「強風で屋根の板金が飛んでしまって、屋根の点検と工事をしっかりと行ってくれる業者を探しています」と、横浜市港南区にお住いのお客様よりご相談をいただきました! お話を詳しく伺うと、ご近所の方がお客様のお家の屋根の異変に気付いて教えてくれたそうです。お知り合いの方に応急処置として養生をしてもらったものの、屋根の工事を行ってくれる業者がなかなか見つからず、ご自身で調べていたところ弊社に辿り着いたとのことでした。
お客様は「
風災」の項目がある
火災保険に加入されていました!保険申請のお手伝いをさせていただき、
工事代金の一部に充てることができました(^-^)b
施工内容 |
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築年数 |
22年 |
施工期間 |
7日間 |
工事費用 |
2,153,000円 |
早速お客様と予定の調整を行い、現地調査を行いました!
屋根に上がらせていただくと、屋根の一番高いところ…大棟と、斜めに軒に向かって伸びる「隅棟」の棟板金に養生してある様子が確認できました。
お客様のお住いの屋根に使われてた屋根材は化粧スレートでしたが、外壁と屋根の塗装メンテナンスを定期的に行ってきたとのお話の通り、苔やカビなどの汚れは見受けられず綺麗に保たれていました!(^o^)/
棟板金が一部でも飛んでしまったら、他の部分の板金にも異常が無いかしっかりと調べる必要があります!そこで板金をしっかりと見ていきますが…
☝こちらの写真をご覧ください。棟板金の継ぎ目に隙間ができてしまっています(>_<)
棟板金は、構造上板金同士の継ぎ目に必ず隙間ができてしまうのですが、継ぎ目には雨水が浸入しないようにシーリングが打たれています。このシーリングが経年で劣化してしまい、継ぎ目の隙間が生まれているんですね。
この状態では隙間から雨水が浸入してしまい、棟板金を固定するために内部に設置されている「貫板」が腐食してしまったり、雨水で屋根下地である防水紙(ルーフィング)や野地板が劣化したり、さらには屋根からの雨漏りに繋がってしまう可能性もあります…!(>_<;)
>>スレート屋根からの雨漏り原因について、詳しくはコチラ!
飛散した棟板金はお庭に落ちていることを確認しました!幸いなことに、人や物に当たってしまった…ということは無かったようです。
☝また、隅棟の一部では板金が外れかけており、普段は見えないはずの貫板が丸見えになっている様子も確認できました。相当強い風を浴び続けていたのでしょう…自然の猛威を感じます。
このままですと、風を含んだ雨が降ったときには板金内部に雨水の浸入を許してしまうことになりますし、また板金が外れて飛散してしまう可能性も十分にありますので大変危険です!放置は禁物です。
他にも傷んでしまっているところが無いか調査していくと、軒先に設置されている雨樋…軒樋の、「曲がり」と呼ばれる役物に亀裂が入っていました。
雨樋を流れる雨水は集水マスに集まって地面へと流れていきますが、この状態では集水マスに辿り着く前に亀裂から雨水がこぼれ出てしまします。
塩ビ樹脂でできている雨樋は塗装でメンテナンスを行うことである程度長い期間使用できるものなのですが、いずれ交換が必要になります。
経年でスレートは傷んでしまうものです(>_<)そのため、このような欠けやひび割れなどが起こってしまいます。
スレートの寿命は、屋根が晒される環境にもよりますが約20年~30年程度です。この20年~30年よりも早く寿命を迎えないように屋根材の傷みの進行を遅らせるためには、屋根塗装などのメンテナンスが欠かせません!
お客様のお住いの築年数は22年程とのことですが、定期的な塗装メンテナンスを行っているおかげで20年以上大きな不具合は見られていないようです。スレートにとって、塗膜での保護がいかに大事かがわかりますね(^-^)
調査の結果、飛散してしまった棟板金以外にも、化粧スレートの欠けや、飛散していない棟板金の傷みも見受けられました。
お客様に調査結果をご報告した際、「築20年は経つので、棟板金の修繕だけでなくこの機会に屋根全体の見直しを行いたい」とのことだったため、軽量なガルバリウム鋼板製の金属屋根を使った屋根カバー工事のご提案をいたしました!
また、軒樋の「曲がり」に亀裂が見られたこともあり、足場の有効活用として屋根工事と同時に雨樋の交換工事も行わせていただくこととなりました(^o^)/
屋根カバー工事を行うために、まずは既存の棟板金や貫板、雪止め金具などを撤去していきます!
お客様のお住いの屋根には雪留め金具が設置されていなかったため、棟板金・貫板を撤去して清掃を行います。
今回、棟板金が飛散してしまった原因の一つは「横殴りの強風の影響」でしたが、調査を経て「棟板金が経年劣化→内部に雨水が溜まり貫板が腐食→固定している釘が外れやすい状態になっていた」ことも考えられました。
棟板金は、どんなリフォームを行った後でも定期的なメンテナンスが必要になる部分です。シーリングも経年劣化するものですので、屋根材自体に問題が無くても、屋根を構成する様々な部材のメンテナンスは欠かせないものなんですね( ˘へ˘ )
防水紙(ルーフィング)敷設、各役物設置を行います!
棟板金の撤去・清掃を終えて、田島ルーフィングさんの遅粘着式のルーフィング「タディスセルフ」を敷設していきます!
アメピタ!が行うほとんどの屋根カバー工事では、遅粘着性のルーフィングをおススメしています。既存の屋根材に、釘穴をほとんど開けることなく貼り付けられる自粘着のルーフィングで、敷設して3時間ほど経つとがっちりと張り付いてくれます。
>>防水紙について、詳しくはコチラ!
この後、金属屋根材の「スーパーガルテクト」を固定する際釘を打ち込むのですが、その釘にも強固に粘着します!釘穴からの雨漏りリスクを軽減してくれるんですよ(^-^)v
防水紙は軒先から棟側へ向け、幅1m、長さ16mの物を転がしながら敷設していきます。端まで設置したら、10cm程重ねて次の列の敷設を行います。同時に、軒先やケラバに水切りと呼ばれる重要な役物を設置します。
水切り板金は、破風板や鼻隠しが必要以上に劣化してしまうことを防いでくれます!屋根が受けた雨水を雨樋に流してくれるという役割もあり、水切り板金はとても重要なものなんです!
棟板金を設置する場所に、捨て板金とシーラーを設置してより雨仕舞に強い仕様にしました。捨て板金の納めは、予算に余裕があるときにおススメです。
いよいよ、スーパーガルテクトを葺いていきます!
軒先の水切りに引っ掛けるように、スーパーガルテクトを葺いていきます。そして…二列目と三列目の途中で、千鳥になるようにステンレス製の雪留め金具を設置します!
金属屋根は表面の抵抗が少ないため、大雪に備えて雪止め金具の設置は必須です!雪留め金具があることで、雨樋に雪が落ちて破損してしまった…という被害を無くすことができます。
特に、敷地内にカーポートがあったり、隣家の距離が近いお住まいである場合は、落雪被害を食い止めるためにも雪留め金具が役立ちますよ!
一般的な戸建て住宅の屋根平米であれば、熟練の職人さんの手に掛かれば1日~2日もあれば大体は葺き終わってしまいます。
屋根の形にもよりますが…例えば、切妻と呼ばれる二面だけの屋根、寄棟や方形屋根と呼ばれる四面からなる屋根であれば、工期も早くなります。この工期の短さが、「屋根カバー工事」がよく選ばれる理由の一つなんですねo(^o^)o
屋根面が多めだったり、下屋根があったり、ドーマー・天窓や谷が設置されていたり…形状が複雑な造りの屋根は、一般的な形の屋根と比べて費用も高くなる傾向にあります。
お客様のお住まいには下屋根もございましたので、こちらにも屋根と同じく施工を行っていきます!
屋根と外壁がぶつかる「取合い」があるのが、大屋根と下屋根で大きく異なる点です。この部分の納めがしっかりと施工されていないと雨漏りに繋がってしまうこともあります。
下屋根も、大屋根と同様棟板金を撤去します。
屋根と外壁がぶつかる平行な部分、斜めの部分に設置されている雨押えや捨て谷という役物を捲くる必要があります。
ルーフィング敷設を終えたら、大屋根同様に水切りや捨て板金を設置して、スーパーガルテクトに葺き替えていきます。
雪留め設置後、棟板金を設置して下屋根の施工は完了です(^o^)/
壁と下屋根の取り合い部分には隙間が生じてしまいますので、屋根材と同じ黒色のシーリングを厚めに充填します。
これで、雨水の浸入を防ぐための雨仕舞はバッチリです!
屋根工事で足場を架けるなら…と、同時にすべての雨樋の交換も行わせていただきました!
使用したのは、積水化学工業さんの角型軒樋「∑90」です。
デザイン性が高く、和風や洋風の住宅でもご使用いただけます!アメピタ!でもよくよく施工させていただいています(>_<)♪
既存の雨樋・軒樋、竪樋を撤去して、ステンレス製の新しい支持金具をビス打ちします。竪樋とぶつかるところにある集水器に雨水がしっかりと流れていくように、事前に勾配を見て金具の設置を行っていきます!
アメピタ!が行う雨樋の改修工事では、軒樋に雨水が滞留しないように勾配を見て雨樋の設置を行わせていただきますのでご安心ください(^^♪
調査時に割れていることがわかった「曲がり」部分も交換し、屋根材「スーパーガルテクト」と同じ黒い雨樋を使うことで統一感が増した屋根回りとなりました!
お客様のお住いの屋根カバー工事が、無事に完了いたしました!٩( ^o^ )و
仕上がった屋根は、スーパーガルテクト表面に施してある独特のちぢみ塗装のおかげで高級感が出ていますね。
今回使用したアイジー工業さんのスーパーガルテクトは、他のメーカーのガルバリウム鋼板と比べてもメッキ層が厚く、より腐食しにくい高耐久なものです!というのも、「超」ガルバリウム鋼板であるSGLを採用しているからなんですねo(ˊ▽ˋ )o
また、カラーバリエーションも多く、6種類の色からお選びいただけます!今回使用した色は、「Sシェイドブラック」です。和風なお家や、洋風なお家、どのようなタイプのお家でも違和感なく使用していただける屋根材になっております!
金属屋根で気になられがちな「音」や「暑さ」ですが、スーパーガルテクトには高い遮音性や断熱性があります!さらに、長期のメーカー保証がついておりますので安心です。この長期メーカー保証は塗膜や錆、穴あきに対応しており、立地や環境に干渉されず安心してお選びいただけますよ!
アメピタ!でも、いつも大変好評をいただいている屋根材です♪
お客様にお喜びいただける施工ができました!この度はご依頼いただき、誠にありがとうございました!