ビフォーアフター

工事基本情報

雨漏りの状態を確認

　早速ご相談をくださいましたお客様のお住まいを点検するために三鷹市深大寺にあるご自宅にお伺いいたします。また現在は新型コロナウィルスの対策としてマスクの着用とアルコール消毒を徹底しお客様のお住まいにお伺いしておりますのでご安心ください。
　室内の様子を確認すると雨水が点状から柱を伝って敷居や障子に雨染みをつくっているのが目立ちました。通常の雨では雨漏りは発生しないそうですが強風時などの横殴りの雨が降った際は雨漏りが発生するそうです。

　小屋裏の雨漏りの様子を確認します。小屋裏側から屋根を確認すると屋根から雨水が浸入し野地板や天井に雨染みを作っているのが確認できます。雨漏りの原因は屋根と言う事で早速屋根の劣化状態を確認します。
　使用されている屋根材は瓦屋根です。瓦屋根の場合は部分的に瓦を取り外し下に設置されている防水紙を確認することが可能です。早速瓦を取り外し防水紙の劣化状態を確認していくと一部防水紙が破れてしまっているのが確認できます。恐らく横殴りの雨などで雨が吹き込んで破れている防水紙の箇所から雨水が内部に浸入してしまっているようです。

　また瓦屋根ということで漆喰の様子も一緒に確認します。棟の部分を確認していると漆喰が剥がれて葺き土が露出しているのを発見しました。棟の漆喰は瓦と瓦を固定する役割を持っていますがこの漆喰が剥がれてしまうことで固定力が低下し瓦のズレや落下に繋がるのです。また、漆喰が剥がれて葺き土が露出してしまうと葺き土に雨水が浸透してしまいます。浸透した雨水はお住まい内部に浸入し雨漏りの原因となるのです。

　今回ご相談をくださましたお客様には屋根の状態と雨漏りの原因をお伝えし部分的な葺き直し工事と棟取り直し工事のご提案を行い工事のご依頼をいただきました。
　瓦屋根はスレート屋根と異なり塗装によるメンテナンスが不要の為ついメンテナンスを怠りがちですが定期的な点検とメンテナンスを行うことで雨漏りを防止できます。

部分葺き直しと棟取り直し工事の様子

　早速屋根の葺き直し工事を行っていきます。屋根葺き直し工事は既存の瓦を一度撤去し新しい防水紙を設置後撤去した瓦を再度葺き直す工事になります。今回葺き直す範囲は雨漏りを引き起こしている場所のみです。既存瓦はひび割れなどなければ再利用できますので撤去時には瓦の状態を確認しながら撤去を行います。

　つづいて防水紙と瓦桟の設置を行います。防水紙は軒から棟に向かって設置を行います。重ねるように設置することで雨水の浸入を防ぐようにします。防水紙の設置後は瓦桟を設置します。瓦桟は浅木とも呼ばれており瓦が落下しないように固定する役割を担っています。真っ直ぐ桟瓦を葺く為の目安となる水糸を張りながら設置していきます。

　最後に撤去していた瓦の再設置を行えば瓦の葺き直し工事の完了です。瓦の葺き直し工事は既存の屋根材を廃棄することなく再利用することが出来る為環境に優しいです。廃材が出ないことで廃材費の節約にもなります。

　続いて棟取り直し工事の様子です。既存の棟瓦を撤去、解体し新しい棟を作り直す工事です。既存の棟瓦を撤去し再利用するために別の場所へ保管しておきます。既存の棟の解体が完了したら綺麗に清掃し新しい棟を作成します。

　今回新しい棟は葺き土を使用せず、漆喰で土台を作っていきます。新しい漆喰には「軽量シルガード」を使用致しました。軽量シルガードは葺き土が不要で一回で仕上げる事ができます。また、軽量骨材を使用していますので比重を大幅に低減しています。防水性や耐久性に優れていますので近年の漆喰工事では主流の材料です。

　漆喰で土台作りが完了したら下地材の貫板を設置していきます。貫板は棟瓦を固定する重要な役割です、樹脂製貫板のタフモックを使用しました。タフモックを設置後は専用のコテを使用しながら表面を整えます。
　棟の土台の漆喰を整えたら撤去した棟瓦を再度設置します。設置する際は雨仕舞に注意しながら行います。

　棟の取り直し工事が完了すれば全ての工事が完了です。これで今後の雨漏りの心配は無くなりました。漆喰の劣化が起こる前に点検や定期的なメンテナンスを行い雨漏りを防止することが大切です。
　アメピタでは雨漏りのご相談やお住まいの雨漏りの点検、原因の調査、必要な工事のご提案、お見積りまで無料で行っております。ぜひお気軽にご相談ください。