ビフォーアフター

工事基本情報

点検の様子

　雨漏り補修のご相談を頂き、まずは現地調査にお伺いしました。お客様邸のスレート屋根には天窓が取り付けられています。天窓を設置することで、プライバシーを気にせずに採光と通気性を確保することが出来ます。
　特に平屋の場合、建物に高さが無い分室内に入る光の量も少なくなりますので、天窓を取り付けるだけで室内の環境はかなり変わります。しかし、今回はその天窓周辺から雨漏りを起こしているようです。

　天窓が設置されている部分の壁には、黒いカビのような染みが確認できました。カビは湿気や結露のあるところを好みますので、雨漏りによってできてしまった可能性があります。
　長期間雨漏りが続くと、室内への被害も酷くなっていきますので、早めに補修することが大切です。

　続いて、屋根の状況を確認していきます。化粧スレートの屋根には、汚れやひび割れ等の経年劣化が見られました。スレートは、定期的に塗装メンテナンスを行うことで撥水機能を維持しています。
　塗膜の保護機能が低下すると、汚れが目立つようになったり、ひび割れを起こしやすくなりますので、劣化症状に合わせて適切な補修、メンテナンスを行うことが大切です。

　天窓やその周辺に目立つ破損は見られませんが、室内の状況からみてここから雨漏りを起こしている事は間違いありません。お客様のご要望としては、「天窓を交換しても今後、雨漏りを起こすリスクがあるのであれば撤去してしまいたい」との事でした。そのため、今回は天窓を撤去し、雨漏りを改善することになりました。

　屋根の調査では、棟板金が浮いてしまっている様子も確認できましたので、合わせて補強も行っていきます。

工事の様子

　スレートを剥がすためには棟板金を撤去する必要があります。棟板金とその下地の貫板を取り外していきます。

　今回は、天窓が取り付けられている高さまで板金を解体し、屋根材を上から剥がしていきます。緑色のシートはルーフィングと呼ばれる防水紙で、屋根材の隙間に入り込んだ雨水が建物の内部に浸入するのを防いでいます。
　屋根材が破損しても、ルーフィングが傷んでいなければ雨漏りを起こすことはありません。逆に屋根材のメンテナンスをしていても、ルーフィングのお手入れを怠ってしまうと雨漏りを起こす可能性は高くなってしまいます。

　天窓周辺から雨漏りが発生している場合、天窓自体が原因なのか、それとも天窓周辺のルーフィングが劣化したことで雨漏りを起こしてしまったのかを突き止めることは難しいです。屋根材を剥がしてようやくルーフィングの状態を確認することができます。

　天窓とルーフィングの取り合いには、土埃が大量に溜まっていました。これでは雨水がせき止められ、溢れてしまう可能性があります。通常は雨水を流す役割を担っていますが、土や埃が溜まることで雨漏りを引き起こすケースもあります。屋根をメンテナンスする際には必ずチェックしておきたいポイントです。

　天窓を固定しているビスを取り外し慎重に撤去していきます。この状態で雨が降れば当然、室内に雨水が入り込んでしまいますので、雨漏りを起こさないようにする為の作業は１日で終わるように調整します。

　天窓があった部分には構造用合板を張り、段差ができないように塞いでいきます。その後、ルーフィングを張り、新規屋根材で葺きます。屋根材には、スぺリアルⅡグラッサを使用します。

　剥がしたスレートの位置に合わせてスぺリアルⅡグラッサを取り付けていきます。ルーフィングも屋根材も、軒から屋根の頂上に向かって葺くのが基本です。頂上まで葺き上げましたら、棟板金を設置していきます。

　棟板金の継ぎ目や接合部分には隙間が出来ないようシーリング材を充填します。これで棟板金が飛散する心配も無くなりました。
　棟板金を固定している釘やビスは、経年とともに浮き始めますので、定期的に補強を行っていきましょう！

　天窓の撤去と、部分的な屋根葺き替え工事によって雨漏りを解消することが出来ました。室内に被害が見られる前に補修工事を終えることができ、お客様も大変安心されているようでした。
　私たちアメピタでは、雨漏り調査や工事のお見積り、ご提案を無料で承っております。雨漏り補修をご検討されている方はもちろん、雨漏りの心配がある方もお気軽にお問合せください。