ビフォーアフター

工事基本情報

現地調査

天井に雨染みが発生しています

雨染みは階段と、2階室内の天井からから発生していました。
1階では雨染みが発生していなかったため、屋根から雨漏りしていると考えられます。

棟板金全体が退色し、錆がみられます

棟板金全体が白っぽく色褪せており、うっすらとサビが発生しています。表面の塗膜が劣化し、撥水機能が低下している状態です。
サビが発生してしまうと、板金の金属をもろくし、進行すると穴があき雨漏りを引き起こします。
こちらのお宅では、板金自体に穴があいた様子はみられませんでした。

板金の継ぎ目にあるシーリング材が劣化しています

屋根の継ぎ目にあるシーリング材が劣化し、一部剥がれています。

屋根からの雨漏りの場合、板金よりも先に劣化する可能性が高いのが「シーリング」です。
シーリングは、建物の部材の隙間を埋めることでゴミや雨水の侵入を防ぐ役割を持っています。

シーリングの剥がれにより隙間や小さな穴が開いていたので、ここから雨水が浸入した可能性があります。

棟板金の釘頭がシーリング材を押し出して浮いてます

屋根の板金を留める釘は、気温の変化によって年数が経つと抜けてきてしまいます。
釘の抜けを防ぐためにシーリングを打つのですが、劣化して抑える力が弱くなり、その役割を果たしていない状態になっています。

スレート屋根材が色褪せています

スレート屋根材は棟板金と同様に塗膜の劣化が見られます。
特に屋根材の端が白く退色していて、表面の防水機能が失われています。
ヒビや割れは見つかりませんでしたので、雨漏りの原因は棟板金からきていると考えられます。

スレート瓦に雨染みがあります

スレート瓦の雨染み

スレート瓦は一定の間隔で重ねながら施工されます。重なりの部分には隙間が設けられており、そこから雨水や湿気が排出されるようにできています。
瓦の塗膜が劣化したサインの一つが、この隙間の部分にある雨染みです。瓦自体が水分を吸収している状態になっています。
普段の生活で目視で確認することは難しいので、専門のプロに調査を依頼して定期的に屋根の状態を確認してもらいましょう。

軒先にこけが発生しています

工事開始

屋根全体のコケや汚れを洗浄し除去します

既存の棟板金を外し、新しい貫板に交換します

棟板金の下にある貫板は、形がしっかりしていたものの釘を打っている部分から腐食が発生していました。
新しい貫板と屋根の間にシーリング材を施し、貫板の劣化を防ぎます。

棟板金を取り付けます

棟板金を取り付けたら、棟の補修は完了です。
釘頭が浮いてこないよう、シーリング材を打って留めます。

屋根塗装の下塗りをします

続いて屋根材の保護をするため、塗装を行います。
塗装は「下塗り」「中塗り」「上塗り」の３段階で施工されます。
下塗りでは、浸透・固着性が高い塗料を使って下地の表面を補強します。

タスペーサー設置

下塗りが乾燥したら、タスペーサーを設置します。
タスペーサーは、屋根の隙間を塗料がふさがないようにするための道具です。
排水に必要な隙間を適切に設けることができるので、雨漏りリスクをグッと抑えることができます。

塗装後に手作業で隙間を作る方法もありますが、作業に時間がかかったり、重なり部分の塗膜をはがしてしまったりすることもあるので、タスペーサーを使用した方が屋根を傷つけずに済みます。

屋根中塗り、上塗りをして完了です

カビや藻といった微生物の繁殖を防ぐ成分を含んだ塗料を塗ります。上塗り材を二度行って施工完了となります。

工事完了

棟の補修と、屋根塗装が完了しました。
丈夫な棟板金と、防水性がアップした屋根材で雨漏りの問題が解消されました。
ご依頼いただいたS様には、「補修前後の状況について写真を見せて細かく説明してくれてわかりやすかった。また、施工中の職人さんの態度もよかった。」とお褒めの言葉をいただきました。

雨漏りの点検・補修をご検討の方はぜひお問合せください。