千里山竹園のお客様より
外壁から雨漏りが起こっているとのご連絡を受けてお伺いいたしました。
お伺いしたお宅の室内に入らせていただき確認したところ、雨漏りの影響で壁紙が一部水気を含んで膨らみ、剥がれています。 雨漏り箇所から見て、どうやら外壁からの雨漏りと見当をつけましたので、 今度は外からご確認させていただきました。 伺ったお宅は築25年で、モルタル外壁を使用しています。 ところどころにひび割れがあり、他に壁と排水ホースの接触口が外れていたり、サッシと外壁の接触する部分の大きな劣化が見られました。 どうやらこのあたりが雨漏りの原因でありそうです。
モルタルとは?メリットとデメリット
モルタルとは、セメントに砂を混ぜて水で練ることで化学反応を起こさせて固める資材であり、練る事で粘土のような柔軟性を持ち、コテなどを使いながら塗りたいところに自由に塗ることができる非常に用途の多い資材です。強度があり耐火性があるので、外壁の下地やレンガなどの目地を塗ったり接着剤としても使用されます。 外壁に使う用途におけるメリットは、 (1)耐火性があり有毒ガスを発生させない (2)耐久力の高さ (3)デザインのバリエーションが豊富 等が挙げられます。 デメリットとしては (1)ひび割れが起こりやすい (2)劣化によってチョーキング現象が起こる (3)汚れがつきやすい (4)浮き・剥がれ (5)高価 (6)施工に時間がかかる (7)職人の熟練度により仕上がりが変わる などです。昔は良く外壁の資材として広く知られていましたが、 上記のデメリット部分をカバーする他の外資材の登場により、 最近では外壁の表面仕上材としての役割に移行していることが多いです。
モルタル外壁は10年を目途の再塗装を行いましょう
モルタル外壁自体の防水機能は低いため、表面に塗装を施すことで防水性を持たせています。 しかし、日常的に外壁は太陽の紫外線や雨や雪を、風に晒されています。 そのため、塗装は日々劣化していきます。そうなると外壁は徐々に水を吸収していき、乾燥時に収縮が起きるのでそれがひび割れに繋がってしまいます。 ひび割れによって拡がった隙間から水が浸入し躯体に腐食などの悪影響を及ぼし始める事例がいくつもあります。 性質上、モルタル外壁はひび割れが起きやすいのでひび割れの幅(特に0.3mm以上※構造クラックと呼ばれます)には注意が必要です。 モルタル外壁にとって水は弱点です。メンテナンス方法としては表面の再塗装になります。 理想は10年毎が目途ですが、壁面にチョーキング現象やひび割れが多く見られたら再塗装を検討しましょう。 構造クラックが起こっている場合は補修をしてから塗装を行うことになります。