ビフォーアフター

工事基本情報

現地調査

雨漏りが発生しているお部屋を見せていただくと、天井に雨染みがありました。1カ所ではなく数カ所で雨漏りが発生してしまっているようです。雨漏りしていると雨の日は安心できませんし、お住まいの劣化にも繋がりますので、お客様には1日も早く安心な生活を取り戻していただきたい限りです。屋根裏も調査させていただいたところ、築年数が経過しているため野地板の劣化が見られました。

屋根材はコンクリート瓦を使用されていました。現在は製造されていないので、見たり聞いたりしたことがない方は多いかと思います。名前の通り、コンクリートで作られている瓦で、「瓦」という名前がついていますが一般的な瓦とは違い、塗装が必要です。コンクリート瓦の調査を行うとひび割れや欠けが数カ所で発生しており、隙間から雨水が侵入していると思われます。
　築年数が経過し、瓦だけでなく防水紙や野地板も劣化が進んでおり、今後お客様に安心してお過ごしいただけるよう下地の補修もできる屋根葺き替え工事を行うこととなりました。

屋根葺き替え工事

屋根葺き替え工事はまず既存の屋根材や下地の撤去を行います。瓦を1枚1枚剥がし、下へ下ろしていくのですが瓦は重たいので注意しながら作業を行なっていきます。瓦の下には防水紙や野地板があるのですが、右の写真で紙のようなものが防水紙、その下の板が野地板です。どちらも劣化しているのが写真でもわかります。

屋根材と防水紙を全て剥がした野地板だけの状態です。野地板にはいくつか種類があるのですが、これはバラ板と呼ばれます。築40年以上が経過するお住まいで使用されていることが多く、通気性を確保するために隙間を開けて板が設置されており、「バラバラの板」なのでバラ板です。現在は防水紙が進化し、湿気による野地板の劣化を気にする必要がなくなったためほとんど使用されていません。

バラ板の上から合板を重ねる野地板増し張りという方法でメンテナンスを行なっていきます。増し張りはバラ板によく行われる施工方法なのですが、野地板を重ねることによって屋根の重量が増し、その分構造的に強くなります。野地板の下にある垂木という木材にネジでしっかりと固定します。

野地板の上には防水紙を敷いていくのですが、必ず下から上に向かって敷いていきます。高い位置にある防水紙が上に重なることで、上から下に流れてくる雨が防水紙同士の重なる部分から侵入するのを防ぐためです。

いよいよ新しい屋根材を設置していきます。新しい屋根材あガルバリウム鋼板の金属屋根をお選びいただきました。金属屋根といえば昔はトタンが一般的でしたが、現在はガルバリウム鋼板が一般的です。ガルバリウム鋼板は金属にとって大敵である錆に強く、耐久性も高いため屋根リフォームでとても人気があります。また軽量でもあるため耐震性にも優れています。

最後に棟の施工をします。貫板と呼ばれる棟板金の下地を設置、さらにその上から棟板金をかぶせ、ビスでしっかりと固定したら屋根葺き替え工事完了となります。

屋根葺き替え工事完了！

コンクリート瓦からガルバリウム鋼板屋根へ葺き替え工事が完了いたしました。野地板や防水紙のメンテナンスを行い、新しい屋根は防水性の高いガルバリウム鋼板屋根ですので、もう雨漏りの心配はありません。