住宅にとってシロアリの被害は深刻な問題ですが、実は雨漏りが原因となっているかもしれません。
雨漏りとシロアリの関係性やシロアリを発見するチェックポイントなどについて、詳しく解説します。

シロアリの発生原因

シロアリと雨漏りの密接な関係

シロアリが好む環境

シロアリが好む環境について、簡単にご紹介していきましょう。

食べ物がある場所

シロアリは、木材を好んでエサとしています。
その他にも、木からつくられる段ボールや新聞紙なども同様にエサとなります。
そのため、木造住宅の床下や建物まわりなどは、シロアリが好む環境になりやすい場所です。
また雨水によって木材にカビやキノコが発生し、シロアリにとっての餌が増加します。

日光が当たらない場所

シロアリは、直射日光に当たると多くが死んでしまうので、日陰を好みます。
そのため、住宅の床下や壁内などはシロアリが好む環境になりやすい場所です。

湿気が多い場所

シロアリは、乾燥を非常に苦手としているので、湿気が多い環境を好みます。
また、木材が濡れると、柔らかく食べやすくなることもシロアリの活動にとって有利となります。
そのため、雨漏りや結露、漏水が生じているような建物の床下や壁内などはシロアリが好む環境になりやすい場所です。

つまり、雨漏りしている住宅は、シロアリが生存していくうえで絶好の環境であり、とくに注意しておきたい状況といえるのです。

注意！シロアリ発生のサイン

シロアリは、土の中に巣をつくって生活しているうえ、日光や乾燥を苦手としているので、日常生活のなかで私たちの目の前に現れることは多くありません。しかし、いつの間にかシロアリに家を食べられ、気付いたときには甚大な被害を受けていたといったケースも少なくないので、いちはやく察知することが重要になります。

シロアリの発生を示す代表的なサインについてご紹介していきましょう。

• ・蟻道（ぎどう）がある
• ・羽アリがいる
• ・床が沈む
• ・柱などから空洞音がする

蟻道（ぎどう）がある

シロアリは、日光や乾燥が苦手なので、蟻道と呼ばれるトンネル状の道をつくって移動手段としています。
そのため、住宅の基礎部分や床下の束部分などに蟻道が見られるようなら、その先にシロアリがいる可能性が高い強力なサインとなります。

羽アリがいる

床が沈む

シロアリの侵入経路は、そのほとんどが床下からであり、また住宅の床下にはさまざまな木材が使用されています。
それら木材がシロアリ被害を大きく受けると、荷重を支える強度が低下し、歩行の際に沈んだり、音鳴りがしたりするようになります。

柱などから空洞音がする

シロアリを放っておくとどうなる？

家の中でシロアリが発生し、そのまま放置するとどうなるのでしょうか？
シロアリは、放っておくといつの間にかいなくなるわけではなく、家の中のありとあらゆる木材が食い荒らされます。

当然ながら、柱や土台、梁など、重要な構造も影響を受けて強度を損ねるので、建物の耐震性は著しく低下する恐れがあります。
耐久性が低下した建物は、万が一の地震発生時には、耐えきれず、倒壊してしまうかもしれません。

実際に、阪神淡路大震災などの大規模地震で倒壊した住宅の多くは、シロアリの被害を受けていたことが明らかとなっています。
また、シロアリ被害を受けた住宅は、その資産価値を大きく下げる原因になることがあります。

例えば、売却しようとする際には、評価額が下がったり、あるいは買い手が付きにくく売却が難航したりするケースもあるようです。
そのため、シロアリが発生しているようなら速やかに専門業者に相談することが重要であり、またそれ以前に、シロアリが好む環境をつくらないようにすることがポイントとなるでしょう。

雨漏りかなと思ったら

雨漏りは、住宅の寿命を縮める最大の原因であり、シロアリにとって活動しやすい環境をつくってしまうことから、絶対に避けたいものです。
仮に、雨漏りが起こってしまった場合は、その原因を特定し、適切に取り除いていくことが重要になります。

しかし、雨漏りの原因は、屋根からだけでなく、外壁の目地部やサッシ廻りなど、非常に多岐にわたるので、簡単に特定できないケースも多くあります。
そのため、専門的な経験と知識が豊富な雨漏り修理専門業者が点検、修理を行うことが最も高い効果が期待できるのです。