名古屋市天白区にて雨が降った日及び次の日にかけて、軒裏の破風板部分に亀裂が入っているところから大量の雨漏りがしてくるそうで、雨漏り点検としてお伺いしました。雨漏りした原因はすぐにわかりましたが、雨漏りする状況になった理由が・・・お寺の一角にある建物で、長いこと軒先・軒裏の破風板部分から雨水が流れて来て困っていたそうです。軒先の破風板部分が、雨漏りで屋根裏内に水が回ってしまい、一番先頭の雨水が溜まる部分で長い時間をかけて腐食してから亀裂を起こしていました。(赤矢印)この亀裂から、雨が降った日や次の日まで、溜まった雨水が落ちてくるそうです。
屋根から何かしら雨水が侵入して、屋根裏に雨漏りしてから屋根の一番の先端に溜まって腐食していました。たまに、雨漏り点検でも軒先・軒裏のこの部分が染みていたり雨汚れをしていたりしている屋根もありますが、ここまで酷い状態は久しぶりに見ましたね。
寺社仏閣の屋根の作りと同じで、屋根の頂点に当たる大棟部が屋根の勾配が早くて、屋根の先端に当たる軒先部になればなるほど屋根勾配が低くなる屋根形状になっていました。
屋根の先頭の軒先部の屋根勾配が低いため、落ち葉やゴミなどが流れ切らずに溜まってしまいます。特に落ち葉などが、屋根の上で溜まりすぎると腐っていき落ち葉同士で固まってしまうのです。その固まった落ち葉などが、屋根に流れる雨水を堰止めて逆流を起こして、屋根瓦の隙間から雨水が侵入して屋根の野地板を腐らせてしまいます。
今回は、赤矢印の木々が屋根上まで被さっているため、毎年落ち葉が落ちていたと判断が出来ます。
雨漏りの犯人と言える、軒先付近の屋根が崩壊していて大きな穴も開いていました。先ほどの落ち葉の説明で、堰止めにあって溜まっていた雨水が、屋根瓦の隙間から屋根瓦裏側に入り込んだみたいです。そして長い時間をかけて、建物の躯体に当たる屋根の野地板やタルキを腐らせていき損壊させていきました。
建物の躯体にあたる、屋根の野地板やタルキが腐食して損壊していたため、屋根瓦も支えが無くなって屋根下に沈下していました。ここまで、軒先部の屋根が低勾配していることと溜まった落ち葉同士が腐食して固まっていました。雨漏りの原因と書きましたが、正直言ってこの屋根工事を行った作業者の技術の低さにも雨漏りの原因となりえると感じました。ただ写真だけでは、凄くわかりにくく説明がしずらいため割愛させていただきます。見る人によってはすぐに気が付くほどの、かなり酷い作業が原因で雨漏りしていたとも一因として判断できました。
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