さいたま市南区にお住いの方より、強風による被害で屋根の一部に穴が空いてしまい、応急処置をした状態で「すぐに直したい」とご相談をいただきました。
現地調査に伺うと、屋根の穴は上から屋根の内部が見えるほどに開いていました。
破損のほかに屋根材の欠けや塗膜のはがれがみられ、全体的に劣化が進んでしまっている状態でした。このままの状態で放置してしまうと欠けから雨水がしみ込んでしまい、屋根本体まで傷みが進行してしまう恐れがあります。
そこで、破損個所の修繕と屋根のカバー工事をご提案させていただき、工事を実施しました。
施工内容 |
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施工期間 |
2週間程度 |
工事費用 |
70万程度 |
強風で何かが飛んできて屋根に穴が空いてしまったため、スレート屋根の間に板金を挟んで対処しています。
この状態では、板金が何かのはずみで外れ、雨漏りしてしまいます。
穴の補修のみであれば屋根材を差し込むだけで済みますが、長期の耐久性としては不安があります。お客様とご相談の末、安心できる屋根にするためのカバー工事を実施することにいたしました。
屋根全体にコケが発生し、塗膜のはがれや欠けもあります
屋根全体にコケが発生しています。屋根の塗装が劣化して表面の水はけが悪いと、湿気や水分が屋根全体にとどまりコケが繁殖しやすくなってしまいます。屋根のコケは見た目の問題だけでなく耐久性を衰えさせることにもなるのです。
また、屋根材に割れや欠けもあり脆くなってしまっている状態なので、カバー工法による屋根の改修工事を行います。
屋根についたコケや汚れを落とすバイオ洗浄を行います
屋根の洗浄を行います。水だけの洗浄では再びコケが繁殖してしまう可能性があるので、バイオ洗浄剤を使って徹底的に落とします。
穴をふさいでいた板金を外します。屋根の内部まで見えるほどの穴が空いています。
ここから壊れた屋根の下地を除き、新しい下地の木材を設置し補修をします。
穴の周りにある屋根材と防水紙を取り外します。新しい下地の木材を取り付けたら次に防水シートを張ります。
下地の木材は、野地板(のじいた)といいます。野地板のメンテナンスをするには屋根材と防水紙をはがした時にしか行えません。屋根の葺き替えや屋根の葺き直しの機会があれば、メンテナンスをしていただくことをおすすめします。
棟板を撤去し、防水シートを張ります。
屋根の形状に合わせて貫板を新たに設置します。
続いて屋根材を設置します。
今回使用したヒランビー(ガルテクト鋼板)は耐久性に優れており、耐用年数は20年程度とされています。屋根は常に風雨にさらされるので、丈夫な素材を選ぶことが大切です。
棟板金を取り付けます。
継ぎ目は雨水の浸入を防ぐため、継ぎ目の隙間をシーリング材を使って止水処理をします。
お悩みだった穴の修理も完了し、丈夫な屋根に生まれ変わりました。
深刻な雨漏りに発展する前に、お困りのことがあれば一度ご相談いただければと思います。