鼻隠しとは屋根の軒先に取り付けられている横板の部材ですが、雨樋を支える支持金具を取り付けるための部材でもあります。よくある雨樋の歪みというのは支持金具自体が経年劣化によって折れてしまった、鼻隠しから外れてしまったなどで雨樋を支えられなくなることで起こることが大半ですが、今回のお住まいはそもそも支持金具を支えている鼻隠しが軒先から崩落してしまい、パックリと口を開けてしまっている状態です。
雨水は屋根を伝って、雨樋まで流れてきますがこれでは雨樋に正常に流れ落ちず軒先からパックリと空いた隙間に浸入してしまったり、横殴りの雨が葺けば直接屋根内部に雨水が入り込んでしまいますね。このような雨漏りの危険性を高めるばかりか、例えば野鳥が入り込んで巣を作り込んでしまったりといったことも起こり得ます。