ビフォーアフター

工事基本情報

点検の様子

　築30年ほどになる5階建てのビルです。「4階のエレベーター付近から漏水しており、水は上から伝ってきている」とお伺いしていましたので、5階のバルコニーを確認していきます。

　バルコニーには鉢植えがたくさん置かれていました。これでは床の状態を確認することは出来ませんので、鉢植えを片付けて調査します。

　床や立ち上がり部分に破損は見られませんが、防水層が傷んでいました。また、排水口の金物もかなり錆びています。よく見ると、排水口付近にはゴミも溜まっていました。

　なかなかお手入れをする機会が無く、傷みや汚れを放置してしまったようです。防水層の傷みや排水口の詰まりは雨漏りを起こしやすくしますので、定期的に清掃・メンテナンスを行いましょう。

　雨漏りを起こしている場合、下地が雨水を吸水している可能性が高いので、塗膜が膨れないように通気緩衝工法（絶縁工法）を行う必要があります。

ウレタン塗膜防水工事（通気緩衝工法）

　まずは施工する部分の汚れを落としていきます。広範囲を施工する場合には高圧洗浄を使用しますが、今回は雨漏りを起こしている部分の近くに配線がありましたので手作業で清掃をしました。

　雨漏りを起こしやすい立ち上がり部分の目地やクラック（ひび割れ）にシーリング材を充填し、防水処理をしていきます。防水層を形成し直すことで雨漏りは改善されますが、少しの劣化が防水層を傷めてしまう可能性があります。下地補修は最も大事な工程です。

　下地補修が終わりましたら、プライマー（下塗り）を塗布し、下地の密着性を高めました。

　通気緩衝シートを張ります。シートは重ねずに綺麗に敷いていきます。継ぎ目は剥がれやすいので、テープでカバーします。

　通気緩衝工法は床面から上がってきた水蒸気をこのシートに溜めて、脱気筒に逃がします。水蒸気を逃がすための脱気筒を取り付ける必要がありますので、同じタイミングで取り付け防水処理を行います。

　ウレタン塗膜防水を塗布します。防水塗料にはダイフレックスのDSカラー・ゼロを使用しました。屋根や外壁塗料に比べて弾性の高い塗料をまんべんなく塗布していきます。

　一度全体的に塗布してから2度塗りを行い、厚みのある防水層をつくります。立ち上がり部分にも塗りムラができないよう丁寧に作業していきます。

　仕上げにトップコートを塗り、表面を保護します。トップコートは紫外線や雨水を浴びるため、定期的に塗り替えていく必要があります。床面の汚れやひび割れが気になり始めましたらトップコートが傷んできたサインですので、防水層を傷める前に塗り替えましょう。

　ウレタン塗膜防水工事の通気緩衝工法が竣工となりました。雨漏りが改善され、バルコニーには美しい光沢が蘇りました。今後、雨漏りを起こさないよう定期的にメンテナンスを行っていきましょう。

　アメピタでは雨漏りに関するご相談や点検、お見積りまで無料で承っております。現在では新型コロナウィルス対策として、マスクの着用や手先のアルコール消毒を徹底し、お客様邸にお伺いしていますので安心してお問合せください。