名古屋市中川区のお客様からご依頼いただいた塀の冠瓦修理。お庭の掃除中に塀の上にある瓦に体が当たり、瓦が落下・破損してしまったことから始まったこの工事。現地調査で原因を特定し、お見積もりをご提出したところ、ご予算内だったこともあり、その場でご依頼をいただきました。今回はその修理工程の第一歩、新しい瓦を取り付ける前の準備として、古くなった”針金線(はりがねせん)”の交換作業から始まります。この針金線は、瓦をしっかり塀に固定するための重要な部材で、古いものは経年劣化で錆びて強度が落ちていました。これを放置したままでは、再び落下する可能性があるため、新しい耐久性の高い針金線への交換が必要です。
作業は、まず古い針金線とセメントの撤去から始まります。瓦の下に残っていた針金線は、特にL字型の角部分で腐食が進んでおり、これを新しい”被膜(ひまく)付き針金線”に交換する準備を進めます。被膜付きとは、針金がビニールで覆われていて、雨水やセメントの成分から保護される仕様のこと。同時に、瓦を支えていた古いセメントコンクリートも撤去。このセメントは経年劣化により、ボソボソと崩れやすくなっていたため、新しい瓦を取り付ける前にきれいに取り除きます。慎重な手作業でセメントを剥がし、破片は土嚢袋に詰めて整理整頓を保ちながら進めていきます。
針金線を設置する際は、塀の内部に埋め込まれている”鉄筋(てっきん)”に縛り付けていきます。この鉄筋は、塀そのものの強度を保つために重要な構造材で、ここに針金線を結びつけて、冠瓦と塀をしっかり固定します。さらに、瓦が気温変化や振動で微妙に動けるよう、針金線は”遊び”を持たせて縛るのがポイント。ガチガチに締めすぎてしまうと、瓦に無理な力がかかり、逆に破損の原因になるからです。こうした見えない部分の細かな配慮こそが、長持ちする修理工事には欠かせません。
古い部材の撤去と下準備が整ったら、いよいよ新しい冠瓦の取り付けへ。瓦にはあらかじめ開けられた”釘穴(くぎあな)”があり、そこに新しい針金線を通しながら塀のラインに沿って慎重に並べていきます。この作業は、ミリ単位の微調整をしながら、瓦がズレたりガタついたりしないようにする非常に繊細な作業。これがしっかり決まることで、見た目も美しく、強度的にも安心な仕上がりになります。名古屋市およびその近郊で、塀や屋根の修理をご検討中の方がいらっしゃいましたら、ぜひ当社までお気軽にご相談ください。現地調査からお見積り、ご説明、施工まで一貫して、丁寧に対応させていただきます。
冠瓦の落下は、針金線やセメントの劣化が主な原因でした
劣化した材料を撤去し、被膜付き針金線や新セメントに交換
鉄筋への固定方法にも工夫し、瓦の可動性を考慮した施工を実施
目に見えない下地まで確認することで、安全で長持ちする仕上がりに