ビフォーアフター

工事基本情報

点検の様子

　瓦が落下してからしばらく経ち、被害は徐々に広がっていました。防水紙が傷み、裏側に回ってしまった雨水が野地板を腐食させ、耐え切れなくなり瓦が落下してしまったようです。雨樋には崩れた木材や土が流れ込み、詰まってしまっていました。

　落下した瓦は、庭先に散乱していました。幸い、二次被害は出ませんでしたが、重量のある瓦が落下すれば大変危険です。不具合に気付いた場合には、すぐに修繕しましょう。

　屋根の側面（ケラバ）の瓦も一枚、割れてしまっていました。何かがぶつかって割れてしまったのでしょう。瓦の下には防水紙が敷かれている為、すぐに雨漏りを起こすことはありませんが、防水紙が傷んでいるとそこから雨水が浸入し、雨漏りを引き起こしてしまいます。
　今回は、防水紙が傷み、野地板も腐食していましたので、部分的な屋根葺き直し工事で雨漏りを改善していきます。
　

屋根葺き直し工事

　まずは下地を補修します。屋根の骨組みである垂木（たるき）に問題はありませんでしたので、野地板を部分的に補修しました。

　補修後は、防水紙を敷設します。軒先から屋根の頂上に向かって敷き直さなければ雨水が防水紙の下に入り込んでしまいますので、今回は棟瓦までの瓦を取り外しています。

　日本瓦は、瓦桟と呼ばれる木材に引っ掛けて固定するのですが、この瓦桟が雨水をせき止め、雨漏りを起こしてしまう事があります。そうならない為に、キズリテープを縦に取り付けてから瓦桟を固定しました。キズリテープによって瓦桟と防水紙の間に隙間ができ、雨水がスムーズに流れるようになります。

　瓦桟の設置が完了しましたら、瓦を戻していきます。まずは寸法を出しながら軒先瓦を固定する位置を決めます。

　軒先の瓦を固定したら、側面（ケラバ）の瓦を戻します。外側の位置が決まれば、あとは瓦を戻していくだけです。25年が経過している為、瓦それぞれに癖がついています。ぴったりハマらない部分には南蛮漆喰を詰め、高さを調整しました。

　平部の葺き直しが終わりましたので、棟を積み直していきます。元々、棟瓦は被害を受けていませんでしたので、既存の瓦を再利用しました。土台に使われた漆喰は、かなり剥がれてきていましたので、以前よりも耐久性を高めることが出来ました。

　屋根の部分的な葺き直し工事が竣工となりました。雨漏りや瓦の落下原因となっていた野地板と野地板を補修しましたので、今後、二次被害を起こす心配は無くなりました。

　今回のように自然災害によって建物が破損してしまった場合には、火災保険が適用できる場合があります。建物の異変は放置せず、早めに修繕しましょう。

　私たちアメピタでは、建物の調査や工事のお見積り・ご提案、ご相談などを無料で承っております。火災保険を適用した工事をご希望の方も、お気軽にご相談ください。