お客様は幸手市にお住まいの方で、築年数が経過したお住まいの雨樋についてお悩みでした。ある日、大雨が降った際に雨樋から水があふれ出ているのに気づかれたそうです。
「最近、雨が降ると雨樋から水が落ちてくるようになったんです。このままだと外壁が汚れてしまうのではないかと心配で…」
このようなお悩みをホームページからご相談いただき、早速お伺いすることになりました。お客様は翌年頃に外壁塗装を検討されているとのことで、本格的な修理ではなく、取り急ぎ応急処置をご希望されていました。
お伺いしたその日は幸いにも晴れていたため、ハシゴを使って雨樋の状態を詳しく確認することができました。雨樋は建物を守る重要な排水システムですが、紫外線や風雨にさらされ続けるため、経年劣化が進みやすい部位です。
「どのくらい前から水漏れに気づかれましたか?」とお客様に伺うと、「ここ1〜2ヶ月くらい前からですね。最初は気にしていなかったのですが、だんだんひどくなってきたように感じます」とのことでした。
目視による調査の結果、雨樋の継ぎ目部分に亀裂が入っていることが判明しました。雨樋は数メートル単位のパーツを継ぎ目で接続しているのですが、その接続部分の樹脂が経年劣化で割れてしまっていたのです。これが雨水が漏れ出す原因となっていました。
雨樋の継ぎ目が割れる主な原因は経年劣化です。一般的な雨樋(とい)は塩化ビニル製が多く、紫外線や気温の変化に長年さらされることで徐々に劣化していきます。特に継ぎ目部分はストレスがかかりやすく、破損しやすい箇所です。
「雨樋の寿命はどれくらいなのでしょうか?」というお客様からのご質問には、「一般的な塩ビ製の雨樋は15〜20年程度が目安です。ただ、設置場所や気象条件によって異なります」とお答えしました。
当社の一級建築板金技能士が調査した結果、今回のケースでは雨樋自体の劣化も進んでいるものの、継ぎ目の部分だけを応急処置することで、翌年予定されている外壁塗装工事まで持たせることが可能と判断しました。
現場調査後、お客様と今後の対応について詳しくお話しました。
「来年に外壁塗装を考えているので、できれば大掛かりな修理は避けたいのですが…」とのご要望を受け、当社からは以下のご提案をさせていただきました。
雨漏りの全国競技大会に出場経験のある当社のスタッフが、専門的な知識を活かしてお客様に最適な提案ができたことで、お客様にも安心していただけました。
お客様のご要望を受け、雨樋の継ぎ目部分の応急処置工事を実施することになりました。作業内容は以下の通りです:
「雨樋の清掃も一緒にやってくれるんですね!」とお客様に喜んでいただきました。実は、雨樋のトラブルの多くは、落ち葉などの詰まりが原因となっていることも少なくありません。定期的な清掃を行うことで、雨樋の寿命を延ばすことができます。
当日は、一級建築施工管理技士の資格を持つスタッフが丁寧に作業を行いました。建築板金の専門学校で講師も務める技術者が直接施工することで、短時間でも確かな品質の応急処置が可能となりました。
幸手市を含む埼玉県東部では、夏の強い日差しや冬の寒暖差が大きいため、雨樋の劣化が進みやすい傾向があります。特に築10年以上経過した住宅では、定期的な点検をお勧めしています。
「この地域で特に気をつけるべきことはありますか?」というお客様からのご質問に、「この地域では夏の突発的な大雨や台風シーズンの強風に備えて、事前に雨樋の点検をされることをお勧めします。特に桜の時期は花びらが雨樋に詰まることもあるので注意が必要です」とお答えしました。
雨樋は「軒樋(のきどい)」と「竪樋(たてどい)」で構成されており、それぞれ役割が異なります。軒樋は屋根からの雨水を受け止め、竪樋は地上へと誘導する役割を担っています。どちらか一方に問題があっても、排水機能全体に影響が出てしまうのです。