ビフォーアフター

工事基本情報

点検の様子

　高台や遠くからご自宅の屋根を眺めることができる場合もありますが、お客様邸の屋根は見えづらい環境にありました。

　庭先に青い瓦が落ちているのを見つけ、屋根に異変があることに気付いたようです。現地調査に伺い、屋根にのぼらせて頂くと、土や瓦が散乱している様子が確認できました。

　崩壊していない棟瓦でも、銅線が切れてしまっている箇所があります。このままではいずれ、倒壊してしまいますので、棟瓦を積み直して銅線を交換しましょう。

　また、屋根の上には剥がれ落ちた漆喰が転がっていました。棟瓦の土台として使われている漆喰が劣化しています。漆喰が劣化すると、その上に積まれた棟瓦がズレたり崩れたりする原因となります。棟瓦の不具合は雨漏りに繋がりやすい為、破損してしまった場合には、早めに補修する必要があります。今回は不具合が見られる隅棟の棟瓦取り直し工事を実施することになりました。

棟瓦取り直し工事

　棟瓦取り直し工事を行うにあたり、まずは散乱した土や瓦を取り除いていきます。割れた瓦は新しいものに交換しなければなりませんので、破損した瓦の枚数を確認しておくことが大切です。

　棟瓦付近の桟瓦も数枚、割れてしまっていました。そのままにするわけにはいきませんので、新しい桟瓦に交換致します。

　真っ直ぐ綺麗な棟に仕上げる為、遠くからでも分かりやすい色の水糸を引き、横幅を確認します。そのラインに合わせて南蛮漆喰で土台をつくり、熨斗瓦を積み上げていきます。南蛮漆喰は、普通の漆喰に比べて耐久性や防水性に優れています。

　棟瓦には“熨斗瓦”、“冠瓦”、“鬼瓦”と呼ばれる3つの瓦が使われています。南蛮漆喰を挟むようにして隙間を埋めながら、熨斗瓦を2段積みました。建物によって熨斗瓦が3段ある場合もありますが、同じように作業を繰り返すことになります。

　割れてしまった熨斗瓦は、新しいもので代用します。同じ種類の瓦であれば、代用することは可能です。お客様邸の屋根に使われている三州瓦は、日本三大瓦の一つで生産量も多い為、簡単に入手することが出来ました。

　熨斗瓦の上に冠瓦をのせ、仕込んでおいた銅線を結びます。これで棟瓦取り直し工事は完了です。雨漏りを未然に防ぐことができました。

　棟瓦取り直し工事は部分的に行うことが難しく、銅線が切れてしまったとしても、棟瓦を積み直さなければしっかりと補修することは出来ません。雨漏りや棟の崩壊を防ぐため、適切な工事を行いましょう。

工事後はドローンで撮影！

　工事後の様子をお客様にもご確認して頂くため、施工範囲全体が写るようにドローンで写真を撮りました。雨漏りのご心配をされていたお客様にも、とても安心して頂くことができました。

　ドローンは、狭小地や急勾配の屋根を調査する際に非常に役立ちます。屋根の調査に不安がある方はお気軽にご相談ください。また、私たちアメピタでは、建物の無料点検を実施しています。工事をご検討された際にはぜひ、ご活用ください。