2024年08月14日追記

お持ちしていただいた破損した冠瓦の確認

名古屋市中川区でお住いのお客様より、瓦が割れてしまったので新しい品物と修理のご相談でご連絡がありました。
お客様の敷地内に建立していた塀の上に、デザインとして取り付けられていた冠瓦が取り付けられていたそうです。
ズレないように固定して緊結していた針金線が、経年劣化による腐食切断されていて庭掃除をしていた時に、体に当たってその拍子で落下して破損したそうです。
お客様が電話での連絡後、会社の方まで来ていただきまして破損した冠瓦を持ってきてくれました。

今回の現場ブログでは、お持ちしていただいた破損した冠瓦の現状を書いていきます。

専門用語に関してこちらのページも読んでください↓↓↓
『瓦屋根からの雨漏り原因と最適なメンテナンス方法』
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冠瓦の止め位置で使う瓦

ご連絡のお電話の時でも、こちらから『後日、お客様のお住まいまでご訪問しますよ！』と、お伝えさせていただきました。
お客様のほうから『暇なのでそちらに持って行きます』と伝えられたので、無碍にお断りするわけにも行けないのでご厚意に甘えさせていただきました。
会社までにお持ちしていただいた冠瓦ですが、二つ分のそれぞれ形状が少し違う冠瓦を持っていただきました。

まずは一本目になりますが、冠止め瓦と呼ばれる冠瓦を施工するときに一番端側のスタートとエンドを兼ねている、冠瓦の一種を拝見させていただきました。
落下した時の衝動で、破損して亀裂が入ったところに粘着テープで補強されていました。
亀裂が入っただけで割れたわけではないのですが、このまま何も対策していないと自重で割れてしまうため、とりあえず粘着テープで割れないように補強したそうです。

冠止め瓦の頂点部分には、固定するための釘穴があいて現在はここの穴から針金線を出して縛っていたそうです。
ただ年数が経過して針金線自体に腐食が発生して、その腐食部分から切断されてしまったそうです。
お客様からは簡単にですが、聞き取り調査を行わさせていただき、落下して破損するまでの状況をお聞かせいただきました。

冠瓦として使っている江戸冠瓦

今回使われている冠瓦が、江戸冠瓦（６寸冠）と呼ばれているものが使われておりました。
屋根工事ではごく一般的な冠瓦であって、和風瓦の棟積みの時に最上段で使われる冠瓦もこの江戸冠瓦を使うことが多いかと考えられます。
その冠瓦が斜めに切断されていますが、これはL字コーナー部分があって冠瓦もL方向に取り付けれるように、コーナー部分で写真の様な冠瓦を斜めに切断しながら加工して合わせながら取り付けて行きます。

お持ちしていただいた、切断加工した冠瓦も亀裂破損してしまったそうです。
粘着テープにて亀裂を押さえていますが、新しい品物に取り替えしないといけませんね。

落下した反動でコーナー部に使われていた、切断して加工された江戸冠瓦に亀裂が入っておりました。
この亀裂部分から割れてしまって、この冠瓦がバラバラにならないようにこちらにも粘着テープを貼って補強していました。
今回、塀の上に使われている江戸冠瓦のイメージ写真を載せておきましたが、江戸冠瓦の頭部分には、前の冠瓦の差し込み部分を被せるための帯部分がついています。
江戸冠瓦のお尻部分が、次の冠瓦に差し込んで行くように施工されるようになっております。

お客様よりは、この割れた冠瓦の２本で一列分を担っていたそうで、二本分を新しく注文するのと修理した場合のお見積りを作成して欲しいことを伝えられました。
それ以外の材料が必要かを調査するために、今回の塀部分を見させていただいてからお見積りを作成することをお伝えさせていただきました。

お客様がご来社した理由ですが・・・

お客様もお話していましたが、ネット検索で辿り着いたそうですが写真などやブログや施工事例が、沢山書いていてしっかりしてそうなのは見えていたそうです。
ただ、書くのは何とでもなると思って、実際会社などがちゃんとあるのかを調べる為に、破損した瓦を持って来社したそうです。
ここまで来ていただいて、心配することは無い事を納得していただいたそうです。
お見積りの方をお待ちしていると伝えて、お客様のご自宅の方へお帰りになりました。

次回の現場ブログはこちらから読み進めますよ↓↓↓
『名古屋市中川区にて塀の上の冠瓦が落下して破損！原因が雨水による針金線の腐食！』

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