千里山東のお宅より屋根瓦が落下して割れてしまったとご連絡を受けてお伺いしました。

  築35年のお住まいの屋根に上って拝見させていただきますと、 2階にあった重い鬼瓦が何かの拍子に外れ、風に煽られ1階部分の屋根にも直撃し、そちらも割れていました。 鬼瓦のあった部分は土が剥き出しになり、銅線が出ています。 この銅線は棟の内側から引っ張って固定しますが、これがおそらく強風の影響で千切れることこそしなかったものの、 外れてしまったものと思われます。  

1階の鬼瓦が直撃した屋根部分です。 この破損の状況から相当強い衝撃が加わったものかと思います。 瓦の落下は非常に危険です。 鬼瓦が落ちた場所はご自宅のお庭だったそうで、カーポートの屋根が衝撃を和らげる形で地面に落ちましたが、 これが反対側の鬼瓦だったら、ちょうど通りに面していましたので、通行人や車に当たると、人命に関わる危険があります。  

屋根の上を見渡してみますと、築35年ということもあり、漆喰にだいぶ劣化が見られます。 おそらくこの漆喰の劣化が鬼瓦が剥がれてしまった大きな要因かと思います。 この状態で放置してしまうと、棟の内側に雨水が入り込んで雨漏りの原因になってしまいますので、 早急な補修をご提案させていただきました。  

瓦屋根を使ったお宅は棟の固定などに漆喰を使っている方も多くいらっしゃると思いますが、 瓦屋根に比べると漆喰は耐用年数が短くなります。 定期的な点検を行いましょう。 目途としては10年に1度は漆喰の補修・点検を行いましょう。