こんにちは、調査員の竹田です。
今回は奈良市にお住まいのお客様からお電話で「頻繁に利用している2階の天井にいつの間にかシミのような模様があるのですが、もしかして雨漏りかもしれないので調査をしてほしい」とのお問い合わせを頂き現地調査に向かいました。
少しお話を聞くと、シミに気付いたのは最近ふと天井を見たときだそうです。
早速ご自宅にお伺いして問題の天井のある部屋に案内してもらいました。
なるほど、確かに雨漏りのようなシミが残っているのが分かりますよね。
続いてそのお部屋の真上の天井裏を調査させて頂きました。
天井裏には断熱材と言われる建物の保温材のような建材が敷並べてありますが、そこには水溜まりのような跡が!
ちょうどその真上を見てみるとやっぱりです。
屋根下のいたるところに雨が浸入した跡がいっぱいありました。
近くで見るともっとはっきり分かりますよね。
これはまさに雨漏りです。
お客様の許可を得て屋根の上に上らせてもらい、どこから水が浸入しているのかを確かめるため散水試験を行ないました。
屋根裏のシミ跡から棟当たりが怪しいと思い重点的に散水中です。
30分くらい散水したでしょうか?
再度天井裏の確認に入ったところ。
すでに天井裏には水が浸入しているではありませんか!
屋根の上の方は当たり前ですがもっと水が広がっています。
またまた屋根の上に上がらせてもらい、今度は瓦をめくって確かめました。
屋根裏があれだけ濡れていたのですから瓦の下も当然このような状態です・・
今回の調査で棟の周辺から雨水の浸入があり、瓦の下を流れる水が防水シートの破れたところで屋根裏に入り込み雨漏りを起こしていることをお客様にお伝えしたところ「防水シートまで破れているのなら葺替え工事を検討したい」との事でしたので
3つの屋根材での葺替え工事をご提案をさせて頂きました。
1つめは、現在と同じいぶし瓦(現在は土を屋根に乗せない工法が主流なので土の分だけ建物にかかる負荷が軽減されます)
2つめは、陶器瓦(いぶし瓦と重量はあまり変わりませんが、防災機能に長けています)
3つめは、ケイミュー(株)のROOGA雅(屋根の軽量をお考えであればこれが一番)
他にも色々な屋根材はありますが、建物の形状や外壁の仕上がりなどを考慮してこれらのものを提案させて頂きました。
今回のお客様のように日常的に利用するお部屋であってもあまり天井って生活の中で見る事って無いかもしれないですね。
また、雨漏りに気づく要素の一つでもあるポタポタという雨音も天井裏に敷並べてある断熱材により消されていたのかもしれません。