雨漏りには様々な原因があります。例えば、建物の経年劣化によって生じた隙間からや、台風や地震によってできたひび割れからなどです。これらの場合、真っ先に疑う原因箇所は、屋根とか外壁ですよね。今回紹介する「幕板」は、外壁の一部に含まれる部分ですが、普段あまり意識して見ることが少ない箇所ですよね。その幕板から生じる雨漏りとはどんなものなのでしょうか？

幕板ってどこのこと？

　幕板とは、家の外側についている板状の装飾材・化粧材のことを指します。1階と2階の外壁の境目やベランダの高さに合わせて、お住まいを囲うようにぐるっと横についていることが多いです。幕板には建物の美観を引き立てる役割がありますが、外壁とは異なる素材を張り付けていることから、外壁より早く劣化してしまいやすいんです。この幕板の劣化が今回紹介する雨漏りの原因になってくるんです。

幕板からの雨漏りのメンテナンス

　幕板の中でも雨漏りを起こしやすい箇所は、固定のために打ち込んだビス穴付近や目地部分のシーリングです。特に幕板の上部は雨水が溜まりやすく、そこに施工してあるシーリングの劣化には要注意です。また、ビス穴付近は錆が生じやすいので、そこからは幕板自体のひび割れが起きてしまいます。これらの劣化症状は気付くのが遅れれば遅れるほど雨漏りに直結しますので、日頃からの点検を心がけましょう。

　劣化が進んでしまった場合は、シーリングの再充填や幕板のひび割れ補修でメンテナンスが可能です。しかし、幕板内部の外壁の劣化が激しい場合ですと、一度取り外しての作業が必要となります。幕板はお住まいの意匠性を演出することが主な役割ですので、今後長く安心してお住まいになることを考えるのであれば撤去を検討しても良いかもしれませんね。よく業者と相談して決められると良いでしょう。