ビフォーアフター

工事基本情報

点検の様子

室内

　雨漏りの状況を確認するため、現地調査に伺いました。現在、アメピタでは新型コロナウィルス感染防止対策を徹底し、お客様の元にお伺いしておりますのでご安心ください。
　まずは室内の状況を確認させて頂きました。和室の壁際と付近の天井に大きな雨染みが出来てしまっています。

小屋裏

　室内を点検後、小屋裏の状態も見させて頂きました。木材に腐食は見られませんが、雨水を含んだことで染みになっている箇所がありました。
　10年ほど前に、瓦から金属屋根へ葺き替えていることもあり、漏水痕がいつ頃できたものなのかを判断するのは難しい状況です。

　続いて、外観の調査を行います。木造2階建ての建物には、パラペット（屋根と外壁の立ち上がり）が設けられていました。
　雨漏りが発生している赤い部分は丁度、パラペットの真下にあたりますので、パラペットの屋根によく見られる谷部分からの雨漏りだと想定しました。

　屋根にあがる前に、屋根全体像を確認するため、ドローンを飛行させました。立平嵌合葺きの屋根は、頂上から軒先（屋根の端）にかけて一体物になっているため、屋根の途中から雨漏りを起こす可能性はとても低いです。想定していた谷部分に関しては、設けられていませんでした。
　実際に屋根にのぼって調査をすると、ドローンでは見えなかった細かい部分まで確認することが出来ました。パラペットの笠木（手摺り）板金は側面から釘打ちしなければならないところ、真上から打つ「脳天打ち」が行われていました。これでは釘が抜けてしまった場合に、釘穴から雨水が浸入しやすくなります。また、柱の部分は板金とシーリング処理のみで施工されていますので、ここも雨漏りの原因だと考えられます。

　パラペットと棟の取り合い部分は少々不思議な板金で納められていました。棟板金には雨水が吹き込まないよう面戸が取り付けられていた為、若干浮いているように見えますが問題はありません。
　将来的に建て替え工事をご検討されているようで、今回は雨漏りの原因を特定し、修繕したいとご希望されていました。笠木とパラペット際、棟の取り合い部分から雨漏りを起こしているのは間違いありませんので、それらの部分を脱着し、更に細かい調査を行う事になりました。

雨漏りの原因を究明

　詳細な調査を行うにあたり、まずは笠木を解体していきます。

　笠木を外すと、下地木材の状態が確認できました。ルーフィング（防水紙）が敷かれていなかったことや、脳天打ちをされていたことで雨水が浸入し、腐食を起こしていました。特に笠木板金の継ぎ目から雨水が浸入していたようです。

　雨水の浸入経路を調査するため、パラペットの壁面に張られた波板と一部の棟板金を取り外していきます。際谷部分は屋根材を立ち上げられて施工されてあり、オーバーフローで浸水したような形跡はありませんでした。

　雨漏りが疑われる箇所を調査してきましたが、総合的に見て、笠木と棟の取り合い部分から雨漏りを起こしていると判断しました。建築に携わるお仕事をされているお客様もご納得の様子でした。

　再調査により、今回は笠木交換とパラペットへの透湿防水シート敷設、棟取り合いの処理を行う方向でまとまりました。工事に入るまでは養生をした状態で板金類をもとに戻し、作業は終了となりました。

笠木交換とパラペットの雨漏り対策

　後日、お客様が室内を確認されたところ、雨漏りを起こしていた反対側からも漏水されていることが判明しました。その為、反対側の壁面も解体し、透湿防水シートを敷設しました。

　笠木部分を含め、パラペットの内壁に透湿防水シートを敷設しました。その上から裁断した合板（下地木材）を固定し、笠木の下地をつくっていきます。笠木周りから雨水が浸入しないようシートの端部を処理します。

　笠木下地には、粘着式のルーフィングを敷設し、防水性を高めます。ルーフィングの端も防水テープで処理をしてから、板金を被せていきます。

　笠木板金は側面からビスを使って固定します。万が一、ビスが抜けてしまっても、ビス穴から雨水が浸入する心配はありません。
　板金の継ぎ目はシーリングを打ってから数センチ被せて施工していきます。

　笠木交換とパラペットの防水対策が完了しました。工事後は雨漏りが解消され、お客様も安心されているようでした。
　私たちアメピタでは、雨漏り補修はもちろん、防水対策となる工事も承っております。お住まいの調査～工事のお見積り・ご提案まで無料で実施していますので、お気軽にご相談ください。