれたりしている瓦も多く見つかりました。和瓦はサイズが規格でいくつかに決められていて、破損部分だけすぐに差し替えられることが特長です。
大棟も点検します
こちらは被害が無かった大棟の様子ですが、劣化の状態としては今回倒壊してしまった隅棟と同様と考えて良いでしょう。また、冠瓦に茶色い線がありますが、これは棟をまとめて留めていた銅線が切れて無くなってしまっている跡です。今後また崩れてしまわないとも限らないので同時に全ての棟を修繕されることをおすすめします。
本日は調査のみですが、このまま放置しては土がどん流れて水が入り込み雨漏りになる危険もあります。欠けた瓦などを撤去し、防水紙やテープなどで養生させていただきました。改めて工事のご提案書や見積もりを作成し、お客様とご相談いたします。