スレート屋根材の浮きやズレによる雨漏りメカニズムと修理方法

日本の住宅には近年、スレート屋根材を使用した新築、屋根修繕工事が多く行われています。
屋根材も瓦・スレート・金属と種類がある中で、特に耐震性を気にされる方は瓦屋根からスレート屋根にする方も多いです。
今回はそのスレート屋根の雨漏り原因等について、ご説明させていただきます。

スレート材は沢山のカラーバリエーションがあり、瓦とは違い、軽いことが特徴的なスレート材になりますが、軽いということでどうしても雨風の影響は受けやすくなっています。
スレート屋根は、およそ１０年前後でスレート部分の浮きや割れ、棟板金の浮き、剝がれ、苔の発生などの症状が発生していき、経年劣化がどんどん進んでいきます。
スレート材に苔が生えたり、浮いてきたりというのは、比較的目視で確認ができるんです、よく家に長く住まわれていると、家を建ててから何年経ったかあやふやになっていく事もよくあるので、定期的に屋根の状態を目視して業者さんに点検依頼をする、この流れが屋根のメンテナンスの基本です。

スレート部分は温度変化により、伸び縮みを繰り返すことで劣化が進みます。
その劣化した状態のまま、強風や地震などで振動、衝撃が加わることで、浮いたりズレたりしていき隙間が生まれます。そこから雨水が侵入します。また、浮いた状態のスレート部分に強風が吹くと、スレート自体が破損をしてしまい、こちらもまた雨水の浸入を許すことに繋がります。

本来は雨水が屋根材の下に浸入しても、即座に雨漏りにつながることはありませんがスレート屋根の下に敷かれている防水紙にも寿命があり、こちらも同程度の10年程度で劣化を起こすため、もし防水紙が破れや剥がれを起こしていた場合に雨水が防水紙を通り抜け雨漏りが発生するのです。

もし現在の状態が屋根材が浮いてしまっている状態の場合、屋根材の撤去をして、屋根材を再度設置する必要があります。屋根材を設置した後はコーキング処理を行い、屋根の修理が完了です。コーキングの剥がれを修理する際は剝がれたところをキレイに掃除をして、、プライマーやシーラーを塗った後にコーキングを上から下に充填していきます。コーキングを広範囲に行いすぎると、雨水が正常時とは違った流れ方をしてしまい、新たな雨漏りの原因を作り出してしまいますので注意が必要です。

屋根材の補修はもちろん長く安心してお住まいになるためにも防水紙の点検もおねがいしてみるとよいでしょう。