吹田市で屋根材が飛散したお宅の現場調査の様子をお届けいたします。強風があった日の後、家の前にシートのようなものがいくつも落ちているのを発見。屋根を見上げるとところどころ剥げたようになっていたので、すぐにご連絡いただいたとのことです。
屋根に使われているのはアスファルトシングルという素材です。ガラス繊維にアスファルトを含ませ、表面に石粒を付着させたものです。薄く柔らかくとても軽い素材なので、瓦に慣れた日本人には少々頼りなく感じるかもしれませんが、北米などでは一般的な屋根材で、日本でも近年普及し始めています。モザイクタイルのようで北欧らしいおしゃれな屋根になりますね。
しかし薄くて軽い分、風や外部からの刺激に弱い一面もあります。経年劣化によって生じた反りやわずかな剥がれから、飛散へとつながってしまったのでしょう。
屋根材は基本的には重ねて葺いてあるので、一枚剥がれてもすぐに穴が空いてしまうわけではありません。しかしご覧のように隙間から緑色の防水紙(ルーフィング)が見えています。ここから雨水が入り込み続けたら防水紙にまでダメージが及び、いずれ雨漏りへとつながってしまうでしょう。早めにご連絡いただいて正解でした。アスファルトシングルは、表面に吹き付けてある石粒が徐々に剥がれ落ちてしまうことでも防止機能を失います。塗装によるメンテナンスも可能なので、色が褪せてきたと感じた場合も早めにご相談ください。