こんにちは!
アメピタさいたま見沼店です。
こちらの施主様は天井に染みが出来、更には表面が剥がれてきたとの事でどうにかしないといけないと思い立ち、私たちのホームページを見てお問い合わせをいただきました。
調査にお伺いすると屋根の防水紙が破れてしまっており、そこから水が浸入した事が原因でそうなってしまった様です。
軽微な補修では難しい事、また、施主様から安心できる家にしてほしいとのご要望を頂きましたので、葺き替え工事をさせていただく運びとなりました。
施工内容 |
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築年数 |
30年 |
施工期間 |
18日間 |
工事費用 |
310万円 |
お問い合わせを頂き、まずは現地調査にお伺いさせて頂きました。
施主様も仰っていた通り、天井に染みが大きく発生しており、天井材表面が剥がれてきてしまっている状態でした。
天井の染みは屋根から来ることが多く、雨漏りしているケースが多い為、屋根の方にも上がらせて頂き調査を行いました。
なお、現地調査等は無料にて行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
屋根に上がらせて頂きましたが、一見、大きくズレや割れが発生している様子はありませんでした。
しかし、雨漏りの原因が表面上でわかるケースというのは稀です。施主様のお宅は築30年程度経過しているとの事で防水紙の劣化を疑い、瓦を一旦外してその状況を見る事にしました。
防水の状況を見ると、破れてしまっている箇所が見られます。破れた箇所から覗いている木材にも変色が見られ、雨水による浸食が発生していたものと思われます。
20年~30年程度前の防水紙は今ほど性能が高くなく、経年劣化により破れやすくなってしまいます。
その為、屋根材を和瓦の様な無機質で高耐久な物を使用していたとしても、先に防水紙の方が劣化してしまい、強風等で瓦が煽られて隙間が発生し、水が浸入してしまい雨漏りが発生してしまうという事が多くあります。
今回は防水紙の破れもあり、軽微な補修では難しいとの結論に至り、施主様からも今後も安心できる家にしてほしいとのご要望を頂きましたので、葺替え工事をご提案させていただきました。
こちらの施主様のお宅への現地調査の様子はブログの方にてより詳細なご説明をしていますので、是非
こちらもご覧ください。
葺替え工事とは、今ある瓦と防水紙を取り外し、新たに下地となる板を貼り付け、防水シート、屋根材を取り付けていく施工法となります。
メリットとしては既存の瓦を取り除きますので、軽量な瓦を使うことで屋根重量を軽減出来る事がある点があります。(和瓦から和瓦等、重量があまり変わらないケースもあります)
デメリットとしては瓦の処分費などが掛かってきますので、金額が高くなってしまいがちであるという点があります。
似たような施工法にカバー工法という物がありますが、こちらは今ある瓦の上から新たな防水シートと屋根材を取り付ける施工法です。
この方法は既存の屋根の素材によって施工の可不可がありますのでご注意ください。
今回のケース(和瓦屋根の場合)ではカバー工法が施工不可でしたので、葺替え工事での施工となりました。
足場を組立て工事の準備が整ったら早速工事開始です。
葺替え工事ではまず、瓦下ろし作業から始まります。写真の様に、今ある瓦を一枚一枚取り外し、下ろして行きます。
瓦の下には土やほこりが溜まっている事があります。これは瓦が動きにくくする為に瓦の下に土を盛る事があるためです。
こちらも取り除いていきます。
瓦を取り外すと瓦桟(かわらざん)と呼ばれる、瓦を引っ掛ける為の木材が出てきますので、こちらも取り外していきます。この下に既存の防水紙が敷いてある形の作りになります。防水紙も取り除き、野地板(のじいた)と呼ばれる屋根の下地の板だけの状態に一度します。
防水紙を取り除きましたら、構造用合板と呼ばれる(コンパネとも呼ばれます)木材を敷き詰めていきます。
この板は厚さ12mmの針葉樹製の板になります。
また、この板の固定にはビスを用いますが、これは垂木(たるき)という屋根の骨組みに当たる部分に打ち込まないと意味がありません。その為、適正な位置に打ち込めるよう墨出しという印付けを行います。これにより、板を屋根にしっかりと固定することが出来ます。
※右のお写真にある白線が墨出し作業でつけたものです。
お家の構造体の一部で、屋根にある部分になります。
本文中でも骨組みと表現したように、屋根を造成する上で非常に重要な箇所となります。雨漏りしてしまうとこの垂木も痛めてしまうケースがあり、そうなると交換が必要になり、より大掛かりな工事となってしまいます。
そうなる前に、ご心配な点があれば直ぐにご相談ください。
墨出しとは釘やビスを打つ点に対する印付けの事です。これを行わないと真っ直ぐにビスなどを打ち込んでいく事が難しく、ビスを打ったつもりでも野地板などがしっかりと固定されなくなってしまいます。地味ですが、重要な作業になります。
いい加減な業者などでは勘だけで打ち込んでいく事もありますので注意してください。
下地の板を貼りましたら、その上に新たな防水層にあたるルーフィングを敷いていきます。
ルーフィングには適正な重なり幅がありますので、それらを厳守した上で施工を行います。
屋根の防水層の事を、「防水紙」、「防水シート」などと呼ぶことがありますが、その中に「ルーフィング」という単語があります。
これらは物としては全て同じものとなりますが、中には、20~30年前によく用いられていた厚紙型の防水の事を防水紙、近年主流となっているマット状の物を防水シートあるいはルーフィングと呼び分けている業者もいます。
近年主流となっている屋根の防水材は、改質アスファルトルーフィング、通称ルーフィングと呼ばれる物が主流となっています。
これは、従来の防水紙は原紙にアスファルトを染み込ませただけの物であるのに対し、改質アスファルトルーフィングは従来品の防水紙を更にアスファルト成分でコーティングし、鉱物成分で表面を覆いより高耐久、柔軟性を持たせた物になります。
ルーフィングを敷き詰めたら、次に新しい屋根材を取り付けます。
下から上に作業を進め、そして最後に棟の部分を仕上げます。
その際に、風雨が入らないようにシーリング材を施してから取り付けます。
全体の施工が終了しました。
和風から洋風へ様変わりし、とても素敵な仕上がりとなりました。
今回施主様のお宅にて使用したのは、デクラ屋根システムのセネターを使用させて頂きました。
こちらはガルバリウム鋼板の表面にストーンチップを吹き付けており、欧風の景観が人気の材料になります。
ガルバリウム鋼板製の為、長期に渡ってメンテナンスフリーとなり、経済的にも足場を建てて何度もお手入れするよりもお得です。
細かなメンテナンスや点検は必要となりますが、私共ではアフター点検サービスを行っておりますので、施工後も長期に渡ってご安心いただけます。
時期が来ましたら担当の物からご連絡させていただき、お伺いさせていただきます。