ビフォーアフター

工事基本情報

棟瓦のズレを確認

　屋根調査の様子です。お問合せ内容である棟瓦をみると、お客様がおっしゃっていたようにズレて落下しそうな状態でした。瓦は重みがあるため、落下すると大変危険です。ズレていることに気付いた場合には、早めにご相談ください。
　こちらの屋根材は「かわらU」です。現在では廃盤となっていますが、当時は耐久性に優れ、トタン屋根の上から施工することも可能な為、人気のある屋根材でした。

　棟瓦の下地には木材が使用されていました。写真では分かりにくいのですが、木材の腐食が進んでいます。木材が腐食・劣化すると、棟瓦を固定しているビスが浮きやすくなり、今回のようにズレる原因となってしまいます。下地は経年とともに劣化しますので、定期的に屋根の点検を受け、不具合を早期発見することが重要です。
　かわらUの棟瓦には刻印が記されています。この数字によってアスベストが含まれているのかどうかを確認することができます。アスベストを含まない（ノンアスベスト）かわらUは、1990年8月以降に販売されましたので、お住まいの築年数である程度判断することも可能です。お客様邸の屋根には、ノンアスベストのかわらUが使用されていました。

かわらUの棟瓦をガルバリウム鋼板の棟板金に交換

　今回、棟瓦に破損している様子は見られませんでしたので、下地のみを交換し、瓦は再利用する選択肢もありました。しかし、お客様より「なるべく屋根を軽くしたい」とご希望がありましたので、ガルバリウム鋼板の棟板金へ交換することになりました。既存の棟瓦と下地木材を取り外していきます。作業で出た土埃は綺麗に清掃します。

　かわらUは波形になっていますので、平らな棟を取り付けてしまうと隙間が出来てしまいます。隙間が出来ないようにスポンジ製の面戸を取り付けていきます。面戸はかわらUだけではなく、波板の屋根にも使用されます。マイナーですが、とても重要な役割を果たしています。

　面戸の上から貫板を取り付け、ガルバリウム鋼板の棟板金を設置していきます。板金はねじ込み式のビスを使用して貫板にしっかりと固定します。繋ぎ目には隙間が出来ないようにコーキング処理を施します。