吹田市の瓦屋根の棟を取り直す工事を行います。 こちらのお宅では雨漏りなどの大きな被害はないものの、お客様が屋根の上に漆喰の欠片や土が散らばっていることに気付かれ無料点検をさせていただきました。 漆喰が剥がれている箇所から棟の土台となっている葺き土が流出し、棟瓦のズレも発生しておりました。 屋根の状態や耐震性を高めたいとのことから今回の工事を行うこととなりました。

棟瓦を取り外すとその下は土が積まれ両側に白い漆喰が塗られています。 これらによって雨水が建物内に浸入することが防がれているのですが、今回の取り直し工事ではこのような土や漆喰は使用しません。 すべて取り除ききれいに掃除します。

まず棟補強金物を取り付け、屋根本体にしっかり連結します。 そこに芯材を設置します。 今までは土や漆喰によって棟を作っていましたがそれらに替わって「なんばん漆喰」を使用します。

今回棟の土台として使用する「なんばん漆喰」をご紹介します。 石灰を主成分とする漆喰は白い色をしていますが今回使用するなんばん漆喰は黒色をしています。 なんばん漆喰は漆喰に特殊なシリコンや防水剤を混ぜ、吸水性を軽減し耐久性を高めたもので葺き土と漆喰の二つの役目を果たすことができます。 なんばん漆喰を土台とし使用することで雨にも強く、倒壊しにくい頑丈な棟を作ることが可能です。 また、工期を短縮できるというメリットもあります。

なんばん漆喰を芯材に沿って乗せ、整えました。

このようにして作った土台に冠瓦を固定して新しい棟が完成しました。 これまでは銅線で括って固定していた冠瓦ですが一枚づつ芯材に打ち付けています。

瓦屋根といえば地震や台風などで崩れてしまうイメージがあるかもしれませんがそれは建築の際の工法による場合が大きいのです。 瓦は耐久性が高く日本の風土にあった素材です。 正しい方法で施工された瓦屋根は長い年月を経てもしっかりお家を守ってくれることでしょう。 アメピタでは現在の屋根の状態が気になる、地震や台風に強い屋根にしたいなど雨漏り以外のご相談も承っております。