吹田市で築22年になるというお家へ屋根の点検に伺いました。今のところ雨漏りなど困った問題はないそうですが、何事もなくてもこうして定期的に点検・メンテナンスをすることが、屋根とお家を長持ちさせる秘訣です。

屋根に上がらせていただくと、確かに大きな不具合はないようですが、全体的に経年による傷みが見られます。

スレート屋根は塗装されることで防水性を保っていますが、だいぶ色褪せ、塗装はほぼ剥がれてしまっているようです。表面の塗膜がないと、主成分がセメントであるスレートには水が染み込んでしまい、劣化を加速させます。ところどころカビや藻のようなものが生え、撥水性が弱まっていることが分かります。

実際にはスレートの下には防水紙（ルーフィング）が敷いてありますので、水が染みても即雨漏りになるということは通常はないのですが、それも水にさらされ続けたら傷みが早くなります。そもそも、家を雨から守るはずの屋根に水が染みてしまうというのはあまり良い状態とは言えません。

また、気になるのは棟板金の浮きです。屋根の一番高い頂上にあたる部分を棟といい、そこにかぶせてある板金を棟板金と呼びます。こちらも、色褪せているだけでなく、留めてある釘が緩んで抜けかかっている箇所が散見されます。当然固定力が弱まって棟板金が浮き始めています。気温差や、風にあおられるなどすることで釘の緩みは避けられないものです。このまま放っておけば最悪の場合棟板金が外れて飛んでしまう危険性もあります。そうなれば雨水の浸入口を作ることになりますし、こんな金属の板が外れたら危ないですね。

お客様のご要望もお伺いし、今回は、浮いて歪みが出ている棟板金を新しいものと交換したうえで、全体を塗り替えるメンテナンスを施します。塗装しなおすことで、スレートの撥水性を取り戻し屋根材の劣化による雨漏りなどの危険から屋根を守ります。