吹田市江坂町よりバルコニーの修繕依頼があり調査に伺いました。バルコニーの裏側にあたる場所が崩れ内部構造が見えてしまっている状態です。

あらわになった木材が腐食しボロボロになってしまっている様子が分かります。はじめは白い外壁材に亀裂が入り始め、やがて崩れてだんだんと穴が大きくなってしまったのだそうです。バルコニーの裏側とはいえ、雨風に晒されてしまっているのでしょう。放っておけばさらに損傷が大きくなるばかりか、家の構造そのものに影響を与えてしまうかもしれません。

ではなぜこのような被害が出てしまったのかというと、原因はバルコニーの床面にあります。簡単に言えば、バルコニーの床から雨漏りし、それが裏側まで伝って損傷させたのです。バルコニーといっても、普段はあまり使わない場所だそうで、室外機が置いてあるだけでほとんど足を踏み入れることもないのだそうです。ご覧のように目の前には木が茂り、お客様の仰る通り手入れされているとは言い難い状況でした。床には土や落ち葉が溜まり苔が生え、床面がはっきりと見えないくらい覆われています。

本来であれば設置されているはずの排水溝から降った雨が流れ、それを受けた側面のマスから樋を伝って排水される構造になっていますが、その排水溝が完全にふさがれているようです。行き場を失った水分が周りの床面を傷め、ついに浸透し雨漏り被害になってしまいました。このままではバルコニーの下の一階部分の部屋に雨漏り症状が現れるのも時間の問題でしょう。

バルコニー床にはウレタンなどの防水施工をするのが一般的です。しかしバルコニーの躯体が大きくダメージを受けてしまっているようですので、状況を確認しお客様と今後の修繕計画を立てていきたいと思います。