相模原市緑区青根にお住まいのお客様より、「室内で雨漏りが発生しているので一度見てほしい」とのご相談をいただき、無料点検調査にお伺いしました。
現地を確認したところ、雨漏りは天井から壁面にかけて発生しており、原因を特定するために散水検査を実施しました。
検査の結果、屋上の排水ドレン付近に水をかけた際に階下で漏水が確認され、その周辺が原因箇所であると判断しました。
原因箇所の補修として改修用ドレンの設置を行うほか、配管にも不具合が見られたため、修繕を併せてご提案させていただきました。
さらに、お客様より「屋上全体の経年劣化も気になる」とのご要望をいただいたため、今回は通気緩衝工法を用いた屋上全体の防水工事を実施し、不具合箇所の修繕も同時に進めることとなりました。

ビフォーアフター

工事基本情報

施工内容	屋上防水
築年数	築25年
施工期間	3週間
工事費用	税込1,400,000円

雨漏り箇所の点検調査

雨漏り箇所直上となる屋上を点検

屋上の状況をさらに確認したところ、排水ドレンの周辺に汚泥の蓄積が見られました。
その影響により、雨天時には排水が滞り、水が溜まりやすい状態になっているものと考えられます。
こうした状況から、排水不良が雨漏り発生の一因となっている可能性が高いと判断し、原因をより正確に特定するため、屋上から下部壁面にかけて散水検査を行うご提案を差し上げました。
お客様にも内容をご理解いただき、後日、検査を実施することとなりました。

散水検査を実施

散水検査の結果、壁面からの漏水は確認されず、特に問題は見られませんでした。
一方で、屋上の排水ドレン部分に水をかけた際には、階下の天井で雨漏りの症状が再現されました。
このことから、排水が滞留した際にドレン内部から建物内側へ水が浸入している可能性が高いと判断しています。
そのため、根本的な雨漏り対策として、防水性能を高める改修ドレンの新規設置をご提案しました。
あわせて、排水経路の状態も点検し、必要に応じて配管部分の補修を行うことで、今後の再発防止につなげてまいります。

排水ドレン出口付近の配管取り合い部を点検調査

さらに詳しく確認を行ったところ、排水ドレン出口付近の配管取り合い部にひび割れが見られ、加えて配管本体にも亀裂が生じていることが確認できました。
これらの不具合を放置すると、雨水の浸入や漏水の再発に繋がる恐れがあるため、該当箇所の配管を新しいものへ交換し、接続部にはシーリング処理（コーキング処理）を施すことで、確実な補修を実施する計画としています。
この対応により、排水機能を回復させるとともに、今後の雨漏りリスクをしっかりと抑制できる施工内容となります。

通気緩衝工法を採用した屋上防水工事

屋上全体の防水工事を着工

雨漏り対策のみに限定する場合は、先にお伝えしたドレンおよび配管まわりの部分補修工事での対応となります。
しかし、これらの箇所以外にも経年劣化や細かな不具合が各所で確認されており、部分的な補修だけでは再発のリスクが残る状況でした。
そのような中、お客様より「この機会に屋上全体の防水を新しくしておきたい」とのご要望をいただき、雨漏り修繕工事と併せて屋上全体の防水改修工事を行う形でご依頼をお受けしました。
今後は、確実な防水性能の回復と長期的な建物保護を目的として、計画に沿って順次施工を進めてまいります。

洗浄作業

防水工事の初日は、高圧洗浄による清掃作業から作業を開始しました。
まず、屋上床面に付着した汚れや苔、ホコリなどを丁寧に洗い流し、防水層との密着性を高めるための下地づくりを行います。
特に、排水ドレン内部やその周辺には汚泥の堆積が多く見られたため、これらをしっかりと除去し、排水経路を確保したうえで全体をきれいに洗浄しました。

プライマー塗布

高圧洗浄による清掃作業を終え、屋上全体の下地が整った段階で、下地補修およびプライマー塗布の工程へ進みました。
まず、下地に見られたひび割れや不陸（ふりく）部分を補修し、その後、通気シートを確実に密着させるための「層間プライマー」を丁寧に塗布していきます。
この工程を丁寧に行うことで、防水層全体の密着性と耐久性を高めることができ、仕上がりの品質にも大きく関わる重要な下地づくりとなります。

改修ドレンの取り付け

プライマー塗布と並行して、改修ドレンの取り付け作業も進めました。
こちらが実際に設置する改修ドレンです。
既存の排水ドレン内部に差し込む形で取り付ける構造となっており、既存ドレンを撤去することなく新たな防水機能を確保できます。
この工法により、排水性能の向上とともに、ドレン周辺からの漏水リスクを大幅に低減することが可能です。
次に、改修ドレンの具体的な設置手順についてご紹介します。

改修ドレンの設置は、次のような手順で進めます。
まず、既存の排水口の内側に、一回り口径の小さい新しい排水ドレンを差し込み、内部に新たな排水経路を形成します。
これにより、既存ドレン内部の不具合箇所へ雨水が入り込まない構造となります。
この方法により、雨水は新設したドレンを通ってスムーズに排出され、漏水リスクを大幅に軽減することができます。
さらに、ドレン周囲には隙間が生じないよう丁寧にシーリング処理を施し、防水性能を確実な状態に仕上げました。

通気シートの敷設しウレタン塗膜防水を塗布

続いて、屋上全体に通気シートを敷設し、あわせて脱気筒の取り付け作業を行いました。
脱気筒は、通気シートと防水床面の間にこもる空気を外へ逃がす役割を持ち、内部の湿気や膨れの発生を防ぐために欠かせない部材です。
この仕組みにより、防水層が将来的に膨張したり、浮き上がったりする不具合を抑える効果が期待できます。
通気シートと脱気筒の設置を終えた後は、ウレタン塗膜防水を施工し、新たな防水層を形成します。
この工程によって、屋上全体の防水性能をさらに高め、長期的に安心してお使いいただける状態へと仕上げます。

ウレタン塗膜防水は、屋上全体にわたって2層構造で塗り重ねる方法で施工を進めます。
屋上床面は、日常的に人が通行する箇所でもあるため、十分な強度と耐久性を確保することが求められます。
そのため、1層のみではなく2層に重ねて施工することで、防水性能を一層高めるとともに、摩耗や衝撃にも強い安定した防水床面を形成することができます。

トップコートで仕上げ塗装し配管を新しく交換

最後の工程では、ウレタン防水層の上にトップコートを塗布し、防水仕上げを完了させます。
トップコートは、防水層の表面を保護する役割を担う塗膜であり、雨や紫外線などの外的要因から防水層を守ります。
この仕上げによって、新たに形成したウレタン防水層の耐久性を長期間にわたり維持し、安定した防水性能を保つことが可能となります。

配管廻りの不具合を修繕工事

あわせて、排水配管の不具合修繕も行いました。
確認の結果、配管本体にひび割れが生じており、このままでは漏水が発生し、階下の外壁部分へ影響を及ぼす恐れがある状況でした。
そのため、該当箇所の配管を新しいものへ交換し、漏水リスクを解消するとともに、排水機能の回復を図っています。

さらに、配管には塗装を施し、周囲の既存配管との見た目の統一性も確保しました。
また、外壁と配管の取り合い部分にはシーリング（コーキング）を丁寧に充填し、水の侵入を防ぐ処置を実施しています。
これらの工程を経て、雨漏り対策に関する一連の施工が完了し、今後の漏水リスクを大幅に軽減できる状態となりました。

完工

完成した防水床面がこちらです。
見た目にも美しく仕上がりましたが、何より今回の施工によって防水層の耐久性が大幅に向上した点が大きな成果となります。
弊社では、屋上防水工事はもちろん、配管交換や塗装、シーリング補修など、建物の状態に合わせた幅広い施工に対応しています。
各専門部門が連携し、雨漏りの根本解消に向けて確実な施工を心がけております。
雨漏りや屋根・防水に関するお悩みがございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

こちらの記事を書いた施工店【アメピタ横浜支店】

　アメピタでは、地域密着お客様第一主義を掲げ、お客様のご不安をいち早く解決できる為に出来る限り迅速に対応させて頂いております。
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