相模原市緑区澤井にて、軒天のコーナー部分に損傷が見られるとのご相談をいただき、現地確認を行いました。お客様からは、損傷箇所の部分交換に加えて、降雨時に軒樋の勾配が不十分なためか、水が垂れてしまう状況も改善したいとのご要望がありました。
そのため、軒天の部分交換工事とあわせて、軒樋には新たに集水器を設け、下屋根の雨樋へ竪樋を通して排水できるようご提案しました。
また、軒天の補修に際しては、損傷の原因となっていた箇所の修繕も同時に実施し、再発防止を図る形で工事を進めました。
| 施工内容 |
|
| 築年数 |
築30年 |
| 施工期間 |
1週間 |
| 工事費用 |
税込242,000円 |
まず点検調査を行い、軒天の破損状況を確認しました。
切妻屋根の左側コーナー部に損傷があり、塗装の剥がれや木材の膨らみも見受けられました。これらの症状は、長年の経年劣化に伴う雨水の浸入(
雨漏り)が影響していると考えられます。
そのため、損傷箇所の補修にとどまらず、原因となっている部分への対策も含めた施工を検討する必要があります。
特に
軒天のコーナー部分は建物の底辺に位置しており、上方から浸入した雨水が滞留しやすい箇所です。
長年の使用で水が蓄積すると、今回確認されたような開口部や損傷が発生するおそれがあります。
さらに、隙間から鳥や小動物が侵入することで、別の影響が生じる可能性も考えられます。
調査報告し「軒天の部分交換と雨樋の追加増設工事」をご提案
加えて、お客様からは「軒樋の勾配が逆になっている可能性があり、降雨時に損傷箇所の軒天付近から雨水が垂れてくることがある」とのご報告をいただきました。
この状況も軒天の損傷につながっている可能性があるため、軒天の部分交換補修に加え、集水器と竪樋を増設して雨水を適切に排水できるよう対策を講じる形でご提案しました。
お客様からは、軒天の損傷箇所の部分交換に加え、
雨樋の増設および屋根ケラバ上の開口部補修も含めた施工内容でお申し込みいただき、工事を進める運びとなりました。
施工に際しては、対象箇所および施工範囲に部分掛けの足場を設置し、作業を開始しました。
作業は、
破損している既存の軒天の撤去から始めました。
撤去後の確認では、雨水の浸入痕が確認されました。
特に
破風板側では下地木材の劣化が進行しており、強度の低下が見られます。
また、軒天上部には雨水が侵入する原因となる箇所があると考えられるため、今後の補修ではその部分への対策も併せて実施する必要があります。
軒天の取り付け前に、下地の補強作業を行います。
既存の木下地は経年により強度が低下しており、このままでは軒天を十分に固定できません。
そのため、新たに補強用の木下地を設置し、軒天の固定強度を確保するとともに、長期的な耐久性の向上も図ります。
新しい軒天材には、耐久性と防火性に優れたケイカル板を使用します。
既存の軒天の形状や寸法に合わせて正確にカットし、取り付け準備を整えたうえで施工を進めます。
これにより、仕上がりの美観と耐久性を両立させることが可能です。
軒天の設置では、強度を確保するためビス止めによる固定方法を採用しました。
また、新規のケイカル板は無塗装の状態だったため、耐候性と美観を考慮して塗料「ケンエース」で塗装したうえで設置しています。
これにより、仕上がりの耐久性と外観の品質を高めています。
雨樋の増設は、既存軒樋の端部に新たに集水器を設置し、そこから壁沿いに竪樋を新設する形で施工します。
既存軒樋の交換も検討できますが、その場合は施工範囲が広がり作業負担が増えるため、今回は部分的な増設による方法を採用しました。
この方法により、効率的に排水対策を行いつつ、施工範囲を最小限に抑えることが可能です。
壁沿いに竪樋を増設しましたが、新築当初には設置されていなかったため、一部で設置の妨げとなる箇所が見受けられました。
これらの箇所には
エルボなどの部材を使用し、方向を調整しながら回避して取り付けることで、既存建物への影響を最小限に抑えつつ、確実に排水できる施工としました。
取り付け完了後、実際に水を流して雨水の排水機能を確認しました。
その結果、雨水は新設した集水器の方向へ正しく流れることが確認され、あわせて以前は軒樋が逆勾配になっていたことも改めて判明しました。
今回の増設と勾配調整により、雨水が軒天にかかることなく、確実に排水される状態となったことを確認しています。
最終的には、新設した竪樋から這樋を経て、下屋根の軒樋へ雨水が流れるよう施工しました。
実際に水を流して確認したところ、流れに問題はなく、これにより雨樋工事は完了となりました。
今回の施工により、降雨時の軒天への水のかかりを防ぎ、建物全体の排水機能が改善されました。
軒天上部の屋根の状況です。
特に袖瓦部分では釘打ち箇所が確認され、釘頭に施された既存のシーリング(コーキング)には経年による劣化が見受けられました。
この状態が続くと雨水の浸入リスクが高まるため、今後の定期点検や必要に応じた補修が推奨されます。
こちらも雨水の浸入原因となり得る箇所であるため、補修が必要です。
釘穴のシーリングが劣化し隙間が確認されたため、改めてシーリング処理(
コーキング処理)を行い、開口部を確実に塞ぐことで雨水の侵入を防ぎます。
釘頭の一つひとつにシーリング処理を施しました。症状が出ていた箇所にとどまらず、屋根の袖瓦全体の釘頭についても補修を行い、雨水の侵入リスクを総合的に低減する施工としました。
同様の理由により、
大棟の釘頭についても同様のシーリング処理(コーキング処理)を行いました。
これにより、考えられる開口箇所はすべて塞がれ、しばらくの間は雨水の侵入を防ぎ、建物の状態を安定して維持できると考えられます。
これにより、一連の補修工事は無事に完了しました。
新しい軒天の部分交換・設置、集水器および竪樋の新設、さらに屋根釘頭のシーリング(コーキング)補修を含め、すべての作業を問題なく実施できました。
今回の施工により、雨水の浸入リスクを抑え、建物の状態維持に寄与する内容となっています。
最後に、部分掛けの足場を撤去し、全ての施工が完了しました。
弊社では、屋根工事をはじめ、雨樋工事や軒天工事など、幅広い施工に対応しています。
今回のような部分的な補修施工も対応可能ですので、気軽にお問い合わせください。
こちらの記事を書いた施工店【アメピタ横浜支店】
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