吹田市千里山東のお客様より強風が吹いたときに屋根の瓦がバラバラになってしまった部分がある、とのご相談をいただき、点検してまいりました。

屋根の一部分の瓦が20枚ほどバラバラになり落下してしまっているものもあります。お客様は「去年の台風の時は大丈夫だったのになあ」とおっしゃられておりましたが瓦はスレートなどと違い釘で固定されておらず、強風の影響を受けやすいという特徴があります。
特にこちらのお宅は建てられてからかなりの築年数が経過しておりますので長い年月をかけて屋根を固定するための下地である葺き土が劣化し痩せてしまったため瓦がズレたり飛散しやすい状態になっていました。たまたま去年の台風を乗り越えたとしても今回の強風をきっかけにバラバラになってしまったのは不思議なことではありません。

屋根のいたるところに漆喰が劣化してなくなっていたり、葺き土がむき出しになっている箇所があります。漆喰がなくなると上に積んでいる棟瓦が崩れてしまいます。下地になっている土が雨風によって削れてしまうため棟瓦を支えられなくなってしまうからです。
また、漆喰は下地部分の土に直接雨水が当たってしまうことを防いでいます。漆喰がなくなると土が雨水を吸収することで建物内に浸水し、雨漏りにつながってしまうのです。

外壁との取り合い部分に設置されているのし瓦がすでになくなってしまっています。こちらも雨水の浸入経路となり雨漏りを引き起こす可能性がありますので修繕が必要です。

今回は瓦屋根の下地である葺き土がかなり痩せてしまっているため瓦の葺き直しと漆喰の詰めなおしのメンテナンスを行うことになりました。
瓦がバラバラになっている箇所に雨水が浸入しないよう養生して後日しっかり修繕します。